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雨巫女と天候の国  作者: もも野はち助
【本編】

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18/30

18.精霊の国の風巫女

 リデルシアの何気ない一言にアイリスが、無表情のまま言葉を発する。


「そうだったの。知らなかったわ」

「幼少期のアイリスが唯一参加した巫女会合の時は、エリアテール様がコーリングスターへの訪問を優先させてた時期だからね。その前後の会合だけ確かお二人共不参加だったから、アイリスはお二人が一緒のところ見た事な……」


 そこまで言って自分の毛先から、やっと二人の方に目を向けたリデルシアが、アイリスの左側で真っ青な顔をしてブンブンと首を左右に振っているクラリスに気付き、自分がとんでもない失言をしてしまった事に慌てて言葉を止めた。


「いや~、でもさ。それを言ったら、そのあとフィーネリア様とアズリルが会合参加してきて、その二人の方がアレク様とは仲が良かったかなぁ~なんて……。って、この話、あまり面白くなさそうだし違う話に変えようかな?」


 どうやら盛大にアイリスの地雷を踏みぬいてしまった事を悟ったリデルシアが、焦ってその話題を変えようとした。

 しかし、アイリスはお得の綺麗過ぎる笑みを浮かべる。


「いいえ。大変興味深いお話だから、是非聞かせて?」


 そのアイリスの表情に怯えたリデルシアが、思わずクラリスに助けを求める様に視線を送る。しかし、返答の代わりにクラリスが静かに首を左右に振った。


「リデル、もっと詳細を聞かせてくれるかしら?」


 更に綺麗な笑みを深め要求してくるアイリスから、絶対に逃げきれないと確信したリデルシアが、盛大に息を吐く。


「分かった……。でもこれは、あくまで当時言われてた事だよ? あとこの10年間、アレク様はエリアテール様とコーリングスターの王太子殿下のご婚約には、かなり力を注がれていたって事も忘れないで聞いてね?」

「ええ。分かったわ」


 すると、リデルシアが慎重に話し出す。


「まずエリアテール様のブレスト家なんだけど……私達風巫女内では、一番力の強い巫女を多く輩出する家柄なんだ。その関係でブレスト家の令嬢は、巫女としての派遣先が身分の高い相手が多く、3歳くらいからサンライズ城で上流階級向けの礼儀作法を叩き込まれる。だからエリアテール様は物心ついた頃から、このサンライズ城を度々訪れていて、よくアレク様と遊んでいたらしい」

「でも先程の言葉は、それだけでは出ないわよね?」

「アイリスは本当に嫌な所ばかり気が付くよねぇ……」


 そう言ってリデルシアが盛大にため息をつく。


「実はエリアテール様って、その当時サンライズの巫女内では一番力が強かったから、アレク様の最有力婚約者候補って言われていたんだよ。彼女はアイリス程ではないけれど、今でも風巫女内では一番強力な巫女だし、当時はまだアイリスの桁違いの巫女力は発覚していなかったから……。その事もあって、将来的な事も考慮して、王家は二人を早めに面会させたって聞いた事がある」


 その話をアイリスは、先程と同じように無表情で聞いている。


「だけどエリアテール様は、巫女としてデビューしてすぐに大国コーリングスターに派遣巫女として訪問した際、早々に王太子から婚約の申し入れをされてしまったんだよね。それと同時期にアイリスの桁違いの巫女力が発覚し、君らの婚約が決まった。ちなみにアレク様は、初めエリアテール様とコーリングスターの王太子殿下の婚約を反対していたらしい……」


 その言葉でやっとアイリスが反応し、目を見開く。


「私が知っているのはここまでだよ。どうせ、他の人間から噂話としてアイリスの耳に入ると思うから、それよりかは、私の口から事実だけの情報を淡々と話した方がマシだと思ってこの話をしたのだけれど……。今の話でアイリスがどういう状況を想像して、当時のアレク様の気持ちをどう推察するかは何となく想像が付くよ? でも私は、その考えは絶対に間違っていると思う」


 そうハッキリ言い切るリデルシアにアイリスは、やや困惑する。

 そして先程からリデルシアに目で合図を送っていたクラリスにも目を向けた。


「クラリスもその事を知っていたの?」

「はい……。わたくしの場合、お二人よりも年上なので、当時のその状況を見ていたという事もありますが……。先月の巫女会合前に妹達がアイリス様への攻撃材料として、その部分の情報をかなり集めていた事を自宅内で立ち聞きしてしまっていたので……」


 そう後ろめたそうに告げるクラリス。

 しかし、その事で何故クラリスがあんなにもアイリスを気遣って、妹のカトレアに怒りを露わにしたのか分かった気がした。彼女は巫女会合の時にアイリスを潰す為の作戦会議を自宅でしている妹達の話をかなり聞いてしまっていたのだ。それはアイリスへの気遣いだけではなく、これから自分の妹達が誰かを傷付ける事に躍起になっている姿をこれ以上見ていられなかったのだろう……。

 まだ友人となって日は浅いが、クラリスの妹達に対する愛情は、かなり深いという事をアイリスは知っている。


「アイリス……あの……」


 ずっと黙っているアイリスを心配してリデルシアが声を掛けてきた。

 すると、アイリスが真っ直ぐな目でリデルシアを見つめ返す。


「ねぇ、リデル。それってやはり私の桁違いの巫女力が発覚した所為で、アレクはエリアテール様を諦めたって事になるのかしら?」

「はぁ……。絶対、そういう考えに至ると思ったんだよね……」


 肩を落としたリデルシアは、先程の自分の失言を盛大に後悔する。


「アイリスは、どう思う?」

「正直、よく分からないわ。だってまずあの腹黒い男がいくら幼い頃とは言え、そんな純朴な初恋の経験があるとは思えないし。だからと言ってここ二か月間のアレクの言動には、エリアテール様を意識していたような素振りが何回か見受けられたし……」

「はぁっ!?」


 サラリと放ったアイリスの言葉にリデルシアが驚く。


「待って! アイリス! 何を根拠にそう思ったの!?」

「そうねぇ……。私、アレクに何度かエリアテール様と比べられるような言い方をされる事が多かった事と、妹達の話からこの10年間アレクが、かなり頻繁にコーリングスターに出向いてるという部分でかしら……。実際にこの間も三日間程行っていたし。そういう行動から、他の巫女と比べてアレクがエリアテール様に目を掛けている度合が高い気がするもの……」


 アイリスのその冷静な考察の仕方にやや呆れるリデルシア。

 すると、今までずっと黙っていたクラリスが口を開く。


「仮にもしアレクシス様が、そのようなお気持ちをエリアテール様に抱いていらした場合……アイリス様はどうなさいますか?」


 クラリスのその質問にアイリスが目を見開いた。

 同時に自分ですら聞きにくい質問をまさかクラリスが口にするとは思わなかった為、リデルシアも驚く。


「どう……すればいいのかしらね……?」

「アイリス……?」


 無表情のまま、茫然とするようにアイリスが一言こぼす。

 今までずっと自分は10年前にアレクシスに傷付けられた被害者だと思っていた。

 しかし、今の話がもし本当だったら……被害者になるのは自分ではなく、アレクシスの方ではないかとアイリスは考えてしまう。そうなると、10年前にアレクシスが発した自分の歌声の感想も納得出来る。


『全てを包み込む様な歌声のエリアの歌と比べると、彼女の歌は、聴き手の心を強引に暴き、全てをさらけ出させる様な……少々気分が悪くなる歌です』


 誰もが聴くだけで心を癒されてしまう優しい歌声のエリアテール。

 対して自分の歌声は、乱暴で荒々しい上に土足で心に踏み込む様な歌声だ。

 二人は同じ歌巫女ではあるが、アレクシスの婚約者に選ばれたのは優しい声の歌巫女のエリアテールではなく、荒々しい声の歌巫女のアイリスだ。


 挙句の果てに優しい声の歌巫女は、掻っ攫われる様に大国の王太子に求められ、婚約者に選ばれてしまった。

 そんな状況の中、当時8歳だったアレクシスは一体どんな気持ちでアイリスの歌を聴いていたのだろうか……。

 そう考えると、今までアレクシスに対して抱いていた怒りをアイリスは、どう処理していいか分からなくなってしまう。


「アイリス……。大丈夫?」

「も、申し訳ございません! わたくしが無神経な言葉を投げかけてしまったばかりに……。アイリス様を困惑させてしまって……」


 すると、アイリスが苦笑しながら首を振った。


「違うわ、クラリス。むしろその質問をあなたがしてくれたお陰で気付けた事もあったから……。ただそうなると、私はこれからアレクにどう接していいのか、分からなくなってしまって……」

「アイリス様……」

「別に今まで通りでいいのではないかな?」


 重い空気になっているところにリデルシアが、やや明るめな声で呟く。


「その噂は……私からすると多分、間違っているとは思うけれど……。もし仮に本当だとしてもそれはアイリスにだって言える事だよね? だって何も好きで自分からアレク様の婚約者に志願した訳じゃないでしょ? アイリスだって、その強力な巫女力を理由に巫女封じの名目で王太子の婚約者にされたのだし。それはお互い様なのだから、アイリスが罪悪感を感じる事は無いと思う」

「リデル……」

「でもそんなに引け目を感じてしまうのであれば、実際はどうなのかアレク様のお気持ちを本人に確認するしかないよね……。まぁ、確実に本音なんて話してはくれないだろうけれど」


 そう言ってリデルシアが紅茶を手に取り、苦笑する。


「確かに。あの男は本音なんて口が裂けても話してはくれないわね……」


 アイリスも同じ様に困った表情を浮かべて苦笑した。


「それに私が10年前にプライドをズタズタにされた事は事実だもの! むしろ向こうの方が私に謝罪するべきよ!」

「そうそう! やっぱりアイリスはそうでないと!」


 そしてそのまま10年前にアレクシスにされた仕打ちをアイリスが愚痴り出す。その様子にリデルが苦笑しながら、聞き役に徹した。そんな二人のやりとりを見ていたクラリスが、ほっとした笑みを浮かべた。


 そんないつも通りの楽しい時間が流れる雰囲気に戻ったお茶会は、その日はそのままの雰囲気で終了する。

 しかし、二人の前ではいつも通りに振舞ったアイリスだが、お茶会が終わり一人になってしまった後は、そのモヤモヤした気持ちは全く消える事はなかった。




 翌日、アイリスは部屋に訪れてきたアレクシスから、建国記念日の式典についての詳細説明を受けていたのだが……その日は何故か、アレクシスの話が全く頭の中に入って来なかった。


「アイリス? アイリスっ!」


 いつの間にか何度も名前を呼ばれていた事に気付かず、アイリスが我に返ったように顔を上げる。

 すると目の前ではアレクシスが怪訝そうな表情で自分を見つめていた。


「今の僕の話、ちゃんと聞いていなかっただろう……」

「ごめんなさい。ちょっと別の事を考えてしまっていて……」


 珍しく謝罪してきたアイリスに更にアレクシスが怪訝そうな表情を深める。

 昨日のお茶会で、アレクシスとエリアテールの話を聞いてしまったアイリスは、それ以来ぼーっとする事が増えてしまったのだ。


「大丈夫なのかい? 君、昨日から様子が変だよ?」

「そんな事は……」

「今だって、あっさり僕に謝罪したじゃないか……」

「今のは実際に話を聞いていなかった私の落ち度なのだから、自分が悪かった時はちゃんと謝るわよ……」

「いや。君は僕に対しては、自分が悪くても絶対に謝罪なんかしなかった」

「どういう意味よ! それって私が凄く嫌な人間みたいじゃない!」

「あ、自覚はあったんだ。うん。君は僕限定で凄く嫌な人間になるよ?」


 相変わらず絶好調なアレクシスの減らず口にアイリスが盛大にため息をつく。


「それで? 建国記念日の式典で歌う選曲の件だったかしら?」

「そうそう、それ。前に選曲は君に任せると言ったのだけれど……この間の会議で、やはり意味のある歌を歌って貰えないかという意見が出てしまってね」

「意味のある歌?」

「建国記念日の式典で君に雨乞いの儀を行って貰う事は、やはり僕の婚約者という知名度をあげる狙いがあるんだ。だから君のポリシーには反するとは思うのだけれど、出来れば選曲は幸福感を連想させる歌や、幸せな未来を彷彿させる様な歌にして欲しい」

「幸福感を連想させる歌……」


 それはアイリスではなく、風巫女エリアテールが得意とする種類の歌だ。


「一応、対処するようにはするわ。エリアテール様の様な優しい歌声では歌い上げられないと思うけれど……」


 そのアイリスの言葉にアレクシスがポカンとする。


「何で……そこでエリアの名前が出てくるんだい?」

「だ、だってそういう歌ってエリアテール様が、とても好んで歌っていらっしゃったでしょ!?」

「そうだけど……。でも君、確かエリアの歌声は一度も聞いた事がないよね? この国で彼女が風呼びの儀をしていた頃は、王族参加のイベントとして野外劇場で行っていたから、君は僕とは顔を会わせたくないという理由で、一度も参加した事がないって聞いたのだけれど……」

「確かに聴いた事はないわ。ずっと聴いてみたいとは思っていたけれども……。でもお噂で物凄く美しくて優しい声で歌われるって有名でしょ?」


 そのアイリスの言葉にアレクシスが何かに気が付いたような表情をする。


「アイリス、ずっとエリアの歌を聴いてみたかったの? だったら今度、僕がコーリングスターに行く時に一緒に連れて行ってあげようか?」

「あんな長距離をあなたと一緒に移動だなんて、絶対に嫌っ!」

「えー? でももう彼女は精霊の国の自慢の歌巫女なのだから、その生声を直に聞けるなんて僕のコネがないと絶対に無理だよ?」

「サンライズに帰省された際に野外劇場で披露される機会があるでしょ? その時に拝聴させて頂くわ」

「いや~……その機会は、もうほぼ皆無だと思うのだけれど……」

「何でよっ!?」

「多分、イクスがそれを許さない。もう彼はエリアが自分の傍から一時でも離れる事には、我慢ならないから」


 悪戯を企む様な表情を浮かべて、そう答えたアレクシスにアイリスが怪訝な表情を返す。


「エリアテール様って……そんなにイクレイオス殿下に溺愛されているの?」

「溺愛というか……あれは執着愛かなぁ……」

「それは……ご婚約を申し込まれた時から?」

「イクス本人は表情が乏しい事もあって、つい最近まで上手く隠しているつもりだったみたいだけれど……。僕からしてみたら、もうその時からエリアには落ちてたね」


 それを聞いたアイリスは、唇に手を添えてポツリと呟く。


「あなたは……その状況は平気だったの?」


 そのアイリスの言葉にアレクシスが、大きく目を見開いた。


「平気って……どういう事?」

「だってお二人のご婚約のお話が出た際、初めは反対してたって……」


 思わずそう返してしまったアイリスの言葉に何かに気が付いたアレクシスが、ニヤリとした表情を浮かべた。


「アイリス。もしかして昔、僕がエリアに好意を抱いていて事があるとか思っているのかな?」

「違うの……? だってあたなからはエリアテール様の話題がよく出てくるし、コーリングスターにも頻繁に出向いているでしょ? そもそも初めのあなたは、お二人の婚約に反対していたとも聞いていたし……」


 すると、アレクシスが面白がるような表情をアイリスに向けてきた。


「アイリス、もしかして君……エリアに嫉妬してるとか?」

「バカバカしい! そんな訳ないでしょ!?」

「だよねー。ちなみに僕が二人の婚約に最初反対していたのは、エリアの安全面を心配したからだよ。一介の隣国出身の伯爵令嬢が大国のしかも王太子の婚約者などになってしまったら、それをよく思わない連中から命を狙われるリスクが出て来てしまうからね……。ただその部分は、イクスが絶対に安全を保証するって言い張ったから考えを改めたんだ。こちらとしても大国の王家との繋がりが出来る事は、とても喜ばしい事だからね」

「それは……そうなのだけれど……」


 まだ腑に落ちない様な表情のアイリスに何かを思いついた様にアレクシスが、更に意地の悪い笑みを浮かべた。


「仮に当時の僕がエリアに好意を抱いていたとして、その事を君が知っていたら……君はどうにかしてくれていたかい?」


 恐らくアイリスなら、この質問に嬉々としてアレクシスの恋を応援すると勝ち誇った様に言ってくるだろうと、予想していたアレクシスだが……。その質問に対するアイリスの反応は、全く予想していなかったものだった。


「どう……かしら。でもすでに私のこの巫女力が発覚していたし、あなたはそれを抑えなければならない王家の役割があるのだから……。当時、幼かった私が出来る事なんて、何かあったのかしら……」


 その予想外のアイリスの反応に一瞬だけ、目を見開くアレクシス。

 次の瞬間、急に不機嫌な顔になったかと思えば、すぐに意地の悪い笑みを浮かび始める。


「そうだね。当時もし僕がエリアを自分の婚約者に望んでも君の化け物じみた巫女力を封じる大切な役割からは、絶対に逃れられなかっただろうね。そして君もそれは同じだ。その力の所為で、毛嫌いしている僕の婚約者に強制的にさせられたのだから。そういう意味だと……僕らは報われない者同士だね?」


 意地の悪い物言いでそう言い切ったアレクシスが、チラリとアイリスの反応を伺う。しかし、アイリスは目の前のテーブルの一点を見つめて黙ったままだ。


「アイリス? 分かっているとは思うけれど……今のは冗……」


 アイリスの様子に珍しく焦ったアレクシスが慌てた様に弁明を言いかけた時、突然部屋の扉がノックされた。

 アイリスが入室の許可を出すと、侍女のパールが入ってくる。


「失礼致します。アイリス様、王妃セラフィナ様より、建国記念日の式典の際にアイリス様がお召しになるドレスの件でお話したい事があるそうで、お呼び出しを言付かってまいりました」


 その瞬間、アイリスがあからさまに安堵するような表情を浮かべた事をアレクシスは見逃さなかった。


「そう。すぐに行くわ。アレク、悪いのだけれど失礼するわね?」

「アイリス! さっきのは……」

「冗談なのでしょう? 分かっているわよ」


 そう返事をして部屋を出て行ったアイリスだが……全く冗談として受け止めていない事は、アレクシスからして見れば明らかだった。


「まずいな……。ちょっと、やりすぎちゃったかも……」


 それでも建国記念日までは、あと二週間もあるのだから時間が経てば以前のアイリスに戻るだろうと軽く考えてたアレクシス。

 しかし後日アレクシスは、この時の楽観的な考えを後に大いに後悔する事となった。

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