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異世界軍学校の侍  作者: 伽夜輪奎
124/140

Ep04-04-04


   4


 北条とピクスアの対戦日。

 全勝の景虎だと今月の初日にもとっくに済ませている第四戦だったが、全敗している北条の試合が組まれているのは、端から今日の二十三日目だった。十四日目からが一勝二敗の者の対戦日になるのだとアニステアが言っていたのと同じく、この二十三日目というのが全敗者の対戦がきりよくはじまる日となる。

 この月の月一戦スケジュールだと、月頭からの三日間で全勝者の試合を消化し、翌日の四日から二勝一敗の者の試合を八日間、日曜に当たる休養日二日込みの計十日間で消化するため、十四日目からが一勝二敗、二十三日目からが全敗者の日程になるわけだ。

 試合会場が第一試合場というのも、よくよく考えると納得だった。

 北条の身体評価はわからないが、この世界のピクスアが身体評価最下位で、しかも前戦不戦敗とくれば、全敗者の中でも最下位とされてしまうのも必然なら、全敗者中の順位付け最上位と戦わせられるのもまた必然なのだ。

 しかし、そんなピクスアの対戦相手となる北条の身体評価が全敗者中のトップなのかと言うと、ほんの少しだけ違う可能性もあった。前戦の北条は実戦で戦っていたようだから、その中でのトップは間違いないだろうが、前戦ポイント戦で負けた者の中に身体評価の高い者がいたとしても、その彼は前戦実戦だった者すべてより下位に順位付けられていることになるのだ。

 ただ、本来は戦績が細分化されてゆくにつれて身体能力差が少なくなる傾向にあるはずで、第四戦ともなれば、実力差を覆されたのだとしてもそれはもはや誤差の範囲内になる。ピクスアの対戦相手になる北条だって、最高でも三千位以下は固く、仮にそれ以上だったとしても、それはそれでフロック負けをやらかしてきたということでもあるのだ。

 そんな相手にならきっと、未来視の優位性は一ミリたりとて崩れはしない。

 自身のパートナーさえ入室禁止にした補助参戦室にて、芙実乃は眼下の試合場を見下ろす。

 入室禁止などは、いちいち設定する必要もなく、この世界の芙実乃が元々していた設定をそのまま残しているだけだ。こういったものにはどうやらレベル設定ができるらしく、北条に対してだと通話やインターホンの呼び出しすら着信拒否するようになっていた。補助参戦室は、芙実乃だけが入室している状態だと自動でプライベートエリアに設定されるから、自室同様、勝手に押し入られるようなこともない。

 おそらく、この世界の芙実乃は、召喚された初日からバーナディルのサポートのもと、こうしたセキュリティ対策と、ストレス緩和に努められてもいたのだろう。

 ただし、さらに隔離寮に入るといった次第となり、パートナー以外もデフォルトで最高位よりは一つ低いレベルで接触禁止にされてしまっている。つまりは現状だと、リィフォスたちとここで会うだけでも難しいのだ。隔離寮生だと、このレベル変更が担任との協議のもとでしか行えなくなるらしかった。そもそも、表向き芙実乃が強請った相手となっている二人と連絡を取り合いたい、などとはバーナディルに言えようはずもない。

 リィフォスたちのことを頭に過ぎらせると、もしかして、とばかりに訪問者ログを確認しようという気になってくる。それによると、芙実乃が入室してからこの補助参戦室へ入室しようとした痕跡は三度。入室後程なくの訪問者には、プライベートエリアでの同室拒否設定により無反応で応対し、続けざまの訪問者に二度、隔離寮規定による通信不可であることを条項文にて通知とあった。だがあいにくと、誰が、までは芙実乃には通知されていなかった。前者は北条、後者だとリィフォスたちくらいしか心当たりがないが、学校側の規則で面会禁止にした相手を知る資格が芙実乃になく、あちら側のプライバシーとされてしまうからかもしれない。

 いまならまだ追いつける距離にいる可能性もあるが、二人が行った方向もわからないし、首尾良く連れ戻せたとしても、試合がはじまってしまう。それに、ルシエラたちのように試合を観戦させるには参戦者の許諾、即ち、北条とのやり取りが不可欠になるのだ。二人もそれはわかっているだろうから、芙実乃に顔見せに来てくれただけで、補助参戦室に入って一緒に観戦する気まではなかっただろう。それなら観戦した公の記録も残らないで済むのだし。

 視界に動くものが入り込み、見ると、眼下奧側の壁からピクスアが姿を現わした。

 試合もいよいよ開始が迫っているのだ。芙実乃はリィフォスたちを追いかけるのを諦める。

「なんだ、来やがるのかよ」

 忌々しげな北条の吐き捨てた声が拾われ、補助参戦室の芙実乃の耳にも届いた。

 声が姿も見えない彼のものだとわかるのは、それが一応は日本語の範疇で理解される言語だからだ。訛りやイントネーションは素で聞けば意味が取れなくなるところだが、翻訳で意味が伝わった上で聞くと、理解できる日本語の方言で話された気分になる。

 それは、芙実乃の中の攻撃衝動という火に薪をくべるようなものだったが、芙実乃はかろうじて自制できた。北条はたぶん芙実乃の真下くらいにいるため、景虎の試合で使った多様なアングルから見られるモニター出力をしなければ、姿はまだ目に入れなくて済む。

 試合のはじまりを告げるアナウンスとともに、時報のような音が鳴り響いた。

 見逃せないという気分はあるが、じっくり目に焼きつけたいとか、適切に止めるタイミングを見極めたいとかは一切ないから、脳加速補助なんて入れていない。試合場中央へと歩いてゆくピクスアと北条の二人を、芙実乃は等速で見下ろしていた。

 あの背中に魔法をぶつければピクスアへの加勢になるかも、などと攻撃衝動の余勢で思いつきもするが、芙実乃は出そうとする手を理性で押し止める。実は、芙実乃が直接行使する魔法なら、映像的な証拠が残りにくくはあるのだそうで、真偽のパーセンテージまで計られる審問を受けない限り、ばれることはない。直接行使だと使わないのだから、魔導門装の通信ログにすら記録が残りはしないのだ。

 だから、芙実乃が理性を働かせたのは遵法精神ではなく、誤射を憂慮してのこと。

 この場所から試合場まで届く魔法だと、芙実乃には雷属性の操魔法しかない。景虎に使ってもらう場合は弱まってしまうこの魔法だが、芙実乃が自身で行使すれば、一般人なら失神することもあるスタンガンくらいの威力を出すこともできる。この学校での身体評価は最低クラスではあるが、それでもオリンピック選手に匹敵しようというピクスアや北条だと、さすがに失神させるまでには至らせられなくても、敵前で致命的な硬直時間くらいは作れるのだ。

 それを誤射しようものならどうなってしまうのか。

 コントロールに自信がないわけではない。直接見える範囲であれば、超絶技巧の操作技能で操られたドローンよろしく狭い隙間でも穴でも簡単に通せてしまう。ただ、それなりに戦闘というものを見てきている芙実乃の経験則では、戦闘中の人間の立ち位置は目まぐるしくひっきりなしに入れ替わるもの。それを狙い撃つだなんて真似は芙実乃には到底不可能だった。

 何しろ芙実乃は、一定速度で決まった動きをする的にさえ、まともに当てられないのだ。北条を狙った魔法が誤ってピクスアに、なんて可能性は到底無視できるものではなかった。下手をすれば、未来視で楽勝のはずのピクスアを負けさせてしまうことにもなりかねない。

 手出しが無用である以上、芙実乃は指を咥えて両者の戦闘を見ているしかないのだった。

 序盤の展開は、北条の攻撃をピクスアが受けて流す、といった応酬が続いていく。

 なんだかんだで、北条の動きはプロスポーツの怪物級の新鋭ほどの躍動を見せていた。芙実乃から見れば、アーズとだって遜色ない動きをしているように感じられる。あんな男だとしても、景虎抜きの条件下で競い合った魂の中では最強なのだ。ただし使う得物が景虎と同じ日本刀とくれば、対比で大振りが目につき、それが無駄や隙にも見えてしまう。

 それでも、攻撃が途切れるようなこともないのだから無駄はともかく隙では、少なくとも、ピクスアに衝かれる致命的な隙たりえてはいないのかもしれない。

 とはいえ、ピクスアもピクスアで、それらの攻撃を危なげなく受けられていた。適度に当たりそうな直前、北条の刀が自分の剣に斜めに当たるように出せている。それで力では上のはずの北条の攻撃も威力が削がれ、結果、ピクスアの剣の構えの角度に沿って流されてゆくしかなくなるのだろう。ピクスアの剣のほうが重そうなのも、それを容易にしているに違いない。

 北条が一方的に攻撃しているから派手な劣勢に見える攻防だったが、技術的にはピクスアが完封している内容であることが、目の肥えた芙実乃には辛うじてわかっていた。

 そんな攻防を数分続けると、一度距離を取った二人の会話音声が聞こえてくる。


「一番貧弱って野郎のくせに、無駄に足掻きやがってよ」

「確かに僕の評価は最下位なんだろうけど、君とは同じ三戦全敗の弱い者同士じゃないか。勝ち目がないほどの差がないように見えたからこそ、僕は棄権するのも馬鹿馬鹿しくなって、ここに出向いてきたんだけどな」

「舐めた口叩いてくれるじゃねえか、最下位野郎が」

「いやいやそんな、僕は少しも君を舐めてはいないよ。それでこうして、防御に徹することで君の体力を削り、身体能力差を埋めようとしてるんじゃないか。君だってそれに気づいたからこそ、こんなふうにおしゃべりで回復の時間を稼ごうって算段なんだろう? さすがだね。最下位の僕からなら念願の初勝利が得られる、と、慎重にも慎重を期すだなんて賢いことで」

「テ……メェ……」

「でも本当に、君は自分のそんななりふり構わない勝ちを欲しがる姿を晒してしまっていいのかい? 相手は最下位の僕だよ? セレモニーで散々醜態を晒していた僕だ。いくら君がまだ一勝も上げられてないからといって、ペース配分にそこまで心を砕く姿を、君のパートナーに見せてしまっていいものなんだろうか? 君のパートナーはさて、どう思うことかな。そこまでしなければ最下位の僕にも勝てない君に、失望かあるいは、全勝者と面識ができるだけでもう、歯牙にもかけなくていい存在に成り下がると無関心になってしまうかもしれないね」

「…………」

 北条は黙るが、怒りと苛立ちが身体から立ち昇ってしまっていた。挑発は有効らしい。相手から冷静さが失われるほど未来視との相性が良くなるのだから、とピクスアは続けてみる。

「それに僕に勝ったとしても、この試合はなけなしの、君にとっての貴重な勝利試合となる。そうなると、少なくてもこれから君が戦うことになる八人はまあ視聴するよね。そうした時の彼らはこの試合をどう分析するだろうか。攻めあぐねてからの、攻め手がない証のような行き当たりばったりの返し狙い。とても舐めるななどと言えたものじゃなくなりそうだけど?」

「――言わせておけばぁぁ!」

 ある程度の回復を遂げた北条が、荒々しく襲いかかってきた。

 正解だ。彼は正しい。未来視の中でのピクスアはこの試合中何度も攻撃を掠められている。本来のピクスアなら、この攻撃だって完璧にはいなせないし、開始からそれが積み重なれば、北条の体力の消耗よりピクスアのダメージの蓄積のほうがより深刻だったろう。それに、致命傷でなくとも、攻撃を相手に掠められていれば疲れなど気にならなくなるものだ。

 それが無傷で済んでいるのはもちろん、シュノアの未来視とその適切な運用方法ができていればこそだし、ティラート相手に仮想北条戦の対策ができていたことも大きい。それにより、ピクスアには北条に掠められる程度で済む経験が得られ、有用な未来視の運用により専守防衛に徹していれば、こうして掠められもせずに凌げるようになった。

 一方で、逆に相手は無力感に苛まれ、疲れも倍増するというわけだ。

 それでも、自分から仕掛けない、という選択を北条がしなかったことはさすがだった。逆にそうされていた場合、ピクスアからすると、未来視の中で様々な仕掛け方を試す機会が延々と訪れることになる。仮に、その一手で仕留められなくても、つぎに繋がりそうな仕掛けを選び続ければ、それが勝利への道筋になるのだ。だから挑発が不発で、北条がかえって慎重になることは、ピクスアからすればまんまと思惑に嵌まってくれた、ということでもあった。

 が、北条は正しく地力の差で押し切ろうとしてきたのだ。しかしそれはそれで、北条だけが無駄に体力と気力、それと瞬発力を摩耗させる結果にしかならないのもまた計画のうち。

 数十回の防御中、十回中五回あった攻撃を掠められる未来視の頻度が四、三、と徐々に目減りしてゆき、とうとう十回連続の、端から掠められもしない展開ばかりが視えるようになってきた。潮目だ、と、ピクスアは防御中に行う未来視の意識に、初めて攻撃の意志を乗せる。

 回避。だが、北条の脚は姿勢の戻しにもたつく。ゆえに実行。実行中に次撃の未来視。

 防御。だが、姿勢と消耗のせいで押し込める。この瞬間の地力ならこちらが上。強行。さらなる押し込み中に、胴をがら空きにして頭をカチ割る攻撃イメージを未来視にて試す。

 遮ろうと細剣を上に持ち上げる兆候。反撃には来ない。それが確かであるからこそ、ピクスアは安心して渾身の斬撃を振りきり、振りきり中にも未来視を行い、不都合な場合に対処できるようその推移を注視した。成功。決着。遮る細剣をものともせず、北条の頭はカチ割れる。

 だがしかし、その瞬間の北条の絶叫に、怯える眼を先取りして視たピクスアは、その絶望にバダバダル戦における自身の姿を過ぎらせてしまい、振りきり中の身体に竦みをもたらした。

 金属と骨と少しの肉の感触。ただし、剣は未来視で視たよりも頭に埋まってゆかない。

 まずい、と、慌てて次撃を加えるために剣を掲げ直そうとするも、倒れ込んだ北条の上に文字が浮かび、それを読み上げた音声を聞き終えた意識に一瞬でされる。

「北条頼時の意識が途切れたため、ピクスア・ミルドトックの勝利とします。すでに防御力場が展開されていますが、執拗な加撃行為があれば、即担任への通知及び、試合中映像として残される場合がございます。ご注意ください」

 それを聞いたピクスアの攻撃衝動は、遵法精神に雁字搦めにされてしまう。

 見ると、横たわる北条が細かなオブジェクトの動きで仰向けにされだした。頭蓋骨折と脳震盪あたりの応急処置のため、まだここから動かせないと判断され、運び出されないのだろう。

 そんな試合場の中に、駆け下りて来た芙実乃が一心不乱に突進して来るのを見て、ピクスアは思わず目を伏せた。非難されるのは当然だ。殺されたって芙実乃の情状酌量を求めるべきだとすら思う。酷い裏切りをした。彼女から得るものだけを得て、願いを叶えなかったのだ。

 しかし、芙実乃は伏せたピクスアの視線の下を駆け抜けて行く。

 目線をその背中に向けると、芙実乃は北条の頭から少し離れた場所に直立し、目いっぱい伸ばされた両腕を頭上に掲げた。

 その腕の陰からちらりと覗く横顔にぞわり、と鬼気迫るものを感じつつも、訳がわからないからとしばし傍観してしまったピクスア。しかし、その直後に芙実乃の意図は明白になる。

 掲げられた芙実乃の両手のあいだに、突如として拳二つ大の岩が出現したのだ。芙実乃はその岩を躊躇する様子もなく、北条の頭部へと勢いをつけて投げ落とした。

 ガツッ。

 という打撃音が鈍く立つ。が、防御力場の恩恵で北条には傷一つ余計には増えていない。もう一方の岩のほうも、石としての堅さはそこまででもなさそうなのに割れないのもまた、防御力場の恩恵か。北条の頭で少しだけ跳ねた先で岩は消えた。継続時間切れというやつだろう。

 だが芙実乃には、その攻撃に効果がなかったことに気づいてないのか、再び両手の中に岩を作りだして、投げ落とす動作に入っていた。

 さすがに止めなければ、とピクスアは芙実乃の腕を押さえる。意味がない。それで北条は殺せない。この行為はのちのち芙実乃の立場を悪くするだけになってしまうのだ。以後の協力は拒絶されてしまうかもしれないが、これ以上芙実乃が不利になることだけは避けてやりたい。遅れて駆けつけたシュノアと一緒に、ピクスアは芙実乃を拘束した。

「離せぇ! こいつを消さなければ景虎くんがっ! 景虎くんがぁ!」

「ごめんなさいっ! ごめんなさいっ!」と叫ぶシュノア。

 岩を持つ芙実乃の前に立ち塞がるシュノアにひやりとするが、防御力場があるのだから、仮に直撃させられても痛いだけで傷一つ負うわけではない。そうこうしているうちに、応急処置の終わった北条が、床から少し浮いて搬送されだした。

「逃げる! 逃げちゃうからっ! 景虎くん! 景虎くん!」

 そして、北条の姿が呑み込まれた通路への出口が壁に戻ると、芙実乃の身体が脱力してきたため、まさか吊り下げておくわけにもいかず、ピクスアは支えながら芙実乃を床に下ろす。

「うあああああああああああああぁぁぁ!」

 喚く芙実乃を見ながら二人は立ち尽くすしかなかったが、血相を変えて駆けつけてきた白衣の現地人女性、おそらく芙実乃の担任に退去を促されると、従わざるを得なくなる。

 試合場を出る直前、肩を抱いていたシュノアが振り返って「ごめんねっ!」と声を張り上げていたが、蹲って絶叫を続けている芙実乃の耳には届いてもいないようだった。

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