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すきです!

「好きです付き合ってください!」

「……ごめんなさい」


 ここに勇者散る。と、高校生活にも慣れ他事にも目が向くようになった。

 と言う事は、少し気になる異性なんてちょっと青春チックなモノにも一歩踏み出しだす人達も居る訳で。


「アオハルね」

「アオハルだよね」


 霞と健太はそんな散って行った勇者を眺めながらそんな事を呟いた。


「むむ……付き合うとは?」

「あれ? 渡君って紬ちゃ「付き合うって言うのは!」ムグムグゥゥゥ!」


 一言いいそうだった霞に紬はインターセプト! 口をしっかりと押え、余計な事を言うなと視線で訴える。

 ただ、その際口と鼻の両方を抑えていた為か、少し霞の顔が青くなりつつある。どれだけ必死なんだ。


 さてここで、渡の結婚と言うものに対する価値観は以前説明したと思う。

 そして、その価値観は当然恋愛関連にも適応するモノであり、〝恋愛何それ美味しいの?〟と言った感覚が渡の感想だ。

 それゆえに、〝お付き合いをする〟と言うのも良く解らない。なんでわざわざそんな風に宣言する必要があるのか? と。

 渡からしてみれば、一緒に時を過ごし、自然とそう言う関係になって行く。そして、いつの間にか所帯持ちになっているのが当たり前。


 ゆえに。


「良く解らん」

「……だよねぇ。うん、君ならそう言うと思ってたよ」


 渡の答えに、紬は解っていたけども! でもなぁ……と肩を落とした。

 そんな渡と紬を見て、霞と健太は「あぁ、何と言うか一緒に居るのが当たり前だとこんな感じなのか」と、真実とは少し離れた内容だが何となく察したようだ。そして「紬がんばれ!」と目線でエールを送る。


「ははは……ま、そのうち分かる様にもなるよ」

「そんなものか。まぁ俺は、紬達と一緒に居れたらそれで良いけどな」

「!? なんて事を……うんでも……」


 天然に堕として来る渡。解ってるんだけど! と思いつつ紬は嬉しさで心がぴょんぴょん。


 とは言え、渡の感覚と紬の思っている男女のソレは違いが有りすぎる訳で。中々に進展が難しそうである。




 因みに、紬に対して勇者は居ないのか? と言うと、基本的には居ない。

 何せ渡との絡みを見れば、それは勇者出なく蛮勇だから。やるとすれば、ソレは自爆特攻か罰ゲームだ。

 では霞には? これまた、渡と紬を健一と共にフォローしている仲。ぶっちゃけ、二人一組で扱われている。なので、こちらも勇者が惨状……じゃなかった、参上するようなことはまずない。


 そう、基本的には……だ。

感覚の違いとはこうも大変なのか(´Д⊂ヽ

そして、この設定実は作者を苦しめているwww中々進展ガorz

いや、どういう展開で持って行くかは決めているんですけどね。

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