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ダンジョンへ

新章に入ります。

 目が覚めて顔を横に向けると、安心しきったようにアラスカが可愛らしい寝顔を見せて眠っている。



「アラスカ……」


 そっと声をかけてみるけど目を開けない。 ただその瞼はピクピクとたまにさせているところから起きているのはバレバレだ。


 なのでキスをして抱き寄せると、さも今目が覚めましたとでも言わんばかりの顔で僕を見てきた。



「おはよう、あなた」

「おはよう、アラスカ」


 さすがにノンビリもしてるわけにもいかないから諦めて体を起こす。 2人とも裸のまま寝たから、アラスカにバッチリ僕の元気な姿も見られる。



「元気そうで何よりだ」

「あはは……」


 照れ笑いをして誤魔化したけど、どうやら昨晩はキャロは出てこなかったみたいだ。




 着替えを済ませて武装も整えて部屋を出ると、カルラもバッチリ武装を済ませてゼノモーフの尻尾でできた槍を手にして待っていた。



「おはようございますマイセン様、マダム アラスカ」

「おはようカルラ」


 呼ばれ慣れていないアラスカは少しばかり恥ずかしそうにカルラに挨拶している。



「おはようございますアラスカ卿」

「私だけではないだろう」

「ははは、これは失礼しました」


 そうは言ったけど結局挨拶はしてこなかった。



「気をつけるんだよ。 いつも言っているけど、どんなに恥をさらしても良いから生きて帰ってくるんだよ」

「はい!」




 アリエル様が朝食を済ませているかわからないから食べないで孤児院を出る。 外にはすでにアリエル様の姿とディルムッドの姿もあった。



「遅い! ここ町外れなのよ! それとそこのあなたは誰? 7つ星の騎士なのは見ればわかるわよ」


 朝からズバッと言いたいことを言ってくるアリエル様に苦笑いを浮かべて、誰と言われたプリュンダラーさんが口を開いた。



「お初にお目にかかります【自然均衡の神スネイヴィルス】の代行者アリエル様、私はプリュンダラーと申しまして、アラスカ卿の……」

「はいはい、プリュンダラーね。 余計なことは言わなくて良いわ」


 途中まで言いかけたプリュンダラーさんの言葉をぶった切ったのを見て、思わず吹き出すアラスカ。


 パーティメンバーは最終的にアリエル様とアラスカ、プリュンダラー、ディルムッド、カルラ、僕、で6人になる。



「はぁ……私以外全員前衛なのね。 まぁ良いわ、せいぜいしっかり私を守りなさいね」



 とまぁこんな感じでアリエル様が仕切る形で麓に向かうんだけど、僕たちは食事をまだとっていないことを伝えるとビスケットのような物を一欠片づつ渡してきた。



「エルフの保存食よ。 一欠片でお腹を満たせるわ」


 言われるままに口に入れて食べると不思議なことに本当にお腹が満たされた。



「それじゃあ、そうね。 場所まではマイセンたちのパーティが知っているんだから、パーティリーダーはマイセンに任せるわよ」

「え! 僕ですか!?」

「当たり前じゃない。 場所を知らない人がリーダーなんてやっても無駄無駄」


 というわけで僕がパーティリーダーになってしまう。

 ちなみにアリエル様はサハラ様といる時と全然違ってみえる。 まぁアラスカも僕と2人きりの時に変わるからそういうものなのかもしれないのかな?



「それじゃあ……」


 そんなわけで隊列から決めることになり2列縦隊で行くことにして、最後尾をカルラとディルムッド、真ん中にアリエル様とプリュンダラーさん、先頭に僕とアラスカに決める。



「最前列は私とアラスカ卿の方が良いのではないか?」


 僕の決めた隊列にプリュンダラーさんが早速ケチをつけてくる。



「アラスカと貴方が先頭に立って道がわかるわけ?」


 とアリエル様の一言で黙るしかなかったようだ。



 麓からダンジョンに向かい、ダンジョンに入っていく。 もうどれだけ入り込んだかわからないダンジョンの内部は、目を瞑っても行けるぐらいに慣れきっていた。

 そのため、僕はアラスカと、ディルムッドはカルラと仲良くまるで散歩のように移動していると、プリュンダラーさんがまた怒鳴りだした。




次話の更新は明日の予定です。

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