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ろくでもない事に遭った様ですよ?

本日は三話投降ですー。

 青年がこの世界に来てからしばらくして、なんと! 青年の家族が発見された。

 何故解ったのか? それは、青年のデータが行方不明者データに有ったからだ。とは言え、青年の証言に関して言えば、実にファンタジーであった為に、彼はどこかの国で酷い実験でも受けていたのでは? と言うのが警察達の見解。

 その証拠に……青年の体には切り傷やら火傷だっただろう痕が残っていた。

 なので、警察達は彼に「しっかりと思い出して欲しい」と言い、カウンセリングも受けさせたのだが……結局、彼の返答はファンタジーな話で終わってしまった。


 とは言え、彼が行方不明になった年齢を考えれば仕方のない話なのかもしれない。


 青年が行方不明になったのは……それこそ、小学生に上がるかどうかと言う年齢の頃。そんな幼年時代とも言える頃に、非道な目にあってしまえば現実逃避するのも仕方のない話では? と言う結論に至った。いや、至しかなかった。

 そう言う訳で、青年の足跡を追うのはかなり厳しいと判断。事件性が有るので諦めると言う事はしないが、青年から得られる情報も無いだろうと言う事で、青年は家族の元へと返される事となった。


 その際、家族の人達には彼の精神が一度破壊されていると言う事を伝え「根気強く彼を支えてやってください」と、これから大変でしょうがと付け加えながらも、家族の人達に色々とアドバイスをするのだった。




 さて、そんな訳で家族の元に返って来た青年は渡と呼ばれ、何となく懐かしい気分になる。当然だろう、幼いころはそう呼ばれていたのだから。

 そして、そんな渡は父と母に泣きながら抱擁され……これまた凄く懐かしく、そして実に温かい気持ちが溢れ出る。

 失ったはずの家族、今まで受ける事が出来なかった温もり。それらが突如として戻って来たのだ。思い出せなかったとしても、無意識、心、体、記憶の何処かに残っているもの。それらが渡に訴えている。これが自分の家族だと。

 そして……自然と出てくる言葉はこれしかない。


「あ……えっと……ただいま」

「あぁぁぁ、お帰り、お帰りなさい!」

「よく無事で返って来たな……本当に良かった」


 因みに、この状況は警察達も見ている中で起きた事。彼等は目に水たまりを作りながら「これは雨が降っているだけなんだ……」なんて、晴れ間を見上げながら呟いていたとかなんだとか。




 自宅へと戻る際中、自分がどういった状況で居なくなったかなどの話を聞いた渡。

 どうやら、本当に神隠しに有ったかのように消えたと父と母は告げた。一瞬だ。一瞬だけ目を離した隙に消えていたらしい。

 そしてその場に、誰か何か居たかと言えば居なかった様で、誘拐に遭う何て可能性も皆無だったらしい。それは父も母も焦るだろう。何せ彼等は何も無い場所で息子を失ったのだから。


 他にも、色々な話を渡は両親とした。

 幼馴染が泣いて暴れた事、弟が「にぃがいなぁぁぁぁぁい」と叫んだ事、親戚一同が捜索に手を貸し、中には神隠しやらオカルト方面にまで手を伸ばし……ソレに嵌ってしまった人が居ると言う事。

 そんな話を、車の中で泣きながら話す両親……だが、泣きながら運転して大丈夫なのか? と言う疑問があるが、まぁソレは横に置いておこう。




 ともあれ、渡は本来いる場所に帰って来た。

 玄関の扉を開け、何処か感じる〝此処が自分の家だ〟と言う腹の中から叫ぶ何かに全てを任せ……再び帰宅の言葉を口にした。


「ただいま」

「「おかえりなさい!」」

主人公の渡は、作中に有る通り記憶が欠けております。

まぁ、その理由は彼の年齢等にもありますが……一番の理由は生きる事に必死だったから。その証拠が体に残っていると言った感じでしょうか。



てか、この主人公。平和に過ごす事が出来るのか? と言う疑問しかない。

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― 新着の感想 ―
[一言] 37行目付近の  そしてその場に、誰か何か居たかと言えば居なかった様で、誘拐に合う何て可能性も皆無だったらしい。それは父も母も焦るだろう。何せ彼等は何も無い場所で息子を失ったのだから。の所で…
[一言] 断片でも記憶が無いとちょっと家族が可哀想だよね。
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