表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
9/14

雷出せるってすごくない!体のどこに溜めてるのさ?一家に一匹欲しいよ。

銃弾が空気を切り裂き、金属が砕ける音が耳をつんざく。

後鬼・イズナ・雷獣は魚雷発射管の中に間一髪飛び込む。

雷獣はまだ恐怖に震えながら、今入ってきた隙間から外を覗いた。

通ってきた通路には白いロボットたちがひしめき合っていた。

2体のロボットがスッと前に出る。

2体の背中から何かが飛び出した。

それは大きな筒のような物。

雷獣は知らないが、それは対戦車用のジャベリンを改良したミサイルだ。

破壊力も格段と上がっている。

雷獣はその筒が自分のいる場所、魚雷発射管を狙っていることに気づいた。

彼は思わず叫ぶ。

「やばい!」

ミサイルが2つ発射された。


ミサイルはダイレクトアタックモードでこちらにまっすぐ向かってくる。

逃げる時間はない。

雷獣は体に溜めてあった稲妻を放出させる。

もちろん、狙いはまっすぐに向かってくるミサイルに。

「当たれ!」

雷獣は心の中で強く祈る。

彼は自分の命を賭けて稲妻を放った。

しかし、残念ながら外れた。

稲妻はミサイルの側面をとらえただけ。

「くそっ!」

雷獣は舌打ちした。


奇跡が起こった。

ミサイルは自動追尾システムが作動していなかった。

稲妻が当たったことでミサイルは軌道を外れる。

「え?」

雷獣は目を見張る。

ミサイルは潜水艦の横を通り過ぎ、潜水艦の前方にある厚い擁壁に命中した。

「バン!」「ドン!」大きな爆発音が同時に響く。


倉庫全体が轟音と衝撃波で大きく揺れた。

爆風が通路全体を吹き抜ける。

前方近くで待ち伏せしていたロボット達が吹き飛ぶ。

雷獣達の入った魚雷発射管も爆風の影響で隙間が完全に閉じた。

「無事か、雷獣!」

後鬼が声を張り上げた。

「何とか!」

雷獣が応える。

「まだ終わってないよ!」

後鬼の声には油断がない。


一瞬、倉庫全体が静けさを取り戻す。

しかし、その静けさは長くは続かなかった。

バリバリバリ・・・何かが壊れていくような音がする。

その音は次第に大きくなっていく。

「何だ?」雷獣が不安げに問いかける。

「壁だ!」

イズナが答えた。

「外の壁が崩れていく音がするよ!」

後鬼が補足する。

擁壁の後ろにある水は自由を取り戻した。

一気に水は擁壁を破り、倉庫へと流れ込む。


水が倉庫内に轟音を立てて押し寄せる。

水は通路全体を覆い、ロボットたちの足を捉えた。

ロボットたちは抵抗できず、水の流れに逆らうこともできない。

水はロボットたちの体を通路の壁や潜水艦などに激しく叩きつけていく。

金属同士がぶつかる音が鳴り響いた。

ロボットたちの体は歪んだり、壊れたり、砕けたりしている。

最新式の戦闘ロボットでさえ、この水の勢いには抵抗できない。

多くのロボットが機能不能に陥っていく。


その光景を静かに観察していた別の部隊がいた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ