「評議会」っておっさん臭くない?なんて言わないで!
この物語は、妖怪と悪魔という異種族のコンビが、人間や天使という強大な敵に立ち向かうという、非常に非現実的な設定の物語です。しかし、その非現実性が逆に、この物語の魅力を引き出していると私は思っています。妖怪と悪魔は、互いに信頼し合い、助け合い、時にはぶつかり合いながら、絶望的な状況を乗り越えていく姿にしています。
この物語の主人公は、日本の妖怪です。彼らは、それぞれに個性的な能力や性格を持っています。
もう一人の主人公は、一人の悪魔です。彼は、妖怪たちの唯一の味方であり、謎の能力を持っています。
彼は、かつて天使達とも戦ったことがある伝説的な存在ですが、その理由は謎に包まれています。
彼は、妖怪たちに対して冷淡ですが、実は彼らに深い愛情を抱いています。
この物語は、妖怪と悪魔の絶望的な戦いを描いた物語ですが、同時に妖怪と悪魔の異色な組み合わせによる化学変化を描いた物語でもあります。私は、この物語が皆さんに楽しんでいただけるものであれば幸いです。
作者より
■プロローグ 「評議会」
海の見える豪華な会議室。
「評議会」にはあわせて8人いた。
5人が男性、3人が女性。
全員が巨万の富を得っている者達。
8人中4人が70歳以上。
3人は30代だが、3人とも前会員から引き継がれた立場だ。
この「評議会」の魅力・素晴らしさ・歴史の重み・恐ろしさは十分承知している。
軍事産業のCEO。
石油王。
ロボット産業の最高顧問。
世界最大のIT企業の創業者。
銀行家一族のトップ。
など。
この「評議会」の中に国家の指導者は1人もいない。
国家の指導者が持つ力など「評議会」会員の持つ力に比べれば大きなものではない。
国家の権力者など、彼らにとってはほんの一時の栄華に過ぎなかった。
「評議会」の力をもってさえすれば、国家の指導者などすぐにでも引きずり下ろすことができる。
「国家の指導者など、使えなくなったら変えればいいだけのこと。」
今も昔もこれが、「評議会」の共通した意見である。
そんな「評議会」に1人の科学者の女性がいる。
この科学者は見た目20代から30代。
彼女は、白衣がよく似合う女性科学者だ。
身長は160㎝ほどで、体はやせ型だったが、手足は長くてしなやか。
彼女はいつも真っ白な白衣を着ていて、清潔感と知性を感じさせた。
彼女の髪は、腰くらいまで伸びている。
黒くてつややかな髪は、まるで絹のようにさらさらと流れていた。
彼女は、髪に手を通して、ふわりと揺らした。
その動きに合わせて、髪が光を反射して、きらきらと輝く。
彼女の髪は、彼女の美しさを際立たせる素敵なアクセサリーとなっている。
その科学者の傍らにはいつもロボットが立っていた。
ロボットは、本田技術工業で開発されたASIMOに似ている。
大きく異なるのはそのボディの色。
全身が真っ黒に塗装されており、その姿はまるで影のように暗くて不気味である。
ロボットであるため顔の表情が読めなかったが、その黒い色が冷たさや威厳を醸し出していた。
「評議会」は、彼女とそのロボットがいつから会の一員になったのかは、はっきりと覚えていない。
しかし、満場一致で彼女とそのロボットを迎え入れたことだけはしっかりと評議会全員が記憶していた。
「では、これをもって合意成立と認めよう」会長は厳かに告げた。
「ゲームが明日より始まる。今夜、いつも通りの手順でこのリストを公表する。」
会合は終了した。
「評議会」の会員は席を立ち、別室に移動を始めた。
会員が去った会議室で、女性科学者と黒いロボットがテーブルの上の文章を眺めていた。
実験体1 R国 マグダン軍事施設
実験体2 Y国 ヒンボーシ山脈鉱山
実験体3 I国 秘密情報機関専用室
ここに記されている3体の実験体が世の中を変える。
ゲーム?そんな生易しいものかしら。
彼女はそう呟いた。
傍らに立つ黒いロボットが静かに笑っているような気がした。
はじめまして、この物語の作者です。この度は物語をお読みいただき、ありがとうございます。
この物語は、私が子供の頃に夢見た妄想をもとに書き始めたものです。妖怪と悪魔という異種族のコンビが、人間や天使という強大な敵に立ち向かうという、非常に非現実的な設定ですが、私はそれが魅力だと思っています。映像や漫画にはできませんが、文章なら限界を超えれると思い書いてみました。
最後になりますが、この物語が皆さんの心に残るものであれば幸いです。
これからも、私は妖怪と悪魔の物語を書き続けていきたいと思っています。
どうぞよろしくお願いします。