どこまでも優しい
月が膿み濁る刻
血で染め合った あたしたちは
お互いが頑なに手を繋ぎ
共犯であることに
少なからず安心を見出だす
心臓に突き刺さったナイフ
入り乱れる吐息
体温が上がるごとに体を抱き寄せる
温もりまみれで痛いぐらい
あたしたちは火傷したい
残酷な冷たいものは夜だった
それだけは分かる
昨日から明日の片隅で
微かな暖色を帯びる空は近付く
何も待ってはくれない
容赦なく悪者の着ぐるみを着せかかる
よくできた間違い探しだ
得意な方だけど 気がすすまない
比べてしまったら
優しい君は必ず
私を慰めてくれるから
そして君は死にたいと言うから