異世界大陸旅行記-ある転移者の大陸発展記録

一つの異世界、名もなき大陸最大の国メイオールに喚ばれた男。その名前は篠崎 御石(みこく)。

彼を喚んだメイオールの王ラクシュリーは、かつて魔族との戦争で人類を勝利に導いた英雄であった。しかし泰平の世を統べる力もなく、ただ無造作に作られた国々に手を伸ばせず、己が名誉という威光で発展したメイオール以外の国をただ傍観。

その結果、メイオールに勝てず、国力も低下して、物を造る土台もない物たちは希少な売れる物質や素材をメイオールに売るために終始し、そして枯渇しかけたら隣国を襲い奪うという暗黒期に突入しかけていた。

この状態を解決するべく、大陸最大の王からの援助を受けて御石は全ての国が経済的な強さを獲得し、国家間の壁を砕いて大陸間の経済圏を作り上げようと旅を始める。

＿＿＿＿＿英雄の罪が、不用意な文明をもたらしたことであるならば。その文明を安定化させ、新しい生き方をこの大陸の人々に与えることが贖い。異世界転移した一人の大学生は王の願いを叶えるべく、そして自分の学んできたことを活かすためにこの大陸を駆け巡る。

停滞を砕くため。