表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/87

相合い傘

外を出ると、雨がシトシトと、降っていました。

「ごめんね、私といるとすぐに雨が降る」

困ったように笑うハコちゃんは、極端な雨女だったから、あまり遊ぶ友達がいませんでした。


小さい頃は、無邪気で人を傷つけることがあります。

一緒にいれば、外で遊べないから。

家で、遊ぶことが多かったけど、でも、この街に引っ越して来てから、ミカちゃんや、バケノジョー達に出会ってから、ハコちゃんは、元気になりました。

雨でも、気にせず一緒に遊んでくれるから。


「ブヒー、ブヒー」

横を、鼻息荒いブータくんと、友達がちょっと、冷やかすように見ながら、通りすぎて行きました。




「雨の世界は、雨音が好きだから、僕は、平気だよ。

目を閉じて、雨音を聴くのが好きなのさ」

サトケンは、マントを被って雨の世界を歩き出そうとするのを、ハコちゃんが、慌てて止めます。

「こらこら、風邪引いちゃうよ!」

慌てて、自分の折りたたみ傘を広げて差し出す。

「あ、ありがとう」

いきなりの相合い傘に、どぎまぎするサトケンは、黙って自分で持つ。

「ありがとう」

「うむぅ」

変な返事を返しながらも、二人は、帰路に着く。近い、近い!心臓がバクバク。

落ち着かせるために、マントを触る。

「……?」

小雨ではあったが、雨音がしないなと思ったサトケン。

「すごいでしょ、この傘。魔法鍛冶師の何だよ」

不思議そうなサトケンの目線に気付いたハコちゃんが、クスリと笑い、話してくれた。



「雨女のハコには、一生ものの傘を買って上げるわね」

「何で、嬉しそうなのよ、お母さん」

「だって、傘を見ると思い出すわ、パパのプロポーズ、うふ」

「え?何それ、聞かせてー!」

「ウフフ、パパったら、魔法鍛冶が造った傘を差し出して、僕の傘に、これからずっと入ってくれませんか?だって!」

「えー、微妙だよ」

「そう、ママは、嬉しかったなー」



そんなことを思い出したハコちゃんは、照れてしまいます。

でも、サトケンが雨の好きな人で、良かった。

「サトケンは、どうしていつも、マントを身に着けてるの?」

「何だい、今さら?マントと言えば、僕だろう?」

近くで、かわいいハコちゃんの顔を見ちゃうと、クラクラしちゃいそおなので、前を向いたまま答える。

「何それ?でも、いつもしてるなって、思ってさ」

「これは、憧れの人を真似したのさ」

そして、サトケンは話す。サイアスと言う騎士見習いが、幼い頃助けてくれた時のことを。

「へぇ、サトケンにとっての憧れなんだね」

二人は、それからも、会話は弾むものの、サトケンは、遊びに誘うことが出来ずにいた。ウブね。



二人は、相合い傘で帰るのを、ミカちゃんたちが、こっそり後をつけます。

「ぼくちゃんも、ヒカリちゃんと、相合い傘したい~ん」

「おいらがしてあげるバケ!」

イブキくんと、バケノジョーがすったもんだしてるのを、スルーしながら、ヒカリが、困ったように言う。

「でも、後をつけるのは悪いよ」

「何の漬け物ですか?」

「もう、つむじは何でも食べ物にとらえるんだから…でも、そうだね、二人っきりにしてあげよっか」

「じゃあ、私の家、寄ってく?」

ミカちゃんも、悪いかなって思ってたので、それが良いと思いました。

ミルクちゃん家は、駄菓子屋で、子供達に大人気。

つむじの瞳が、きらきら輝いています。



馬車や、箱型の魔法の乗り物(浮く車)の通りを避けて、裏通りへ行こうとして、悲鳴が聴こえました!



つづく


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ