塔の秘密. 3
ちなみにセリカのゴーレムは、地形によって炎のゴーレムになったり、水のゴーレムになったりする。
今の所、エアリスとゴレちゃんしか使えないが、十分戦力になる。
まあ、ゴーレムはビーストではないからいいのかとも思われるが、そんなこと気にしても仕方ないのである。
「さて。そろそろいくかの」
リーエンは、たちあがると言った。とても、心強いと感じるレナたちは、後に続く。
話しをすれば、道場をいつか持つのが夢と言うリーエン。
これほどの腕前ならば、簡単そうなものだが、黙って首を振るので色々あるのだろう。
あの島の塔と同じく、迷路みたいなダンジョンを進んでいくと、ピリピリと嫌な気配がしてくるので、イブキはブルッと震えてしまう。
「こら、イブキ!私を肩車してるからって、はしゃがないの!」
「そ、そんな訳ないでしょーが!」
「おい、イブキ。わしの孫に手を出したら、承知せんぞ?」
リーエンに、睨まれてブルッとしてしまうイブキ。
「あなたたち、なにを呑気な話しをしているの?」
「止まりな……ふべ!」
レナの札が、魔物をこらしめる。会話の途中で、割り込んでくるから。
イブキは、ゾッとします。怪談より怖いのは、レナ?
「よく、ここまで……げふっ!」
魔物の前口上など聞いてられないと、リーエンさんの踏み込み掌底打ちで、吹き飛ばす。
ルナは、あわあわしながらそれを見ていたが、 自分もモーニングクラッシュで、ぶっ叩く。
魔物の言葉は、今は聞いてられない。
今でも、困ってる人が外にいるのだから。
トラップと言えば、イブキが物干し竿に足るされると言う珍事が何回もあった。
セリカは、高いとこに吊るされはしゃいでいる。
早く、助けないととは思うものの、魔物たちも多い。
「おじーちゃん、見てみて~!イブキと、吊るされているよ~!わ~い!」
「セリカちゃん、大人しくしていて!暴れちゃ駄目よん!わわっ!」
セリカが、はしゃぐものだから、ゆさゆさ揺れてバキッと折れると、したにいたレナに覆い被さる。
「い、イブキ……あんたね~」
「あららん?ごめんなさい。ぼくちゃん、とってもはしゃいじゃった?」
「はしゃいじゃったね、セクハラウサギ!」
レナは、にこりと笑うとビンタする。
その間にも、リーエンたちで魔物を倒したのだが、先程みたいにしゃべる奴がいれば、とっちめて事情を聞くことも出来たのだが。
途中休憩を挟みつつ、五人はついに最上階へ。
そこは、魔力が溜まる場所。
古ぼけた扉が開いていて、そこから魔物が来るようだ。
「……ここから来ていたのか?」
「ひええ!早く閉じましょ!」
「どうしましょ?」
「あの扉の向こうは、異世界かしら?イブキ先輩、ちょっと覗いてくれる?」
こんな時だけ、丁寧に頼みやがってと、イブキは苦々しくも女の子に頼まれると、にやにやしてしまうので、そろりそろりと行こうとして立ち止まる。
「あいつは……」
「サイカルミ!」
どこに隠れていたのか。サイカルミは、突然姿を表したように見える。
「おや?君たちまだ生きていたのか?」
爽やかにそう告げるサイカルミは、古ぼけた扉を見上げる。
つづく




