16話
〈ルイ君〜この国に学園ってあるの?僕教えて欲しいな〜〉
喋り方変だよ。カナには似合ってないからやめてね。学園はあるよ。貴族なら必ず入れられる。寮制だよ。
〈寮制か〜ルイ君ほいじめられないと良いね。そういう馬鹿はどこでも湧くから〉
それって僕の地位が低いから?それなら、冒険者やれば良くない?
〈そうもいかないんだよ。馬鹿はそんなこと気にせずに仕掛けてくるからね。それはそうとして、気合い入り過ぎじゃない?別にゴブリンの亜種ぐらいなら欠伸しながらでも勝てるんだよ?そんな気合い入れずに〉
こいつ、名前持ちだよ。油断したらすぐに
「グギャアーッ!」
「ふぅ〜間一髪。ファイアランス」
(う〜ん。魔力が少ない現状魔法を使うのは減点かな〜。習慣になるけど、この時の正解は近づいて剣を刺してから真正面で魔法を撃つことかな〜。大ダメージを与えられるしここに会心率とかが存在するなら確実に殺せるしね。そういえば、会心率とかって存在するのかな?ステータスには載ってないけどご都合主義パワーとかであるかもしれない)
「ここ!」
グサッ
「ギャ、、」
「危なかった〜」
〈ルイ君〜僕暇だから〜身体貸して〜〉
なにするの?
〈僕が疲れるまで生物を虐殺するの。安心して返り血は無いから〉
なんでそんなことするの?
〈暇だから。こっちはやることが少ないんだから貸してよ。全部無くせる自身があるから〉
駄目です。カナに貸すといいことが無いから
〈酷いな〜僕、何回も君を助けたじゃん。それに免じてさ。お願い〉
何言っても駄目です。僕のステータスがもっとおかしくなるのに貸せるわけ無いじゃん。話はこれで終わり
(案の定断られたか〜。別に生態系なんて時間が経てば元通りになるんだしやってもいいじゃん。まったく・・・・人間ってつくづく・・・)
まったく、カナはなんで殺すとかやるんだろ?平和に過ごせた方が良いのにさ。このゴブリンどうしようかな?生憎、空間系のスキルは持っていないから
〈困っているそこの君にいい情報が〉
そういうのいいから
(ルイ君は10歳とかだったっけ。まさか、反抗期!?もうそんな時期になっちゃったの?お父さん悲しいな〜泣いちゃうかも。まあ、僕今身体が無いから泣くもクソもないんだけどね)
〈そんなこと言わないでよ。こっちは善意で教えてあげてるんだから。ルイ君には空間系を習得できる良いものがあるよ〉
どんなの?
〈作るのは僕だけど素材はルイ君が集めるの。まず、その亜種ゴブリンの魔石、僕が持っているフェンリルの心臓、ここまでは揃っています。そして、オークの目玉、オーガの角、グリフォンの羽毛と目玉。これがあれば空間系のスキル習得ができちゃいます。さらに今なら僕が代わりに今言った素材を〉
分かったから。でも、カナには身体は貸さない。なんか嫌なことが起きそうだから
〈つまんないの〜。それじゃあ頑張ってね〉
(勝手にダンジョンに転移させて素材を取らせよ〜。せいぜい死なないようにね)
「カナの馬鹿〜!」
声が響くだけだった。哀れ