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第七章 新しい物語の始まり
アルテミシアは手を伸ばした。
その先には“最終章”の文字が再び浮かび上がる。
だが、内容は変わっていた。
アルテミシアは牢獄から脱出し、物語の“作者”である存在と対話する。
彼女は言った。
『読者が望む“正義”とは、本当に正しいのか』
そして世界を再構築する。
新たな物語が始まる。
今度は誰もが“役”に縛られない世界を。
アルテミシアは語りかけ続ける。
「読者よ。あなたがこの物語を閉じるとき、私は消えるかもしれない。でも私の問いだけは残していきたい」
アルテミシアは尋ねてきた。
「善と悪は、本当に物語の決まりごとで決まるの? それとも──あなたがどう読むかで変わるの?」