2月14日、バレンタイン当日・前半戦・
さて、ついに今日という日がやってきました!!
そう、、、今日はバレンタイン当日です!!
でも、午前中、この家には私以外誰もいない。
どうやら、彼はサークルに行くらしい。
はぁ、、、同じサークルの子からチョコとか貰うのかな?
はぁ、、、それが私のより良いのだったらどうしようか?
って、はっ!! 何言ってるのよ、私!!
そもそも、彼は私からしか貰えない人なんかじゃないし、どうせたくさん貰うに決まってるじゃない!
だって、彼はイケメンなんだしね☆
それに、彼がチョコを貰うことで、私がショックを受けるようなことは何もないじゃないの!!
だって、私達は別に付き合っているわけでもなんでもないただの同居人ですからね!?
っというわけで、私はそんな感じでドキドキ&ソワソワしながら彼が帰ってくるまでジッと待機していたのである。
―――――●―――――●―――――●―――――
ガチャ! ――玄関の扉が開く。
私はその瞬間、さっきまでの部屋の沈黙を破り去って、彼に声をかけた。
私「おっかえりぃぃぃぃぃ!!!!!!!」
「どだった? どうだった??」 っと―――。
そして、さらに私はマシンガンのように声の弾丸を彼に浴びせる。
私「えとさ、真也君も今日が何の日かはどうせわかってるわけじゃん?」
「だから、早速聞くわけだけど、一体誰から貰えたわけ?」
「一体どこの誰から何個貰えたわけ?」
「イケメンさんの真也君は素晴らしく多くのチョコを貰っているのでしょうね♪」
私はワクワクしながら彼に聞いてみた。
そして、ソワソワしながら答えを待っていると彼は答えたのであえる。
彼「まぁ、数個貰えたよ・・・」
「でも、本命は一個もなかったみたい・・・」
「どうせ、友チョコとか義理チョコだよ!!」
「俺がそんなの貰えるわけないじゃん!!」
「そもそも、イケメンじゃないんだし!!」
彼はそこで笑った。
まるで、私を馬鹿にするかのように―――。
おおっと、それは違ったかもしれないな。
彼はそんな酷い人ではなかったからね☆
“気付かないうちに私を傷付けていただけ”だと訂正しておこうか♪
そっちの方が聞こえはいいだろうしね!!
でも、キミだけは“彼=誰もが振り返るようなイケメン男子”だということを忘れないように★
さて、まぁそんなことはどうでもいいわけなんだ。
重要なのは、私のこれからなんだよ!!
彼にプレゼントを渡すという任務。
私はそれを無事に遂行しなければいけないわけなんだ・・・。
っというわけで、私は勇気を振り絞って彼に声をかけてみた。
私「あのさ、私から渡したいモノがあるんだけど・・・?」
彼「何だよ、急に?」
私「はいっ?!」
そこで、私は買ってきたチョコのプレゼントを渡した。
――それも、裏返った声でね☆
だけど、そんなことは気にしていないフリをする。
じゃないと、ただの恥だからね★
さて、私が買ってきたモノへの反応はどうしたものだろうか?
私は恐る恐る彼の顔の様子を伺った。
まず、それなりに嬉しそうな顔・・・?
いや、これは本気で喜んでいるのか・・・?
うん、 全く持ってよくわからない☆
じゃあ、次の表情は??
私は彼の顔を覗き込んだ。
すると、彼は笑うのである。
彼「そっ!そんなにマジマジ見るなよ!!」
「なんか気持ち悪いだろ!?」 っと―――。
きっ!きもひわりゅいでしゅって!!
おおっと、噛んでしまったな!!
もう一度やり直すチャンスを貰おうか。
気持ち悪いですってぇぇぇぇぇ!!!!?
私は心置きなく叫んでみた。
だが、そんな私の叫びを彼はどこかに置いて、次のステップへと進んでしまう。
彼「これ開けていいか?」
私は、『ちぇっ!つまんないの♪』と心の中でいい、彼にもう一つの肩書を増やしてみた。
それは、《つまらない人》―――。
うん、 実際つまらない人だから仕方がないよね♪
さて、私はそんなつまらない人間に向かって答えてみた。
私「どーぞ、お開けくださいませっ!!」 っと―――。
そして、彼はチョコの箱が纏う包装紙を“ビリビリィィ!”っと勢いよく破り、中のモノを見つめた。
そこにあるのは、七粒のチョコレート。
そして、チョコを買った店舗によると、そのチョコのそれぞれの意味は、、、
【大願成就】【無病息災】【栄光獲得】【金運向上】【学業向上】【友情不滅】・・・
そして、【恋愛成就】ということを示すらしい。
まぁ、そんなチョコごときで願いが叶えば楽なのだが、人生そう上手くは行かない。
だって、それが人生というものなのだからね☆
まぁ、とにかく私はそんな意味の込められたチョコを渡したのである。
そして、それに対する彼の反応は―――――!!!?