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第19−1話

 拝啓 父上様 母上様

 夏休みの宿題が終わりません

 

 俺は昨日海から帰ってきて、すぐに宿題を探して見た

 そして、葵たちがポカーンとしていた理由もわかることになる

 

 それは夏休みの宿題の量が半端なく多かったこと

 教科は数学、英語、古典、世界史、現代国語、日本史の6つ

 ただ、一つ一つの量が多い

 A4の紙を30枚まとめてあるドリルみたいなやつが全教科ある

 

 よく考えたもんだ 教師も・・・

 一日1枚ずつやれば、ちゃんと夏休み中に終わる そして学力もあがる

 

 昨日のうちに疲れた体を無理やり起こしながら内容が簡単だった現代国語を終わらした

 簡単って言っても3〜4時間ぶっ通しでやっと終わったんだけど・・・

 

 その次に簡単な古典を途中までやっているときに俺は寝てしまったみたいだ

 

 そして今に至る

 正直言うと、とてもじゃないがこんなのあと3日でできる物じゃない

 

 助け舟の翔にメールしたが、『今日も明日も明後日も優美とデート 宿題頑張れ(笑)』と返ってきた

 なんてひどい奴らなんだ・・・友達がこんなにピンチなのに・・・

 

 

 俺が翔への返信を送ろうとしたときに誰かが家に来た

 

「は〜い 今行きます」

 

 返信メールを送ってから玄関のところに行きドアを開けると葵のおばさんが入ってきた

 

「輝ちゃん 夏休みももう終わりだよ 怠けてない?」

「怠けれませんよ・・・宿題ありすぎて・・・」

「あらあら やってなかったの?」

「はい 昨日まで一回も手つけてませんでした」

「あはは 輝ちゃんらしいね〜」

 

 おばさんとちょっと話していると俺の腹が大きく鳴った

 昨日帰ってから何も食べてないので当然なんだろうけど、前にいたおばさんはびっくりした顔をしていた

 

「あはははは・・・」

 俺は笑ってごまかそうとしたが、おばさんには通じない

 

「もしかして輝ちゃん 何も食べてないの?」

「昨日海から帰ってから何も・・・」

「あらあら・・・それじゃ家に来なさい!」

「え?なんでですか?」

 

 突拍子もないことを言い出すおばさんに問う

 

「だってこのまま輝ちゃんほっておいたら倒れちゃうわ」

「倒れはしないと・・・」

「いいから 家に来なさい あと3日!宿題終わるまで私の家でやるの!」

「はい?」

「ほらっ着替え持って家にきなさい 待ってるからね!」

「あっ ちょっと!」


 おばさんは人質(夏休みの宿題)を持って家を出た

 人質解放の要求は、葵家に3日間泊まり込み

 俺は仕方なく犯人の要求を受け、3日分の着替えを準備して葵家に向かった

 

 


3回に分ける予定です。

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