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第五章 破滅へのカウントダウン
物語は定められた流れに沿って進む。
アルテミシアの悪行が積み重なり、人々の怒りが頂点に達して、第七章でついに反逆の罪で牢獄に閉じ込められる。
王子が「アルテミシア! あなたの傲慢がこの国を滅ぼす!」と叫ぶ。
セリーヌは涙ながらに「許してあげたいけど……」と呟く。
アルテミシアは、ただ笑った。
「……あなたたち、本当にこの展開を望んでる?」
牢獄の壁に文字が浮かび上がる。
それはこの物語の次の章の内容。
第八章にてアルテミシアは魔力を暴走させ、王都を破壊。
最終章にて敗北し、死の間際に“本当の優しさ”に気づく。
読者は涙を流して“救済”を感じる。
「……つまらないわね。読者が私に“反省”を強いるなんて」