レッスン場へ
翌日-
「おはよー由香!朝だよ」
寝起き悪いの知ってて、嫌がらせ?
「わかったから。…って、何部屋入ってきてんの?」
もうちょっと。
え?こんなドル部屋…。
てか、他のグループだし。
「え?(辺りを見回す)はっ。もはや、俺のグループ
興味を示してない?」
少し冗談めかして、少し…寂しそうに言った。
「別に、そういう訳じゃないけど。てか、早く出てよ。」
恥ずかしさで当たりが、強くなる。
「あっ、ごめん。いつ行く?」
「お兄ちゃんの予定で、いいけど。どうせ、する事ないし。」
「じゃあ、10時に行くからな。」
「うん。」
10時ー
「ゆかー!行くぞ!」
「はいはい。」
このテンションに、着いてくのは、一苦労だ。
だる絡みすぎる。
「じゃ、行ってきまーす!」
ガチャ
そういえば、どこら辺にあるんだろ?
「レッスン場どこに、あるの?」
「ここから、歩いて15分ぐらいかな?」
それなりに、歩くのか。…。
「ねぇ、由香。今彼氏いるの//?」
なぜか赤くなってる。
変なの。
「それ聞いて、ちょっかい出して、ダメにさせる気でしょ?」
「え、いるの?」
かなり驚いている。
兄妹だから、そんなリアクションされても、返しにくい。
「いないけど、どうせそうするでしょ?」
「由香に、ふさわしい人か選ぶだけで。」
「それがめんどくさいから、ダメになるの!ほんと最悪。」
デビューして、かれこれ2年なので、1人できた。
が、お兄ちゃんに言って、そういう事されて、
ダメになった。
結構好きだったのに。
いつも不幸をもたらすんだよねー。
運命的なぐらい。
「お兄ちゃんのイジワル。」
「別に、そうしようとした訳じゃ。」
「知ってるよ。知ってるから、辛いの。誰も責められないから。」
「え、そういう性格?」
今絶対ひいた。
「そうだよ。辛いからって、人のせいにする。」
「由香は、バカだなー。
俺に、相談すれば、いいのに。」
思ってもみない事を、言われた。
やっぱり、不思議くんだ。
「だって、お兄ちゃん忙しいし、動いたら余計悪くなるもん。」
「何最後チクリとしたよ。気のせいかな?」
「現実だよ。」
と釘をさす。
「ひどいー。あっ、着いたよ。」
ここか。
いつもレッスンしてる所。
「初めましてー。兄が、いつもお世話に…」
目の前の光景に、驚愕した。
だって…、勢揃いなんだもん。
そういうの事前に、言ってくれないと。
心の準備と服装だって~(泣)
「あっ、初めまして。谷内です。
俺の妹と仲いいみたいで。」
「え、そうなの?」
大げさな驚いた顔をする。
「そうだけど。」
対抗して、クールに答える。
「何だよ、言ってくれよ。
見てみたい!」
「あっ。じゃあ、今度会うか?あっ、手出すなよ?」
「大丈夫。俺は…」
「はいはい。わかったから。」
何が、わかったんだろ?
やっぱ、兄妹でも、
知らない事結構あるんだなー。
「あっ、俺坂川…」
「あ。皆さんの名前は、把握してますよ?」
「さすがー。」
「出来た妹だね。」
「いやまぁ。」
やむを得なく…ね。
「あっ。ねぇねぇ、名前は?」
「あっ。申し遅れました。「由香だよ。」
「ちょっと。有理に、聞いてないし。」
「わー、ひど。」
泣くふりをするお兄ちゃん。…いや、年齢考えてっ!
「これは、どっちもどっちだ。」
「ねぇ、彼氏とかいるの?」
「あっ…いません。」
「まさか、有理のせいで、別れたとか?」
「過去の話です。」
「恨んでる?」
「はい。その事だけじゃ、ありませんが。」
「そうだね。」
と拓磨。
「え?」
「あっ、何でもない。」
何か知ってるの?
美琴にだって、話してないはず…。
何者なの…?