22話
(ここが教室ね〜。ルイ君はSクラスに入れたけど歓迎はされていないみたい。悲しいな〜ルイ君と仲良くしてくれないとか僕殺しちゃうかも〜)
カナやめてね
〈なんで分かるの?僕話してなかったのに〉
カナならこういう感情とかには敏感だろうな〜って思ったから
〈正直に言えば、僕は今すぐにでもこの場にいる全員をひれ伏させて力の差を理解させたいんだよね。あの目が気に食わない。まるで自分が強いっていう過信している目〉
なんで、そんなに怒ってるの?カナなら「全然歓迎されてないね?どうする?殺す?」って聞いてくると思ってたけど
〈僕のことなんだと思ってるの?まあ、最悪ここ全てを血の海に変えてあげるから〉
(はぁ~、別に命の危機なんてたくさんあるわけでしょ?ならあんなこと気にしなくてもいいのにね)
カナの言った通り僕に向けられる視線は恐怖等はなく純粋な怒りしかない。確かにそこら辺の侯爵とか超えて主席になったけど僕が悪い訳では無い。結局は実力不足と慢心でそうなったのだから受け入れるべきなのにそれをできないとか不思議だな〜
「チッ」
舌打ちされたよ。最初からこんなことされるなんて僕傷ついちゃうよ
「文句があるなら堂々と言ったら?」
「あ?てめぇには関係ねぇだろ」
「さっきの舌打ち、僕に向けてでしょ?違うとは言わせないよ。そんなに悔しいならここで殺してみなよ。ほら、今は無防備なんだからチャンスだよ?それもできないならここで殺してあげようか?」
これは全部嘘だけど最悪カナに頼ればいいから
「調子に乗るなよ?お前なんて」
ドンッ
「ほら、避けれてないでしょ?それが僕に勝てない理由だから。分かったらそこで寝たふりでもしてなよ」
ちょっとカナ?勝手に動かさないでよ
〈馬鹿にお灸をそえるのも大人の役割だよ。でも、ルイ君もノリノリだったじゃん。[慈悲]はどうしたのかな〜?〉
「てめぇ」
「睨んでもなにか変わる?変わらないよね?なら、諦めなよ。そんなくだらないことしてないで」
(つつけば勝手に膨らむタイプだね。これは簡単に怒るから扱いやすさで言えば上位に位置するね。僕はすぐに殺すけど。もしかして、僕って短気だった!?)
(慈悲持ち?なんだあのスキルは。私の知らないスキルだぞ。ふむ、観察してみよう)
「で?どうするの?僕とやる?」
「やらねぇよ。クソが」
「それは良かった。もしかしたら殺していたかもしれないし」
「お前みたいな奴に」
「だってお前脆そうなんだし小指で崩れるんじゃないの?」
カナ〜?口を勝手に動かさないでよ。僕ご言わないことを言わせないで
〈邪魔者は早めに排除すればするほど良いからね〉
そういうことじゃないでしょ
「言わせておけば!」
「そこ、初日から言い争うな。早く座れ」
「分かりました」
「命拾いしたな」
「虫がなにか喋ってるよ」
「てめぇ!」
「早く座れ」




