表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あいに溢るる  作者: 手石
異常な依存と異状に委譲しぬ意地
107/107

1.87 交通手段が無い故の苦労だとしてもここまでやるかね普通

今のところ、キューブには車も電車も飛行機も存在していません。移動に関しては不便なんですよねぇ。

多分殆どの人がハヤタ君の異正装が苦手な事に驚いたと思いますがご安心ください。私も驚いています。当初の予定でさお着換えタイムが何事も無く終わる予定だったのですが、何か気が付いたらハヤタ君にスカート拒否特性が付与されていました。面白いですよねー。だってハヤタ君って大きいパーカー+ホットパンツとかは着るんですもの。その場の勢いで設定追加してんのバレますねこれ。

今更だけど自分ってハヤタ君のこと君付けで呼んでたっけ? さん付けだったっけ?

 七時二十分。


「そこの君達、ちょっといいかい?」


「んひっ!」


 僕達四人は偽王城を後にし、ハヤタさんのお家を目指していた。その場所は偽王城から出て左方向、王城や優等高校と同じ方向で、何受のすぐ近くにあるらしい。故にサクさんとは現地集合という事になっている。その最中で、横から急に割り込むように入ってきた一人の男性に声をかけられた。フード付きの黒いマントを全身に纏い腕どころか両手すら出していないような格好をした男性に。


「君たちの知り合いの中に、ハヤタ、レン、ミチル、フルキ、そしてトヨのどれかの名前に当てはまる人、いるかな?」


 来た。サクさんの話にあった通りの、人探しをしているペップが。人を背負いながら。

 ちょっと待って。何で誰か……服装からして同じペップ?……を背負ってるのこの人? ぐっすり眠ってるけど何で?

 何も事情を知らない人に対して質問をしている、と考えているのだろう。柔らかい口調と少し大げさな身振り手振りを行っている。


「突然目の前に割り込んできたかと思えば何を……」


「いやぁちょっとした人探し。さっきから色んな人に聞いて回っているんだ」


「……」


 目の前のペップは突然質問を行った事に若干の申し訳なさを感じさせつつも、すぐに話を人探しへと戻した。頭を左手で掻きながら、まるで誤魔化すかのように、そして急かすかのように。


「申し訳ございません。私達はその方々を存じ上げておりません」


「知らない?」


「えぇ。先程申し上げたその……ミク様?」


「誰一人の名前にも掠っていない……そっか知らんかぁ」


 数秒間の沈黙を一人の声が破った。上品に一礼をし、知らぬと短く答えた。思い出す素振りも見せずに回答をしたのに、全く意にも留めずにそれを受け入れるペップ。僕はルルを抱き抱えたままペップに一歩近づいた。そして一瞬息を吸い込み、


「名前だけだと分からない! 写真とか似顔絵とかって無いー?」


「あー……すまん、そこら辺は知らないんだ。名前と……高校生ぐらいって事しか」


 捲し立てる様に大きな声を、精一杯の声を、出した。

 これは当事者だからこう感じるのだろうか。この人、怪しいが過ぎる。というかそれを通り越して違和感。普通の人探しであれば見た目という情報は名前よりも遥かに重要な要素だというのにその用意が無いという。


「そもそも。突然名前しか知らぬ訪ね人を伺い、その人を呼べと申されましても。貴方、かなり怪しいですよ」


「えぇマジ!? 結構優しい雰囲気だったんだけどなぁ……」


 うっそでしょ自覚無かったの……!? 確かに雰囲気は優しかったけどそこじゃないんだよね。質問者に割り込む速さと質問に入るまでの速さなんだよね。一歩間違えなくてもだいぶ不審者だよ。


「お兄様」


「……」


「念の為……ですが、お兄様は存じ上げておりますか?」


「……ん」


 そして次に、自身が背負っている人物に話を振った。振られた人物は背の背中に顔を埋めながら首を振る。それを確認した後、今度は僕に視線を向けた。恐らく僕にも回答を求めているのだろう。

 じゃあ僕も同じように否定を自然に全力で行わないとな。


「僕も僕も知らない知らない! 友達ならまだしも知らない人の名前なんて知らないよ!」


「そっかぁ」


「まぁまぁ落ち込まないでよ! これから素敵な一日になるから!」


「うぅ……優しいなぁ……!」


 僕の回答が食い気味の否定だったからか、僕の言葉に露骨に落ち込むペップ。蹲った。ので、僕はその頭を撫でた。


「わ……たし、も、知らないです……」


「みー」


「お忙しいというのに手助けできず、申し訳ございません」


「ああっ! い、いや、こちらこそ。時間取らせてすまん!」


 そして最後、僕の腕の中にいるルルの回答を聞き、この場にいる四人から情報を得られなかった喪失感を露骨に見せた。が、最後に優しい言葉で謝罪の言葉を受け取ると、すぐに後ろを向き疾走していった。


「ふぅ。早かったですね」


「んね!」


 そのペップの姿が見えなくなってから漸く、トヨさんが口を開いた。


「やはり本気で捕まえるつもりなのでしょう。嘆かわしい事に」


「……」


「やっだねほんとにもうねー」


 僕も大袈裟に、合いの手のようにその場で回転する。ハヤタさんは目を向けながらも相槌しか行わず、会話に入ってこない。











 僕達はペップや知り合いの目から逃れるために衣装を変えメイクで顔を少し弄った。その上で更に演技というものを行っている。

 何故僕達がこんな珍妙な芝居をしているのかというと……












(それじゃ出発……こほん。出発いたしましょう)


(……え?)


(あー……ん……ん)


 着替えも終え、モクリサさんとオクモネミさんの暇潰しという名の見送りも終わり、いざハヤタさんのお家へ向かうぞというこのタイミングで。突然トヨさんが口調を変更した。いつもよりも上品で、声が少し高く、強かな雰囲気を感じられる。


(……何ですか今のは……?)


(騙す、は女装の醍醐味。即興かつアドリブのこの感覚久々だな……)


(……無理矢理着せて無理矢理やらせてきたくせに……)


(一体いつもどのように過ごしていたんですかあなた達は……)


 そして今度は口調を戻し、まるで体調でも確認するかのように自身の胸に手を当てた。

 醍醐味が何かは分からないけど、これから行こうぜって時に突然そんなことしないで欲しいんだけども。


(おふざけもあるけど、半分はマジ)


(ホント?)


 が、次は真剣な眼で僕達を見てそう言った。


(……もし僕達の知り合いがいたら……サリム君やカルソラちゃんがいたら……)


(ぁ……)


 そして続くハヤタさんの言葉で僕は気が付いた。


(化粧で多少誤魔化せるかもしれないけど、その人のキャラクターまではな。人によってはすぐ気づく)


(そうですね。ハヤタさんは特に分かりやすいですもんね)


(濃いって言いたいのかな?)


(実際一番目立つキャラクターしてるからな)


(えぇまぁじぃ?)


 完全に、は無理かもしれない。しかしバレる可能性を少しでも減らすという意味では確かに有効だろう。

 ハヤタさんは体を左右にくねくねさせ、ウィッグを揺らしながら甘えるような声を出した。

 そういう言動一つが目立つって言っているんだけども。それとだから何でおぶられてるのにそんな大きく動くんだよ。落ちても知らないよ?


(まとにかくさ。用心するに越したことはない、ってこと)


(そうと決まれば二人にも何か新しいキャラ設定を付与しよう!)


(予想してたけど展開が早い)


 少しでも安全に行く為ならば仕方がない……というのは分かっているんだけど、ハヤタさんもトヨさんも楽しんでないかな? さっきまでうじうじしてたハヤタさんが生き生きしてるよ。


(でなりきるなら。何時もとは違うキャラクターで行くのがベストだからね)


(さっきまで意気消沈してたのに急に元気になりやがって……)


(レン君らしくないキャラね……辛辣の逆、か)


(僕そんな風に見えてたんですか!?)


 外見を変えたのなら内面も変える。正体を隠す為なのだから当たり前の考えだろう。そしてそれを考えてくれるのも非常にありがたいことだ。僕自身それを考えるのは少し苦手だ。

 でも僕のキャラが辛辣って……僕ってそんなに冷たい人間に見えるの……?


(ベースは元気。口調は優しめ。後は動きをうるさくしてみる、とか?)


(ほぼハヤタだな)


 これに対し、ルルが少し前のめりになって僕からかけ離れた特徴をスラスラと作り上げた。

 こう考えたら、僕とハヤタさんって全然違う人なんだな。


(で、私に対しては辛辣に)


(ツンデレか……ベースはルルちゃんに対する好き、だし、結構アリだな)


(ちょっとレン君にツンデレは難易度高くないかな?)


 えーちょっとそれやだなぁ。ルルに辛い言葉を投げかけなきゃいけないのやだよ。ツンデレとかあんまり乗り気になれないんだけど。


(まぁ一回やってみよう)


(……レン君ってツンデレは分かるのか……?)


(分かりますよ。好きな人を傷つけるくせに都合良く自分は好かれたいとか思ってる暴君の事ですよね)


(レン君が見たツンデレってそんなホラーものなの……?)


(ま、まぁ、共感できないってことは、ある意味真逆のキャラクターだと思えば……)










 巫山戯ているようで、しっかりとした理由があったのだ。


「ミカ様」


「え……ん、なぁにー」


 ミカ……は、もちろん偽名だ。適当に付けた名前だ。当たり前だが、人の目と耳がある場所で本名を呼び合うというのは流石にいただけない行動だ。

 僕がミカ。ルルがシュン。ハヤタさんがフィブ。トヨさんがサミュ。と、それぞれ名付けられた……ハヤタさんとトヨさんの偽名は前世で異正装をしていた時に使用した偽名らしいんだけど、何でキューブの世界の住人っぽい名前してるんだろ……?


「シュン様が回答なされた際に、合いの手の様に「みー」と無表情で不思議な声を上げておりましたが、あれは?」


「ツンだよー!」


「どこが!?」


「……威嚇かな……?」


 僕の行動に違和感だったのか。トヨさんが優しい言葉と共に疑問を投げる。僕はトヨさんの前に立ち、後ろ歩きをしながら返答をした。

 ……何でルルも偽名使ってるんだろ……? 追われてるのって転記組だけだと思うんだけど……? 楽しんでない?


「まぁまぁ兎に角! 我がミシフサ団の行進の再開だよ!」


「む。仕方ないですね」


 そして意味不明なテーマ。旅をする四人組。チーム名まで考えて演技をすることになった。

 職業は旅人、年齢は二十歳、関係性は旅をしている主と使用人だ。

 うん。全てにおいておかしい。ルルとハヤタさんを抱っこしている説明のためだとしても無理矢理感が過ぎる。というかなんだよミシフサ団ってなんだよ。偽名の一文字目をそれぞれ取ったってこと? ダサくない?


「んでんでフィブさん! 次はどこに向かうのー?」


「……ここ、暫く真っ直ぐ進んで」


「承知しました」


「行進っ! 行進っ!」


 僕は大袈裟にハヤタさんに行き先を聞く。ハヤタさんは顔を背中に埋めたまま小さく呟く。トヨさんは礼儀正しく、僕は無邪気に返答をする。まるで台本通りで機械的な動きに、当事者ながら少し不気味に思えてしまう。


「思えば、徒歩で行けるって事は、お家は結構近かったんだね!」


「……ん……」


「えと……紹介したいって言ってたパパとママってどんなしてる人なの!」


「……」


 道中無言というのはやはり辛い。そう考えながら雑談をした……のだが、ハヤタさんは僕から顔を逸らしうめき声の様な小さな声を出すだけだ。

 不っ便だなこの縛り。いつも明るくハキハキ喋る人がこんなに無口なのが慣れなさ過ぎて辛いよ。助けてよトヨさん。


「二人とも……良い指先使い……」


「ゆ……指先使い……?」


「トータルビューティサロン……で働いてるの」


「トータルビューティサロン?」


 そして漸く口を開いた。不思議な単語と共に。

 そういえばハヤタさんの親……僕と同じだから、育ての親か……がどんな人なのかを全く知らないな。


「理由の一つ……ミカ君にも体験してほしい……」


「ミカに癒されてほしいってこと?」


「みー」


「分かった、悪ふざけした俺達が悪かった。だからそのツンデレ要素無くしてくれ」


 良かった、ルルにキツイ態度をとるのは辛かったからちょっと安心した……


「ミカ君は……態度には出さないけど、辛い時にも気持ちを胸に仕舞い込んでしまう人……」


「わ……私には、そうは見えませんでしたが……」


「……無理と空元気でその場を乗り越えた……」


「……」


 でもこの十数日。今までの十数年とは比較にならない事件が幾つも襲い掛かった。メンタル面は大丈夫かと問われれば……


「その……ぁ、シュンがいなかったら、今ここに立っていたのかも分からないで……ん」


「……ご本人にも心当たりがある……となれば確かに一理ございますね」


 確かに心当たりはある。

 ハヤタさんに手錠がかけられ、ツッチーがいなくなり、全てを理解できぬままオクモネミさんと戦った。

 まるでその傷を癒さんとばかりに魔王城へ行き訓練で気を紛らわせた。

 そしてルルの肌に大きな傷を付けられ、ハヤタさんが落命したと聞き、そしてモクリサさんと対峙し、最後にマユカさんを……


「この十七年と十数日。どっちが濃い?」


「……十数日の方だね。間違いなく」


 前の世界の十七年でも、この世界の十七年でも、長く深く思い出が作られていった。が、そんな三十四年を遥かに凌駕する、この短くも悪心に塗れたたった数十日の辛酸の方が心に刻まれてしまうだろう。

 ……ん? 僕って今何歳なんだ……?


「……」


 ……ん。

 とそこで、僕は小さな違和感を見つけた。


「ねぇねぇ!」


「はい。いかがなさいましたか?」


「……」


 僕は笑顔を絶やさず、そのまま無言でトヨさんを見つめた。それだけで僕の考えを理解したのだろう。数秒後に視線を前に戻した。そして小さなジャンプを三回繰り返した。


「またかけっこがしたい、というわけですね」


「うっひゃー! 話が早い!」


 本当に早い。僕の考えていることを理解し、そして突然走り出すための自然な口実を口にした。


「いや、突然かけっこ欲に芽生えるのはなかなか不自――


「よいどん!」


「強引!」









 僕達の視線の外側から感じた違和感。

 数十メートル後方で、物陰に隠れながら一点を……僕達を、じっと見つめていたのだ。












 かけっこ開始から数分経った。

 人の合間を縫い、僕とトヨさんは謎の人物から、かけっこという体裁でその尾行者から距離をとる。王城に近づいているからか、人口密度は増え全力で走ることも怪しくなっている。事前にハヤタさんから大まかな位置を聞いていたので、そこを目指すように兎に角前に進んだ。


「ん。あれ……匂い……」


「ちょ、ま、ま、えと、お、お待ちぃ!」


 その途中で、僕は足を緩めた。それを確認したからか、トヨさんが悲痛な声を小さく響かせた。僕は数メートル後方で今にも崩れ落ちそうな体勢で走っているトヨさんに歩み寄った。


「……ん。どしたのどしたの?」


「ミカ様は……ごほっ! ぐふっ! ご自身がアンスロという自覚はおありでしょうか……?」


「速すぎてずっとミカに張り付いてたよ私……」


 僕はトヨさんの顔を覗き込む。汗をかいているのに何故か全く崩れていないメイクの奥の表情は酷く歪んでおり、喉の奥から異物を取り出すかのように咳き込んでいる。肩で大きく息を吸ってはいるが、立ち止まらずゆっくりと歩いている。ルルとハヤタさんはそれぞれ振り落とされまいと抱え主の体に引っ付いている。

 そんな辛そうな顔で言われても。怪しい人に着けられてたんだから多少の無理はしなくちゃじゃんさ。


「二度と……ごほっ! あなたとかけっこはいたしません」


「さっき「またかけっこがうんぬんかんぬん」って言ってたのに」


「逆によく背中に食らい付けましたね。それもそれで化け物なのでは?」


 大袈裟にも見えるほど乱された息と共に、トヨさんは僕と走る気は毛頭ない宣言をした。それと同時に立ち止まった。


「えー何でー! かけっこ楽しいじゃん!」


「一方的な蹂躙を楽しめる人間なのですかあなたは……!」


「違うよ! 圧倒的な美強者の苦しむ顔が見られるからだよ!」


「こ、この方を、敵に回したくございません……」


 ちょっと酷くない? 格上の人間を倒せる機会なんてそうそうないじゃんさ。

 僕のこの快感の覚え方に共感できなかったのか、トヨさんのみならずルルもハヤタさんも苦笑しながら目を逸らした。僕は頬を膨らませながらルルの頭を撫でる。


「んなぜ突然撫でる?」


「それはそれとして!」


「ちょっと、申し訳ありません、一度置かせていただきます」


「背中から置こうとするのはかなりどわっひぃー」


 そして一向に回復しなかった体力に限界が来たのだろうか、トヨさんが一言と共にハヤタさんを地面に置いた。

 折角着てもらった衣装汚れちゃわない?

 一応、先程僕達を監視していた人物は振り切ったようだ。突き刺すような違和感は視界の外にも中にももう存在しないので一休みしても問題はないだろう。が、新しい疑問が出てきた。


「んっ」


「ん?」


 僕はすっと顔を右に向ける。それに倣うようにトヨさんも同じ方向に顔を向けた。その視線の先には怪しげな仮面で顔全てを隠した、背の高い人間が僕を見つめている。僕はその人物に無言でゆっくり近づいた。


「ミカ……?」


 ルルが心配した声を出したが、僕はお構いなしにその怪しい人物に近づく。そして三メートル手前ほどで止まった。


「っ!」


 紫色のネズミの様なお面の奥にはどんな表情をしているのかは分からないが目の前の人物は狼狽えたようだ。一歩後退った。今の僕達でもひしひしと感じられる程に怪しい動きを繰り返す目の前のネズミは僕の顔をじっと見つめたまま動きを止めた。

 何してんだこの人は。

 僕は小さく溜息を吐いた。その直後、


「見過ぎです!」


「っ!」


「んひゃっ!?」


 するとどこからか聞き覚えのある声が……何故か目の前の人物の胸……右の胸ポケットのあたりから聞こえてきた。


「いやごめ、でもこの子可愛いし……」


「よくそいつの顔を見やがれです!」


「え……」


 その人物は何故か手のひらサイズになっており、胸ポケットから顔を出しながら僕の顔を注視させるように促した。

 ……えと、嘘だよね? そんな事ないよね?

 僕は一抹の不安を覚えながらも念のためと思い口を開いた。


「ごめんね、君の一つ年上の先輩だよー」


「ぇ……せんぱ……え、ええぇえぇ!?」


 ちょっと待って、気が付いてなかったのに見つめてたの!? 偶然僕達を見つけたけど、話しかけにくい雰囲気だったから佇んでた、とかじゃないの!? しかも、トヨさんとハヤタさんならまだしも僕はノーメイクなんだけど!


「な、ななな、何、な、の、何でそ、ねやふそ!?」


「うふふ。ミカ様の可愛さで不協和音になっておりますよ」


「不協和音はエグイ」


「お、落ち着いて……?」


 僕の声を聞いた紫ネズミことフルキさん。一音一音に重みを乗せた奇声を放った。上半身をくねらせながら僕達を見つめる。

 そんなに揺れて、胸ポケットに入ってるミチルちゃん大丈夫なのか?


「な、何で、そんな、かか、可愛い格好を……!?」


「変装だよ。一応」


「変装……? え、俺の為ではなくてですか? 俺の為ですよね! 俺専用ご奉仕幼女じゃないんですか!」


「自意識過剰の域超えすぎて笑う」


「そもそも今日会うのも分からなかったのに、貴女の為にこれ着ようかなとはならないでしょ」


「俺専用ご奉仕幼女ってなにそれー……」


 おかしいな。僕の知ってるフルキさんは、ミチルちゃんにだらしないし偶に変な言動をするけど、いつも穏やかでクールなイメージがあったんだけど。本当にフルキさん? ちょっと怖いんだけど。俺専用ご奉仕幼女って本当に何……?


「というか何なんですその歯の根が合わなくなりそうな話し方は」


「こちらも変装の一部でございます。知り合いにバレるリスクを減らす為の」


「名前もです?」


「ええ」


 そこでミチルちゃんが今度は喋り方に言及してきた。

 歯の根が合わないとか言わないでよ。こっちは恥を心の奥に押し込めてやってるんだから。ハヤタさんとトヨさんはノリノリだと思うけど。というか何でこんなミチルちゃんの声がくっきり聞こえるんだろ?


「それじゃそういう事ですので、以後お二人もお気をつけを。キシさん、ライミさん」


「……」


「……」


「まさか予め考えてたです……?」


「当たり前です。私達だけでなく、お二人も追われている身なのですから」


 トヨさんは右手を二人に差し出すように伸ばし、そして流れるように改名をした。

 ……すっごいなぁ……初対面の同郷者相手にもう命名までできるって。こういう頭の回転の速さはハヤタさんにちょっと似てる。でもちょっとニヤニヤしているあたり楽しんではいるよね? あれトヨさんって二人とは初対面だよね?


「キャラ付けはどうする?」


「ん……ライミちゃんは礼儀正しいお姉さんを演じる」


「ミチ……ん……わ、自分、が、それと真逆な人だというのです!?」


 意見を委ねるように、トヨさんは右肩に担いでいるハヤタさんのお尻へと視線を向けた。

 真逆とまでは言わないけど。割と離れてるなぁ。幼いもん。僕よりも身も心も。というかトヨさん……せめて担ぐときに顔を前に向けてあげれば良かったのに何で……ハヤタさんがお尻で喋ってるように見えて面白いや。


「ミカも頷くなです!」


「その独特な話し方も無しにいたしましょうか」


「ぇ……」


 そして次に話し方……特にその語尾に目を付けたのだろう。トヨさんが顔色一つ変えずにそう言った。


「え……や……流石にこれは……」


「ぇ……」


「……ん……?」


 が、何故か今度は反発せず、急にしおらしくなった。いつものように突発的に反抗するかと思っていたのだが、何故か俯き、見たこともないその挙動に僕もルルもハヤタさんも狼狽え、言葉を失ってしまった。


「承知しております」


「っ……」


「ですがそれは、それは敵を欺くための……気休め程度の代物ですよね」


 唯一人、トヨさんを除いては。トヨさんはフルキさんの胸に近づき、息を優しく吹きかけるように、寄りそうな声でそう言う。

 何を言って……まるでミチルちゃんのことを知っているみたいな口ぶりで……


「今回欺くのは敵ではなく元ご友人達でございます」


「……」


「ご安心ください……俺はずっとこんな調子だったからな」


「ぇ……え……ぁ……! そん……な……」


 そしてその空気のまま、一瞬だけ演技を解いた。素になったトヨさんの声を聞き、落ちそうになるほど前のめりになりながら目を見開く。フルキさんが人差し指で、ミチルちゃんを自身の胸に抑えつけるように触れた。


「今だけは……既に断ち切られてしまった関係から逃れるために。どうか……!」


「ぃ……わ……」


 そして演技を再開しながら深々と頭を下げた。


「か……わか、り、ました……」


「ぇ……」


「今から暫くは……私はライミ! 皆を守る騎士になるよ!」


「ミ……っ……!」


 この短い説得で一体何を読み取ったのかは分からない……が、今まで不思議な喋り方をしていたミチルちゃんが遂に、まともな喋り方へと大胆にチェンジした。胸ポケットの中がどうなっているかは分からないが、ミチルちゃんは背筋を伸ばして直立し、右手を握って自身の左の鎖骨あたりに当てながら力強く宣言した。その光景に、僕よりも、ハヤタさんよりも、誰よりも、


「そ……か……」


 フルキさんが反応した。愕然という感情を隠すかのように安堵を前面に押し出しながらも、隠しきれない寂しさも見えるような表情でミチルちゃんを見つめている。


「それではキシ様」


「ぅ……ぁ……!……はい!」


「次はあなたのキャラを考えましょう」


「んおぃんっ!? よよよ余韻は!? キシの騎士が皆の騎士になった瞬間に立ち会えたこの高揚感を捨てろと!」


「ええ」


「ええ!? んなな何ですかその冷たい視線と声とその奥に潜む情熱的で甚振るよ













「こほん……」


「……」


「……」


「……」


「わったら! どーたらすけっぺ!?」


「田舎者とは、言った……けど、せめて実在する訛りで喋って……」


 いったい何処の誰をモデルにしたんだこの人は。もしかして優等高校の教師とか? 何かこんな感じの人いた気がするし。

 と、凡そ無駄な推測で一通り頭を回した後、僕はすぐにフルキさんの前に立った。


「というか来るの早かったね。もう二、三日は帰ってこないものだと思ってたよ!」


「うぉ」


 うぉやめて。


「みぃもそげおけと考だったじゃん。じゃんけん、この人が」


「じゃんけん……?」


「せめてそこはじゃけんなのでは?」


 ハヤタさんの時にも思ったけどやっぱ面倒だなこれ。当たり前にできていたコミュニケーションだったのに、出てくる言葉を一回頭の中で変換しなくちゃいけないだもん。

 フルキさんは胸を張り上げながら僕の疑問に回答する。


「よぉ。昨朝ぶり」


「ぇ……え、ナキハ君……!?」


「ナキハ君?」


 そしてフルキさんの促しに応えるかのように、ナキハ君の声が聞こえてきた。が、近くにいるには分かるのだが、何故か四方八方には見当たらない。何ならまたフルキさんの胸あたりから聞こえてきた気が……


「よっと」


「え……ナキ……ち……さ……!?」


「手乗りナキハよ」


 予想通り、またしても胸ポケットから……今度はフルキさんの左胸にあるポケットから、ナキハ君とカオルさんが現れた。フルキさんの胸ポケ大人気だな。


「あ……だからライミちゃんも小っちゃかったのか」


「疑問を口にするの少し遅いわよ」


「というか良いんですかここにいても!」


「大丈夫大丈夫。俺の顔知ってる人、普通はいないから」


「そもそも知っててもこんなに小さいんだから。大丈夫よ」


 だとしても嘘でしょええぇ……

 ナキハ君は魔王だ。この世界の人々に恐れられ、そして憎まれている人物。そんな人物が今、街中で僕の友人の胸ポケットの中に恋人と共に収まりながら高笑いしている。意味が分からない。


「長い時間引きこもってたからな……偶にはこうやって街に来るのも良いだろ」


「楽観的……」


「危険も承知で来るとは流石に思いませんでしたよ……」


「まぁ、許してあげて。私が居なくなってからの三十年間、虚無虚無な日々を送ってたらしいからね」


 虚無……そっか……そんな長い時間、心を閉ざしていたんだ。まぁそれだけで今のこの状況の全てに納得できるとは言わないけど。


「えっと……て事は君がま……」


「……」


「……でしたね」


「お気遣いありがとう」


 今の会話の流れで目の前の人物の正体に気が付いたようだ。ハヤタさんが確認の為に名前を呼ぼうとし、止めた。人の目もあるこの場所で魔王という単語を発するのは危険だと考えたからだろう。


「お初にお目にかかります。私はHYTと申します」


「エッチワイ……あぁ! ハスハスしたがってた人か」


「はい」


「お前、自分の痴態晒されてるのに、よくそんな真顔で返答できるな……」


「今に始まったことじゃないからね」


 そしてやはり魔王相手には礼儀正しくいこうと考えたのか、演技は一旦止めて敬語でハキハキと喋りだした。お尻で。最早無礼だ。

 礼儀正しく頭を下げ遜るハヤタさんと、全体的にローテンションで声の小さいハヤタさん。どっちのハヤタさん違和感だらけで何かヤだな。


「で、君は声すらも初めてだな」


 そしてナキハ君はお尻突き出しハヤタさんを担いでいるトヨさんに視線を向けた。トヨさんは一瞬どのように話すのか迷い、


「……そうですね。俺はTYと申します。一応HYTの兄、ですね」


「会話したことないんだから流石に君の本名は分からんて」


 ハヤタさんと同じように演技を止めて、自己紹介を始めた。本名を曖昧にしながら。


「じゃあよろしく、ハスハス兄さん」


「一種の罵倒語だろそれ」


「ハス兄」


 略さないで笑っちゃうから。


「……で。お二人は何故こちらに」


「ほれほれ演技はどうした?」


「楽しんでるねこの人」


「ん、んんっ。特にナキハ君はさ。素性を知られたら危なくない?」


 声を抑え、フルキさんの胸元に顔を近づけながら会話を進める。ナキハ君の登場で無意識に止めていた演技を再開し、僕は四人に疑問を投げかけた。

 ……他者から見たら、ネズミの仮面をかぶった人の胸に話しかける変人に見えるよね僕?


「特に大きな理由は無い」


「無い?」


「無い。まぁ、何十年もこの街に来てなかったから、良い機会だし、ハニーの幼馴染に案内してもらおうってなっただけだ」


「……ほ、本当に楽観的だねー」


「自分の立場ガン無視……我慢の限界だっただけなんじゃない?」


 僕とルルが交互に苦言の様な小言を吐き出す。そんな僕達を見ても尚、ナキハ君は笑顔のままだ。色んな意味で今の状況を楽しんでいるようだ。

 一風変わったダブルデートとでも思い込んでるのかなこの人は?

 ふと、視線がフルキさんの頭上に向いた。そこには赤くて小さなリボンが、耳の上で控えめに付けられていた。


「……わ、悪いか……?」


「ほわっ!? はい?」


 その視線に気が付いたのだろう。フルキさんは仮面を被ったまま僕の顔にずいっと近づいた。

 仮面のせいで表情が分かんないから急に目の前に来られたらすっごい怖いんだけど。


「しか、しかたっちゃべ! い、今のまぁじゃ、このボリンががげんギリなんっけよ!」


「別に悪いとは言ってないよ? 素敵素敵!」


「リボンのこと、ボリンって言うのやめて……笑っちゃうから……」


 僕がフルキさんの身に付けているそのリボンを無言で非難していたとでも感じたのだろうか。叫ぶように謎の弁明を早口で捲し立てる。


「え何々その顔! あ、本音言えば良いんだ!」


「んっ……いや、別にその、そったらぶったらごんにせぇとは、その……」


「どっちどっちー?」


 そして続く僕の言葉に意気消沈する。何故かもじもじしながら口籠る。


「こ、心の準備が出来てないというか……」


「そうだねー、感じた事といえば……」


「え、言うんですか? 俺まだ準備が……!」


 本当に緊張しているのだろう。演技も早くに崩れ、遮りたいのか確認したいのか分からない反応と動き、そして震えた声をしている。

 めんどうだな。さっさと言っちゃうか。


「シュンが付けたら似合うなぁ、と!」


「貴方は一度、デリカシーを学んだ方がよろしいですね」


「悪い意味で解釈一致……」


「空気を読むことを知らないのかしらこの子は」


「そうだった……この人はそういう人だった……」


「私以外の女の子の気持ちも、考えられるようになろう」


 トヨさん、ハヤタさん、ミチルちゃん、フルキさん、ルルの順で非難の声が飛んできた。ナキハ君は我慢しているのだろう、目を光らせながら頬を膨らましてプルプルと震えている。

 だって本当のことなんだもん。どうせフルキさんは似合うんだし。だったらルルが身に付けた姿見たいもん。


「こちとら勇気出してリボン一個……なのに何で」


「……」


「……」


「……」


「っ! 俺専用ご奉仕幼女じゃないなら何ですか! 当てつけですか! 当てつけなんですねそうなんですね!」


「絶望的に、タイミングが悪っ……」


 だから今日会うかどうかわからないのに当てつけられるわけないじゃんってば。あと俺専用ご奉仕幼女って結局何だよ。


「それなら皆さんは何故変装を?」


「演技演技っ! 忘れてるよ!」


「どうせ伝わらないので普通に戻します」


「えなにそ……ズルいズルい!」


「弱虫……意気地なし……よわよわとろろ」


「……粘りが無い、とおっしゃりたいのでしょうか……」


 息を乱したフルキさん。先程の変な喋り方を止め疑問を呈した。

 僕だってこの恥演技なんてヤなのに一人だけ……この人本当……変わってよ立場。というか伝わってたじゃん!


「そもそも、召喚者のお世話はどうしたんですか?」


「あ……」


「……」


「っ……」


「……と、どうしたの皆……?」


 そして何も知らぬまま、僕達の口を固く閉ざしてしまう質問を口にした。


「キシちゃん……さ……召喚者、の中に……その、友達っていた?」


「はい……?」


「あー……そういう……」


 その中で漸く、もともと重々しかったハヤタさんの口から更に辛そうな音程でフルキさんにそう確認した。フルキさんはその確認だけでは何が起きたのかを理解できなかったのか、首を傾げた。しかしナキハ君はそれだけで言いたいことが分かったのか、バツの悪い表情と共に天を仰ぐ。


「いまし……いや、友達だったのかあれって……違うかもな……」


「悩むって事はいないってことだね! 皆落命しちゃった!」


「え」


 そしてハヤタさんに返答しようとし、言い淀んだ。僕はその生まれた一瞬の隙を付いて真相をぶつけた。


「え……え。え!?」


「僕が確認できてる範囲だと、それこそ今ここにいる人以外の全員!」


「ぇ……ぁ……ぇ……」


 僕が放った言葉の重さと伝え方の軽さの差異に戸惑いながらも、ゆっくりと意味を理解したのかフルキさんの表情が徐々に曇っていく。ミチルちゃんはフルキさんとは違いこのキューブの世界で生まれ育ったから、思い入れも情もあまり無いはずだろう。それでも、数日前まで会話をしていた人物が一気に落命したことを知ったからか、無言のまま顔を下に向け押し黙っている。

 ……あ、そっか。そういえば少なくても一人仲が良かったであろう人物がいたっけ。


「因みにアリサも肉片になってた! バラバラにばいばーい!」


「お前、よくそんな爽やかな顔で……」


「かなり嫌いだったし典型的な皮被りかつ己が不快だと感じるものは他虐する精神で生きている人だったからね」


「元気なキャラなのに突然無表情で淡々とセリフ吐かないで怖すぎる」


「くっそ刺さるのでもっとそれやってください」


「じゃあ何であいつの事は愛称付きであんな懐いてたんだ……?」


 今でもあんな女のことなんて思い出したくはない。生前の姿も亡骸の姿も。

 そんな僕に対し、あのナキハ君が恐怖の表情を向けている。口を右手に当て引いている。


「から、もう僕達があそこに留まる理由も無くなったんだ」


「かつ、なんかあそこにペップ? とかが来て、私達の事を探してた」


「ついで、お兄様のご両親がお兄様と同い年の妹様を拾われたそうなので、逃避行をしつつ会いに行きましょうという事なのです」


「最後だけ突然理解に苦しむ出来事起きたのですが!?」


 何で急に現状の説明をそんな、代わりばんこで矢継ぎ早に始めたの? もうちょい順を追って丁寧に説明しないと、僕とルルはまだしもトヨさんの説明は理解するのに少し時間かかりそうな気がするだけど。


「私の友人と待ち合わせつつ、お兄様の家に……トータルビューティサロンに行くつもりです」


「す、凄い……トータルということは癒しと美の共生……先輩に半分だけ影響を与えたのですね」


「お兄様が美しいのは前世から。TotalBeautySalonは関係ございません」


「何で突然素敵な発音に変換したんですか?」


「二人……遠回しに僕が癒されないって言ってる……」


「二つの意味で自覚あるんじゃねぇかよ」


 恐らく「ハヤタさんの家に行く」以外の意味は理解できていないだろう。今どう考えてもハヤタさんとサロンの関係性を考察する場面じゃないもの。


「癒し枠はレンだけで充分」


「みー!」


「嬉し晒しツンおやめください」


「照れ隠しの対義語って嬉し晒しなんだ……」


「なら、俺達も同行させてもらって良いか?」


「ん……四人全員?」


 僕達がハヤタさんのお家に行く、という部分は分かったのだろうナキハ君がハヤタさんのお尻にそう申し込んだ。この四人の散歩ルートの主導権はナキハ君に会ったのだろう。突然の同行確認に対しても、誰も否定の意を唱えなかった。


「……来ても良い……ど、変哲無しで普通のお宅訪問……」


「友人の家に遊びに行く……魔王なら誰しもが憧れる響きだろうがっ!」


「まるで魔王が複数名現存しているような言い方せんでも」


「僕達魔王を経験したことないから、そんな勢いよく言われても分っかんない!」


 そして力説。どう考えても部外者なのに何故か無理矢理にでも付いて行ってやろうという気概を感じる。

 そこまでしてハヤタさんの家に遊びに行きたいの? 街ブラは?


「僕は何人来ても大丈夫……皆は?」


「逆にこの状況で断れる人っているの……?」


「魔王様相手で断るのは勇気が必要そうですね」


「じゃあすみません。俺達も同行させてもらいます」


「……お、おっけおっけー」


 ……こうして、後で合流するサクさんも含めて合計九人という何故か大所帯で、ハヤタさんの自宅訪問をすることになった。

 妹に会いに行くだけよね? 迷惑にならないかなこの団体? ちょ、ハヤタさん、ちゃんと両親と妹さんに連絡入れてよね!

今回の件に関しては深い意味はありません。ただのおふざけです……この言葉の意味が分かるの、一体どれほど先になるんだろうなぁ……それはともかく、皆演技上手ですね。何の躊躇いもなく偽名を受け入れて、言い間違いもしないんだもん。これも都合の良い展開補正なのか便利だなぁ……全員俳優適正高くないかしら?

後最近気づきました。この作品には「余裕のある大人なキャラクター」がいないことに。本当はフルキさんら辺がその立ち位置になる予定だったのにどうしてこんな事に……優しい声で頭を撫でてくれるけどそれは寧ろされたい方だから葛藤もしてしまうというタイプのイケメンになる……はず……だったのに何でド級のロリータコンプレックスという残念属性になったんだよ……今からでもレン君かトヨ兄にその属性付与しようかしら?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ