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生徒会に入ります2

本当に沢山のブックマーク

戸惑いもありますが、嬉しさでいっぱいです。


感想にも励まされています。ありがとうございます。

ただ、ペースは少し落ちそうです、すいません。

――自室

『二階堂拓也』りょーかい。明日の放課後、いつもの場所で


拓也先輩はすぐに連絡をくれた。いつもの場所……なんだか、甘い響きだ。


あの日以降、拓也先輩とは何度か出かけている。

もちろん、二人だけでじゃないぞ。


いつもの場所とは視聴覚室。あそこは密会するのに最適だ。

拓也先輩の親衛隊は本当にヤバいからな。



机の上には拓也先輩からもらった子豚。名前はモブランと名付けた。

私はモブランを優しく撫でる。


「よしよし、モブラン。明日は、拓也先輩と会ってくるからね」

私に答えるかのように、モブランは頭を揺らす。そして、真っ二つとなった。


・・・・。

私は引き出しから、いつもの接着剤を取り出し、元に戻す。


目の前には、きれいなモブランがいた。



そう、あれは事故だ。事故だったのだ。


ある日のこと、私は寝ぼけてベッドから落下した。

どこも怪我はしなかったのだが…その衝撃で、モブランは床へとダイビングした。


やんちゃな奴である。


気づくと、モブランは分離していた。若干、設計ミスも疑われる。

それを頑張って修復し、ここまで回復させた私


これが愛だ。



さて、寝るとするか。


電気を消して、ベッドへともぐった。



――視聴覚室

放課後、私はいつもの場所へと向かう。


私がつくと、すでに拓也先輩がそこにはいた。

「すいません、拓也先輩。お待たせしちゃって」

「大丈夫、気にしないで。俺も、ついさっき来たところだから」


紳士な拓也先輩、口を開けば文句を言う誰かとは大違いである。


私は、さっそく説明する。

「…というわけなんですよ」

「なるほどね」

私の説明を聞き、拓也先輩はしばし考え込む。

ふと見せる、その真剣な表情。カッコいいです!


「OK、いいよ」

「ありがとうございます」

すんなりと承諾がもらえ、一安心。

「君じゃあ、容姿で足きりだよ?」なんて言われたら、流石の私でも、泣くところだった。



そういえば、拓也先輩は日花里先輩のこと好きなんだったな。

折角なので、聞いてみることにした。

「先輩って、日花里先輩を好きなんですよね?」

「…え?」

「だから、日花里先輩のこと好き、なんですよね?」


シーン

そのまま沈黙が訪れた。

あれ?でも、攻略情報だと確かに…


「俺が……あいつを好きって……」

堪え切れないといった様子で、拓也先輩は笑い出す。それは、しばらく止まらなかった。




落ち着いてから、先輩は私に説明してくれた。

「昔は、確かに好きだったかもね。性格は悪いけど、美人だったし。俺、美人は好きだし。でも、今となっては全く全然。それどころか、興味すらないよ。それ、誰から聞いたの?」

「…風のうわさです」

「うわー、それは嫌な風だな。それに俺、内面重視だから」

そういって、浮かべるキラキラスマイル。

完璧なのだが、それが少し胡散臭い。


でも、攻略情報はそういう意味だったのね。納得である。

日花里はすでに2アウトか。



「ドロドロの三角関係になってるんだと思ってました。」

「はは、ないない。日花里が邦明に片思いしてるのは、本当だけどね。というか、三角関係だと邦明と俺も、だよね?…それさぁ、たまに聞くんだよ。ホント、やめて欲しい」


冗談じゃないよ。

先輩は少し嫌そうに話す。イケメン二人をカップルにする。女子特有のむふふですね。

どっちが攻めか、うーん。やっぱ、拓也先輩は―


「なに考えてるの?」

「いえ、いえいえ?何も考えてませんよー。嫌だなー、もう、先輩ってば」

「そう?」


危険だ。

拓也様のご機嫌を損ねる前にやめなければ。

前回の失敗で、私は学んだのだ。


それに、受けとか攻めとかどうでもいいよね!大事なのはハートさ。

「悠ちゃん」


名前を呼ばれてハッと我に返る。

おそる、おそる…先輩へと視線を戻すと―先輩は、今日一番の笑顔を見せていた。

あ、これアカンやつや。


その後、私はひたすら謝るのであった。




「それでは、推薦の件、よろしくお願いします」

「うん、了解」


事態も落ち着き、私は先輩へとお礼を述べる。

これで、終わりかな?


そう考えていたら、先輩からふと思い出したように言われる。

「そうだ、悠ちゃん。これ、あげるよ」


渡されたのは紙袋。中には高級な箱入りチョコレート達が、合計4箱も入っていた。

「え、いいんですか?ありがとうございます!」

「はは、気にしないでいいよ。俺もそれ、貰い物だし」

「へ?」


なんだ、少し嫌な予感がするぞ。

喜び一転、先輩へ疑いの目を向ける。


「いきなり女の子達から、渡されてさ。俺も、困ってたんだよね」

「いやいや、先輩!それ、私が受け取ったら、まずいでしょ!」

「はは、大丈夫。彼女達には、美味しかったよって伝えるから」

これ、秘密だよ

人差し指を口にあてながら、そう話す。


その仕草に私はドキドキした。

だけど…本当にいいんだろうか?


悩む私へ、先輩がトドメの言葉、

「俺、悠ちゃんが美味しそうに食べる姿、好きなんだよね」

…私は落ちた。


すいません、名も知らぬ女性達よ。



その後、先輩と別れるとすぐに遥に報告へいく。

偶然、近くで話を聞いた竹夫が、自分もお願いするのは、このすぐ後の事。



こうして、今年の生徒会新メンバーは、

如月 悠

如月 遥

二階堂 竹夫



如月 裕介

の4名が選ばれたのだった。


1名、最後まで抵抗した者もいたが

最後は快く承諾した。




因みにチョコレートは家族で美味しくいただいた。

義父には、食べた事を内緒にしておいた。


今回はみんなが幸せだった。

今度からは、こうしていこうと思う。

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