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第54話

冬〜春までの話です。

修正部分はここだけなので、本文に変更はありません

 

 冬休みに入り、俺は自分の家の中でゆっくりとした時間を過ごしていた

 

 クリスマスには俺と葵で町に行ったり、夜には葵の家でおばさんとおじさんも含めて楽しいクリスマスパーティーをした

 

 そして、夜遅くになり、葵はリビングのソファで寝ていて、俺と葵の両親とで修学旅行のことについて楽しく話していた

 

「ねぇ輝ちゃん。葵とチューしてたね」

「っごほっ!げほっ!」

「あはは、むせてる」

「・・・はぁはぁ・・・な、なんで?」

「なんでってそりゃね〜」

「ああ」

 

 おばさんとおじさんは笑いながら頷いて、なぜわかったかを説明していく

 

「だってあんな外から見える廊下で堂々とチューしてたら誰だってわかるよ」

「輝くん、あれは堂々としすぎだよ。見せつけられてたみたいだったよな?」

「ええ。それで?どんな告白したの?」

「どんなって・・・普通ですよ」

 

 これは何かの拷問か?というぐらい恥ずかしい

 なぜ彼女の親に告白内容を言わねばならんのか・・・

 

「もしかして、一緒に居てくれないか?とか言ったの?」

「っげほ!げほっ!」

 

 まさかの図星で飲んでいたコーヒーでむせてしまった

 そして、むせながら俺は後悔した

 これはもうそうだと言っているようなものだったから

 

「うわぁ・・・あなたと同じじゃない」

「だな。これはもう結婚だな」

「あっでも輝ちゃんってもう18だっけ?」

「いやまだ輝くん高2だよ」

「それじゃ確か4月20日だよね?誕生日。それじゃ・・・」


 俺が関係している話なのに、俺は無視で話がどんどんと進んでいく

 しかし、時間はもう12時を過ぎていて、そんな話を止めようとも思えなく頭の回転スピードがどんどん落ちていく感じがした

 そして、最後に見たのはおばさんとおじさんが俺の方を見て笑う顔だった

 

 

 

 次に気がついたのは朝で起きると毛布をかけられており前にはおばさんの字で書かれた置手紙が置いてあった

 

 ― 用事があるから先に家を出ます。

 もし、輝ちゃんの家に帰るんだったらまだ葵が寝ていると思うので鍵を閉めてね

 カギはまた来た時に帰してくれればいいから。

 それじゃ!

 P.S. 昨日のこと本気だからね。ちゃんと輝ちゃんも頷いたからね―

 

 と書いてあったので俺は葵の家の扉を鍵で閉めてから自分の家に帰った

 

 そしてこの時、俺はこの“昨日のこと”という意味を深く考えなかったことを後になって、大変なことだと気がつくのだが、その時には既に遅かった

 

 


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