02-04 刺客
蓮たちが宿屋で待っていると、王の野営地の様子を見に行っていたエレーヌが昼前に帰ってきた。
「おかえりなさい」「ご苦労様」「思ったより早かったな」
皆が声を掛けた。
「馬には無理をさせた。今はバテているから、動けるまでにはしばらく掛かりそうだ」
エレーヌがカロルに。
「やむを得まい」
エレーヌとリディの二人は蓮に教えてもらい、転移魔法陣を使えるようになっていた。
それでエレーヌも帰りは転移魔法陣で戻ってきたのだが、転移魔法陣の事を知らないカロルやジネットもいることだし、今はそのことは言わなかった。
「それで、こちらの話は後にしよう。まずはレンとミーシャの方で何かつかめたか?」
蓮は、今まで知り得た情報を話す。
「どうやら、王様と側近が暗殺されたらしい。それで公爵はその黒幕の疑いで幽閉されたらしいけど、今のところ手荒な扱いはされてなかった。今はミーシャが連絡役として、向こうで屋根の上に待機しているよ。それで、王の野営地の様子は?」
「なるほど。王が暗殺されたのなら、合点がいく。野営地はかん口令が敷かれているようで、下っ端の兵士や使用人たちは何も知らないようだったが、一つのテントの中から議論する声が聞こえてきた……」
エレーヌが聞いたのは。
公爵をひそかに王都に連れて行こうという発言。
それは公爵側の反感を買って反乱の危険があるという発言。
王都から軍を呼び寄せようという発言。
帝国がそのスキを狙ってきたらどうするのかという発言。
まずは刺客を探し出し、白状させるべきだとういう発言など。
結局永遠と議論が続いて、何も決められていないようだった。
「話からすると、刺客は逃げたようだな。それなのに、公爵が黒幕だと決めつけているのか」
蓮がつぶやいた。
「何か証拠でもあるのだろうか?」
と、カロル。
「おそらく手がかりの一つが、レンが作った献上品の短剣だ」
エレーヌが言った。
「なんだって?」
蓮が驚いて聞き返した。
「その会議のテーブルの上に短剣が置かれていたのを見た。あれは確かにレンの作ったものだった」
――あれが出来上がった時にエレーヌにも見てもらったから、見間違いではないだろうな。
「ということは、あれが犯行に使われたのか。あれは、すでに公爵に渡してあったが……」
「盗んだのだろうな。ベリエにいる時か、前のヌーベルでかはわからないが」
と、カロル。
「そして刺客は公爵家の使者を名乗って、その短剣を献上するふりをして王様に近づいたということね?」
リディが聞いた。
「短剣だけでは公爵家と結びつかないから、そういうことだろう」
エレーヌが応えた。
カロルが顎に手を添えて考え込む。
「閣下の濡れ衣を晴らすには、その刺客を捕まえて口を割らすのが一番だが……見つけ出すのは難しいだろうな」
――でも短剣は、本当に盗まれたのか?
「でもそうなると、刺客は短剣を献上する事を予め知っていて、それを利用したということになるな。もしかしたら、盗まれたのではなく内部に協力者がいる可能性もあるんじゃないか? 短剣の保管はどうなっていたんだ?」
蓮がカロルに聞いた。
「あれは、ベリエを出発する前日から閣下の荷物の中に入れてあったはずだ」
「その管理は?」
「今回の閣下の荷物の管理はデジレだったか?」
カロルがジネットに聞いた。
「そうです」
「では、デジレを探して、誰かが持ち出さなかったか聞いてみるか」
そこにミーシャが戻ってきた。
「戻りましたニャ」
「ご苦労さま。戻ってきたということは、何か動きが?」
蓮が聞いた。
「このあと、昼食後に公爵様が王の野営地に移送されますニャ」
「もう移送されるのか。それで、公爵からの伝言は何かある?」
「自分はおそらく当分の間は何もされないから心配しなくていいという事と、引き続き情報を集めて欲しいと言ってましたニャ」
「そうか。屋根の上に長時間ご苦労さん」
「陽が当たってポカポカして暖かかったから、なんでもないですニャ」
「それは良かった」
蓮がミーシャの頭を撫でると、ミーシャが嬉しそうな顔をした。
「じゃあ、こちらも食事をとってから、幽閉されている宿に行ってみるか?」
エレーヌが言った。
「そうだな。まずは、閣下がそれなりの扱いで移送されるか確認するのと、閣下の荷物を管理していた使用人のデジレを探して話を聞いてみるか」
と、カロル。
蓮たちは宿の一階で昼食をとった後、公爵が幽閉されている宿に全員で様子を見に行った。
カロルは、念の為に旅用のフード付きマントを羽織って顔を隠す。
公爵が幽閉されている宿に着いてみると、町民たちの間でもうわさが流れていたらしく、宿の前には野次馬がたくさんいたので、蓮たちは彼らに紛れて様子を覗った。
宿屋はコの字状に客室があり、その中庭に馬や馬車を置くような広いスペースがある。
馬は財産なので、盗まれないように宿屋の部屋の窓から見えるようになっているのだ。
やがて、その中庭の門が開いて、騎士団が先導し公爵の乗った馬車が中庭から出てきた。
公爵は元々乗ってきた専用の馬車に乗せられていて、縛られたりしている様子はないが、馬車の左右には見張りの騎士が馬で並走している。
ここまで同行してきていた公爵家の幹部たち数人も、全員が他の馬車に乗せられて移送されるようだ。
一方、公爵が連れてきた使用人達はすべて解放されたようで、彼らは宿の方から公爵たちを心配そうに見送っていた。
するとジネットが、小さく指を指す。
「あんなところに、クロケさんがいます」
――クロケって、カロルに好意を抱いて、触って殴られた奴だったか。
ジネットが指したところをみると、宿の反対側の少し離れた野次馬の中にクロケがいた。
「誰?」
リディが蓮に聞いた。
「あの野次馬の中にいる、若くて高そうな服を着ているやつ。書記官のクロケだ。でもどうやって抜け出したのかな?」
「たしかにそうだ。あいつだけ、なぜあそこにいる?」
カロルが不審そうに言った。
――書記官は位としては下の方らしいが、それでも一応幹部だ。
公爵家の幹部たちは全員捕まったのに、あいつはどうやって逃れたのだろう。
ジネットは兵士だが運良く拘束を逃れて、カロルを探しに戻り、僕らにこの事態を知らせに来た。
クロケも同じ様に逃れたとして、今まで何をしていたんだ?
カロルを探しに来ることもなかったし、ベリエに知らせに戻ったわけでもない。
自分だけどこかに隠れていたのか?
使えない奴だな。
「しかし、シケたツラだな」
と、エレーヌ。
「あそこに、デジレがいました。公爵閣下の荷物を管理していた使用人です」
ジネットが、またもや見つけた。
「いたか。悪いがジネット、彼女をここまで連れてきてくれるか?」
と、カロル。
「わかりました」
ジネットは返事をして、道の反対側に向かった。
ジネットがデジレを連れて戻ってくると、カロルと皆はそのまま野次馬がいる表通りから少し入ったところに移動する。
カロルは人目がないのを確認すると、フードを外して顔を見せた。
「これは、副団長様。ご無事でしたか」
デジレが挨拶した。
「うむ。お前に聞きたいことがある」
「はい。なんでしょう?」
「閣下が王に献上しようとしていた短剣だが、あれはどうした?」
「あれでしたら、ベリエの町を出る前に、クロケ様が閣下からの言いつけということで、受け取りに来られました」
「なに!? あいつが?」
「決まりだな」
と、エレーヌ。
「ジネット、クロケを見張っていてくれ。おまえはクロケに見つからないように、うまくな」
カロルが指示した。
「はい」
ジネットは表通りの野次馬の中に戻る。
「あのー、副団長様?」
デジレがカロルに聞いた。
「なんだ?」
「私たちは、これからどうすれば?」
「お前たちは、一旦ベリエに戻ってくれ。騎士団が行ってしまったら、私も宿に行って皆に指示をするが」
「わかりました」
カロルはデジレを帰し、蓮たちの方に向き直る。
「聞いてのとおりだ。クロケが何かを知ってるはずだ。捕まえて白状させよう」
「まさか。クロケが刺客じゃないよな?」
蓮が聞いた。
「あいつには、そんな度胸は無いだろう。ナイフだって使えるかどうか」
「じゃあ、短剣をどうしたか聞き出そう」
表通りの辺りにいた、野次馬たちが散り始めた。
騎士団と公爵たちの行列が行ってしまったのだろう。
すると、ジネットが表通りのところから蓮たちを手招きしてくる。
(クロケが移動します)
ジネットは声に出さずに、口の形とゼスチャーを混じえ蓮たちに知らせてきた。
それを見てカロルが蓮たちに言う。
「私は使用人たちにベリエに戻るように指示してから行くから、レンたちは先に行ってクロケを捕まえておいてくれ」
――僕たちだけで捕まえてくれと言われてもな。
まあ、なんとかなるか。
もしクロケが暴れたら、アイス・ボールでもぶつけてやろう。
「わかった。とりあえず後をつけて、人目が少ないところでなんとか捕まえるよ」
蓮が応えた。
「たのむ。私もすぐに行くから」
カロルは宿の近くに集まっている使用人たちの方に向かい、それ以外の蓮たちはクロケの後をつけ始めた。
蓮はクロケが自分を覚えているはずと思い、フードで顔を隠す。
しばらくつけていくと、クロケは表通りから裏路地に入った。
どうやら、何かを探しているように見える。
――いったいどこに行くんだ?
でも、この路地は人目が少なそうでちょうどいいな。
ここで捕まえるか。
するとクロケは寂れた酒場の前で立ち止まり、辺りを見回した。
蓮たちは、急いで角に身を隠す。
少し時間を置いてから蓮が再びそっと覗いてみると、クロケは酒場の前から少し移動して、どこからか現れた男と何かを話している。
二人は話の間も、時々周りを気にしているようだ。
――あいつは誰だろう?
この事件の関係者か?
それとも、ただの知人か?
するとその相手の男がナイフを取り出してクロケを刺そうとしたのが見えたので、蓮はとっさにアイス・アローを一本撃ち、角から走り出た。
他の皆も蓮の後に続く。
急いで撃ったので、狙いは正確ではない。
アイス・アローはクロケに迫っていた男の顔の前をかすめ、その男は蓮たちが来るのを見ると逃げだした。
クロケは腰が抜けたのか、そのまま地面に座り込む。
「追いますニャ」
ミーシャがそう言って、逃げた男を追い始める。
「気をつけて」
蓮はミーシャの後ろから声を掛けた。
蓮とエレーヌ、リディは、腰が抜けているクロケを取り囲み、ジネットは後から来るカロルを案内するために、この路地の入り口の方に戻った。
「お、おまえたちは何者だ!?」
クロケは少し怯えているようだ。
蓮はフードを被ったままクロケに剣を突きつける。
「助けてやったのに、礼も言えないなんてな」
「ま、待ってくれ。金をやるから」
――こいつは、礼と言ったら金と言ってきた。
なんでも金で済まそうという奴みたいだな。
「それはどうでもいいが、少し話を聞きたい」
そう言って蓮は、クロケの首に剣を押し当てる。
「わ。わかった。何が知りたいんだ」
――短剣のことはカロルが来てから聞くか。
まずは、今の奴のことを聞いてみよう。
事件に関係があるのか無いのか。
「今の奴は誰だ?」
「よ、よくわからない」
――明らかに隠してるよな?
「ふーん? 知り合いのように見えたけどな」
蓮は少し離していた剣を再びクロケの首に押し当てる。
「ほ、本当に詳しい素性は知らないんだ。ただ、酒場で飲んでいたら、ある話を持ち掛けられて」
「それで?」
「ある物を渡したら、ある女性が私のものになるようにしてくれると……」
「まさかそれは、私のことではないだろうな?」
いつの間にか後ろに来ていたカロルが、少しイラつきながら言ってきた。
「あ。ふ、副団長!?」
――もう僕らの素性がバレたから、隠す必要な無いか。
蓮はフードを後ろに外した。
クロケも蓮に気がついたようだ。
「あ。お前は……」
そこにミーシャが帰ってきた。
「逃げられましたニャ」
ちょっと、しょんぼりしている。
――逃げられたか。
あいつはクロケを刺そうとしていたわけだから……。
「聞いたか? 今のやつは逃げたから、またお前を襲うかもしれないぞ」
蓮がクロケに言った。
「そ、そんな」
「それなら、何があったか全て吐け。そうすれば保護してやる」
「……わ、わかった」
こういう事だった。
数日前クロケがベリエの酒場で酒を飲んでいると、さっきの奴が近づいてきた。
名前は偽名かもしれないがコレットと名乗った。
始めコレットは酒をおごってくれて、クロケのぐちを聞いてくれた。
その時にカロルのこと、蓮や献上品の剣のことを話してしまったそうだ。
するとコレットは、献上品の剣を持ってくれば、公爵を失脚させてカロルをクロケのものにできると持ちかけてきた。
そして、いずれはカロルと結婚して、公爵家を継げばいいとも言った。
クロケは酒の勢いで承諾し、その酒場でまた会う約束をした。
しかし、クロケは酔が覚めると怖くなってきて、コレットに会いに戻り、先程の話を断ろうとした。
ところがコレットは逆に、公爵にクロケの裏切りの計画をバラすと脅してきたので、クロケは献上品の剣を持ち出してコレットに渡した。
そして、再びこのブルーシェの町の、今の酒場の前で会うことになっていた。
――そうか。
おそらく今のコレットというやつが、王を暗殺した刺客か、仲介者といったところだろう。
そのコレットは王の暗殺が成功したから、クロケの口を封じに来たんだな?
もし王の暗殺が失敗していたら、再びクロケを利用しようとしていた、といったところか。
逃したのは失敗したな。
「そのコレットについて、もっと情報は? どこの出身とか。誰かに雇われているとか?」
「そのあたりは、まったくわからない。酒を飲んでいたので……」
カロルが今の話を聞いてイライラし始めたのを見て、蓮はカロルが今にも剣を抜いてクロケを殺してしまわないか不安になる。
「この後、公爵の無実を晴らすために連れて行くから、皆の前でもう一度証言しろ」
蓮はクロケが証人としてまだ価値があることをカロルに示すためにも、そう言った。
「そ、そんな」
「お前は盗みをしただけだから、死刑にはならないさ」
――たぶん。
「し、しかし……」
「お前、ここで死にたいか!?」
カロルがクロケに迫った。
「わ、わかりました」
「それで、そのコレットという奴は、他には何か言ってなかったか?」
蓮が聞いた。
「そういえば、公爵を失脚させられなかった場合は、公爵を暗殺すると……」
「何だと!?」
カロルがクロケに剣を突きつける。
今にも殺しそうな勢いだ。
クロケはそれを見て身を縮め、恐れおののいている。
「待てカロル、こいつは証人だ。今は、気絶させるだけにしよう」
蓮がそう言うと、カロルは渋々剣を収める。
「しょうがない」
カロルはクロケのみぞおちに突きを入れ、クロケは気絶した。
――さて、この後どういう段取りで行くかな。
蓮はミーシャの方をふと見ると、彼女の服の一部が綻んでいるのに気がついた。
「服が切れてるみたいだな? どうしたんだ?」
「奴を追ってたら、ナイフを投げられましたニャ」
「大丈夫か?」
「前にレンさんから貰った、ミスリルのチェーンメイルを下に着てますニャ」
「あれは僕があげたんじゃなくてドワーフが……」
「レンさんが皆の分を貰ってくれましたニャ。だからレンさんのおかげですニャ」
「まあでも、無事でよかった」
ミーシャはそれを聞いて少し嬉しそうな顔をした。
「まだまだ、修行が足りませんニャ」
「それで、この後どうするんですか? 騎士団をすぐに追いかけますか?」
ジネットが聞いてきた。
――クロケを連れて騎士団を追って誤解を解き、そこで公爵を解放してもらうか?
向こうは大所帯だから、こちらは途中で追いつけるだろう。
でも、騎士団は僕らを信用してくれるだろうか。
それなら、公爵と旧知の仲というバシュレ大臣を頼った方がいいかもしれないな。
「まずはクロケを連れて王の野営地に行き、公爵の濡れ衣を晴らすか」
と、蓮。
「二手に分かれて誰かが騎士団を追い、伯父上が暗殺されないように見守る必要があるかもしれないな」
エレーヌが言ってきた。
――そうか。
クロケがこちらの手に渡ったから、コレットは公爵の失脚は失敗に終わったと考えるはずだ。
どこかで、公爵が襲われる可能性もあるな。
騎士団が護送しているから襲うのは難しいだろうが、休憩中などのスキを狙ってくる可能性はある。
「二手?」
カロルが聞いた。
カロルとジネットは転移魔法陣を知らないから、蓮とエレーヌの会話が飲み込めてないようだ。
街道は一本道だから、普通なら王の野営地に先に行くには騎士団を追い越さなければならない。
二手に分かれる意味がわからないようだったが、蓮はその説明は後回しにすることにした。
「その説明の前に、誰かバシュレ大臣を知ってるか?」
蓮が聞いた。
「何回かベリエに来たことがあって、会ったことことはあるが」
と、カロル。
――じゃあカロルと、野営地に一度行ったエレーヌも一緒に行って貰ったほうがいいな。
でも、二人だけだと喧嘩するといけないから、リディにも行ってもらうか。
「公爵がバシュレ大臣なら力になってくれるだろうと言っていた。じゃあカロルは、エレーヌとリディとともにクロケを連れて王の野営地に行って、大臣に今のことを説明してくれるか?」
「転移魔法陣を使うのね?」
リディが聞いた。
「うん」
「転移魔法陣?」
カロルが首をかしげる。
「カロルにはまだ言ってなかったな。ジネットもこれから見ること聞くことを、絶対口外しないで欲しいんだけど」
二人はよくわからない顔をしている。
「レンさんと副団長のためなら、私何でも約束します」
と、ジネット。
――おいおい。何でもは危ないだろ。
「転移魔法陣は、一度行った場所に一瞬で行くことが出来る魔術なんだ。さっきエレーヌが行ってきたから、それで一瞬で王の野営地に行ける」
座標の事を二人に説明してもすぐには理解できないだろうから、蓮は一度行ったことがあれば、という説明にしておいた。
「え!?」
横ではエレーヌが、すでに転移魔法陣を地面に描き始めている。
「それで三人はクロケを連れて先に野営地に行ってくれ。僕とミーシャとジネットは、皆が乗ってきた馬車で騎士団を追ってみる」
「わかった。騎士団が護送しているから大丈夫だと思うが、父上を頼む」
と、カロル。
カロルがクロケを担ぎ上げ、エレーヌとリディとともに転移魔法陣に入った。
野営地でバシュレ大臣に会い、公爵の濡れ衣を晴らしてくれるはずだ。
蓮とミーシャ、ジネットはそれを見届けると、先程までいた宿屋に戻って精算を済ませ、皆の荷物を馬車に積んで騎士団と公爵の後を追った。
カロルの馬も、馬車に紐でつないで連れて行くことにした。




