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回り道

 紬と霞が宮入宅にて女子トークで盛り上がっていた。

 ただ、内容はと言えば如何に渡に気が付かせるか……と言った途方もないと言っても良い内容だが。


「ねぇ紬ちゃん。その〝ピコハン〟で突っ込みを入れてたら、余計に恋愛感情から遠のくんじゃない?」

「ま、まぁそうなんだけど……」


 部屋堂々と鎮座しているピコピコハンマー。

 その存在を目にした霞は何でこんなものが? と紬に質問した。とは言え、魔法の事や異世界の事など話せる訳もなく、色々ぼかしながら「渡の癖を直す為に」的な事で使って居ると説明。

 ただ色々と端折っての説明だ。肝心な〝渡が危険すぎる事〟など一切伝わるはずも無く、その認識の壁が紬と霞の中でそびえ立っており……ま、会話が上手く噛み合わない。


(仕方ないんだけどね。でも、かすみんとは言え渡の秘密は言えないし)


 秘密は抱える者の数が少ない程漏洩しにくい。

 例え、ソレが友人や家族であろうとも、真に隠したいのであればどれだけ信頼していても告げるべきでは無い。それが命に係わるのであれば尚更。

 なので、紬は霞に対して申し訳ないと思いつつも、真実は告げずに説明している。


「うーん……渡君の感覚が独特なのは仕方ないにしても、そこでピコーン! とやってたら、何方かと言うと家族的な感覚により一層なって行くんじゃない?」

「それはどっちになるのかな。僕が姉? それとも妹?」

「いや、そこで楽しそうに姉とか妹って言わないでよ。仲が良さそうと言われて嬉しいのは解ったけど」

「ほら、でも渡を見てるとさぁ……下手にあの手この手を使うより、自然体で接してた方が良くないかな」


 悩ましい話である。

 近い存在になり、相手が正に空気の様な感覚となってしまい。知らない間に自分以外の異性と付き合っていたなどと言う話はざらにある。

 紬達もまた、少し前にクラスメイトの子が「うちの幼馴染が高校に入って〇〇と付き合い始めた」なんて会話を耳にした。


 だが、渡の事を考えると……どうしてもそう言うイメージが湧く事が無い。まぁ、魔法馬鹿だしね。と言う事を知る人など先ず居ないが。

 しかし紬はそれを知って居る訳で……。


「渡なら大丈夫だと思うし、このまま真っ直ぐ向き合うのが一番良いと思うんだ」

「紬ちゃん……だからって〝ピコハン〟は無いでしょ」

「えー、最初に戻るのかい? でも、必要だからなぁ」


 やはり霞はピコピコハンマーが気になっているらしい。今もその視線はハンマーに向いている。


 まぁ、渡の事は幾ら話しても〝本人が理解をする〟と言う状況にまで持って行かないと進まない話。

 そして、あの手やこの手と手法をころころ変えれば、今度は渡が混乱する事になると簡単に予想が出来る。


「ま、回り道をした分、もっと回らないとダメって事かな」

「……一体どんな道よ」


 異世界と言う道ですが? と、喉に出かかり飲み込む紬。

 何はともあれ、紬達のガールズトークは始まったばかりだ。

きっとパジャマパーティー。


しかし渡君。ラブコメの主人公にするには相当厄介な性格だった(´゜д゜`)(二度目

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