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プロローグ
前世の話―――
私は名門大学へ通う大学生だった
貧乏な家に生まれのものの、地元からは秀才と讃えられ、大学ではミスコン優勝の実績を誇る
金に苦労はしていたが、充実した人生を送っていたと思う
その日は、深夜まで大学で実験を行っていた。アパートへと帰る途中に事件は起きた。
その帰り道、突然、背後からナイフで刺されたのだ。それも何度も何度も
刺した相手はストーカー男だった。
「ごめんなさい、今は研究の事しか考えられないの。」
そう言って過去にふった相手ことストーカーは、金持ちのボンボンで、容姿は悪くないがプライドの高い傲慢な男だった。
何よりこいつの、貧乏な私を見下すかのような上から目線が気に入らなかった。
(あーまだ研究の途中だったのに……もし次に生まれるなら、容姿とかどうでもいいから、お金が欲しいな、お金。)
未練を残しながらも、薄れゆく視界の中で最後に目に入ったのは…
バッグの中から飛び出ていた、一つのゲームだった――