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第10話

ついに10話まで来ました

まだまだ続いちゃうんですけど、これからもよろしくお願いします。

 GWも過ぎて、何日か経って俺も学校になじんできたころに、わかることが出てきた

 まず学校の点呼は8時20分だが、俺の先生はそんな時間に来ていないからいつも8時45分にする

 そして、真面目そうな葵はそれに合わせて学校に来ている

 

 翔曰く、葵は特別 他の先生も黙認しているとのこと

 理由は話してくれなかったが、朝、葵と学校に行けば解るらしい

 

 この何日かは、遅刻せずに済んでいたが、どんどん来る時間が遅くなってる俺にとって8時45分に点呼する情報は大きかった

 

 

 今日の授業が終わり、放課後にクラスメイトと話していて帰る時間が少し遅れた。

 空模様は雨が降りそうな感じがして、早く帰って洗濯物を取り込むために急いで、帰ろうとすると、前を歩いていた葵を見つけて

「明日、一緒に学校いこ コンビニの前で待ってるし 8時ぐらいに んじゃ」

 俺は、翔が言っていた「葵の遅刻ギリギリの理由」を知るために葵に言って返事を聞かずに、家に向かった

 

 

 家に着いて、急いで洗濯物を取り込んで、数分経って雨が降り出した

 

 いつもどおりの生活リズムで過ごし、ベッドに寝転び寝た

 

 

 

 今日は葵の謎を解くために、早めに起きて、誘っておいて遅れるのも悪いから早めにコンビニに行った

 朝ご飯はコンビニで買って、数分まっていると葵が来た

 

「おはよう なんで誘ったの?」

「おはよう んー一緒に行きたかったから」

 

 葵の顔が少し赤くなったが、気にせずに学校に向かった

 

 しばらく歩いていると、同じ制服の学生がたくさんいる道に出た

 すると、何やら視線を感じるし、聞こえるか聞こえないかの小さな声で「中村さんの横にいる奴は誰だ」、「あっ中村さんだ」、などの声がいろんなところから聞こえる

 

「あの〜葵さん?視線がすごく痛いんだけど・・・」

「我慢して そっちが誘ったんだし」

 

 葵はうつむいたまま、歩くペースが上がった

 

 葵の遅刻ギリギリの登校の理由はわかったが、まさか優美の言う通り学校のアイドルだったとは思わなかった

 そして、激しくこの時間帯を一緒に登校したことを後悔した

 足早に教室に入って自分の席に座って、授業を受け、帰り道に今朝のことを翔と優美に話した

 

「あぁ〜あ 輝本当にやっちゃったの?一緒に登校 それも一番人が多い時間帯に」

 

 2人は呆れたように、しかし楽しそうに言った

 

「うん かなり視線が痛かった・・・」

「そりゃこの学校一のアイドルだよ? その子と一緒に楽しく登校なんてしたら・・・」

 

 優美は楽しそうに話していたが、次の言葉で俺は絶句した

 

「輝はもう遅刻ギリギリに来ないと危ないよ」

「は?そんな怖い冗談やめて」

「いや、冗談じゃないよ」

 

 2人して真剣な顔をして言った

 

「えっ マジ?」

「うん 大マジ まぁ明日いつも通り学校に来たらわかるよ」

「うんうん 後ろから刺されないようにね」

 

 翔と優美は楽しそうに言いながら、自分の家のほうへ帰っていった

 

 

 家に帰ってからも、2人が言っていたことは冗談だとは思いつつも、本当だったらどうしよう、など思いながら家事をやった

 

 ・・・・・・・・・・・・

 次の日も俺はちゃんと時間通り登校した

 

 学校の近くまで来ると、昨日と同じ視線を感じる、しかし今日は葵と登校していない

 すると、どこからか「あいつだ 中村さんと昨日一緒に登校してたやつだ」、「2−2に転校してきた奴らしいぞ」、「ムカつく」と色んな言葉が聞こえる

 昨日2人が言っていた「危ない」の意味はこういう意味だった

 精神的に持たない。男子生徒の視線が恐ろしく痛く感じる

 朝登校するだけで、ドッと疲れた

 

「まさか、本当に危ないとは思わなかった・・・怖かった・・・」

 

 翔に話すと「そりゃそうだよ これからもがんばってね」と言われた

 

 俺は正直耐えられない・・・こんな視線を感じながら登校するのは1日で無理だと感じた

 そして、その日の授業内容はまったく頭に入らなかった

 

 

 学校が終わり、学生の姿があまり見なくなった辺りの帰り道に葵が話しかけてきた

 

「ごめんね 私のせいで・・・」

「ん?あーいいよ 気にしない」

 

 疲れきった俺の表情を見て自分のせいだと思っていたらしい

 

「でも、今朝しんどかったでしょ・・・」

「まぁ 葵が遅刻ギリギリに行くのがよくわかったかな〜」

「私はそんなに目立ちたくないんだけど、輝には悪いことしたね・・・」

 

 葵は今にも泣きそうな表情で言っていた

 

「いやほら?俺も遅刻ギリギリに行けば大丈夫だから な?」

「うん・・・」

 

 昔もよく葵が泣きそうになって、俺が焦る

 そのことを思い出して、笑ってしまった

 すると、葵が不思議そうにこっちを見た

 

「いやね、昔もこんなんだったなぁって。葵が泣きそうになると俺が慰めるみたいな」

「なっ泣きそうになってないよ もういい もう帰る! ばいばい」

 

 顔を真っ赤にした葵はそう言って走っていった

 走っていった後ろ姿を見ながら俺は

 

「明日8時20分ぐらいにコンビニ前で待ってるな〜」

 

 そう言って俺も家に帰った

 

 

 家に帰ると、いつもどおり洗濯物を畳んで、料理を作っていると呼び鈴が鳴った

 

「はいはい 今行きますよ〜」

 

 火を止めて、玄関に行きドアを開けるとそこには、葵のおばさんが立っていた

 

「今日は週に1回、ちゃんと我が息子が整理整頓しているか確認に来ました!」

「我が息子ってなんですか?」

「文字通りです それじゃおじゃましま〜す」

 

 楽しそうにそう言って、家の中に入り見て回り出した

 

「あらあら、料理作ってる途中だったのね。もやし炒め?今日の晩御飯は」

「あ、はい 楽なんで、あとはみそ汁に味噌入れるだけです」

「へぇ〜ちゃんとやってるんだ」

 

 おばさんは少し関心したように言って、ほかの場所を見だした

 俺はその間に、料理を作って点検が終わるのを待った

 

「まぁ思った以上に綺麗にしてて、ちょっと残念だったわ〜」

 

 おばさんは俺のところに戻ってきて言った

 

「そりゃちゃんとしてますよ」

「あら、おいしそう ちょっと頂戴ね」

 

 俺が晩御飯を食べていると、おばさんは横からヒョイっと、もやし炒めを取って食べた

 

「んー・・・」

「おいしくなかったですか?」

 

 食べた反応が微妙だったから、ちょっと心配になって聞いてみた

 

「んーおいしいよ」

「じゃなんでそんな微妙な反応を?」

「だって私の立場が・・・って」

 

 おばさんは、少しさみしそうに言った。その姿が葵に似ていて改めて親子なんだなぁと俺は思った

 そして、俺はおばさんと話をしながら夕食を食べていた。

 すると、おばさんが真剣な顔をして

 

「輝ちゃんはどう思ってるの?」

「何がですか?」

「何ってそりゃ私の娘の葵のことよ」

「あ〜背が大きくなったし、学校じゃモテモテらしいですよ 可愛いから」

 

 俺は正直なことをおばさんに言うと、おばさんはため息をついて

 

「はぁ〜 輝ちゃんはまだそこまでか・・・同じベッドで寝てたのに・・・」

「いや、だからあれは違うんですって」

 

 俺は必死に言い訳をしようとすると

 

「輝ちゃんって向こうにいたとき、彼女いたの?」

 

 といきなりおばさんは話を変えてきた

 

「彼女ですか?いなかったですね〜」

「でもモテたでしょ 告白とかされなかった?」

「告白ですか?んーまぁ何回かされましたけど・・・」

 

 確かに俺は向こうの学校で告白されたことがあったが、どの子も好きにはなれず断っていた

 

「そっか〜そうなんだ〜 それじゃ帰るね」

「なんですか そのニヤニヤした顔は・・・」

 

 おばさんは何やらニヤニヤしながら玄関に向かって歩き出した

 

「あっそうそう、ちゃんともやし炒めばっかりじゃなくて、ちゃんと料理も作りなよ。明日がんばってね おやすみ〜」

 

 おばさんはそう言って帰っていった。それにしても俺がいつも、もやし炒めを食べていることが見破られていたとは・・・

 

 


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