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駅長  作者: tf
17/46

ひ孫

 「ひばあ、これでいい?」


 「ええ、あとは塩を入れて煮込むだけね」


 今日は息子の鉄人とお嫁さんの礼子さん、ひ孫の澪ちゃんが遊びに来てくれました。ひ孫はまだ小さいのによくお手伝いをしてくれます。本当にひ孫は可愛いですね、ずっと抱いていたいくらいです。


 澪ちゃんのお母さん、つまり、私の孫の玲は瀬戸電気鉄道の瀬戸港運転区の運転士、息子はそこの運転区助役をやっています。いつの間にか鉄道一家になってしまった我が家ですが、なかなかいいものです。



 食事が出来るまでひ孫と「学校はどうなの?」、「お友だちは?」とか訊き、ひ孫の日頃の様子を思い描きます。

 どうやら、お友だちとギターをやり、音楽が好きなようです。小さいのにすごいでしょ?うふふ。



 食事を食べますが、家族とご飯は実に素晴らしいものですね!幸せで、胸の辺りがポカポカします。


 「母ちゃん?どうした?具合でも悪いんか?」


 息子が心配そうに訊きます。箸が止まっていたようです。


 「ううん、幸せだなーって思って・・・。美味しいわね?」


 ひ孫の頭を撫でてやると、目をぎゅーと瞑り、気持ち良さそうな顔をしました。


 「なんだいそりゃ(笑い)」


 食事の後片付けは礼子さんがやってくださり、私は息子とひ孫の三人で仏壇の前に座りました。


 「これが、ひいばあのお母さん、こっちがお父さんね・・・」


 「それじゃ、この人は?」


 「こっちはね、ひいばあの恋人よ?」


 「恋人?」


 「おいおい、恋人って何だよ(笑い)。旦那だろ?この人はじいちゃんのお父ちゃんだ」


 「あら、私が初めて好きになった人ですし、初めての恋人、初めての旦那さんよ」


 「馴れ初めは?」


 !?おませさんね、澪ちゃんは(笑い)


 「あはは、どこで覚えたのかしら?そうね・・・」



 鉄郎さんは、そう・・・。


 あの時だ・・・。


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