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夢想蚊帳‐レイジとシャロの毒漫談

 

 

「貴方、小説なんて書いてるの?

 くだらな、他にやるべき事なんて、優先順位的に考えて、幾らでもあるっしょ?」


「うっせ、死ね。

 てか、俺の好きなようにやればいいだろがぁー」


「どれどれ、見せなさいな、恥ずかしがらずに」


 今日は、シャロが家に無理やり強盗してきた。

 冷蔵庫のアイスを盗み、断り無くお茶をがぶ飲みする、夏休み一日目が、そうなんなっている。


「臭い奴だなお前は」


「あなた、こんな非生産的なぁ、、、ゴミ屑になるわけだわ、贖罪しなさいな」


「若いからいいんだよ、馬鹿がよ。

 偉い人も言ってる、学生時代は迷走・堕落・衰退しきるべきだと。

 人生の遠回りことが、実は一番の近道なのさ」


「あんたぁみたいな俗物で低俗なゴミは死ねばいい!」


「切れんなよ」


「尻蹴っ飛ばしてあげるわ」


「やめろ、てかどこら辺が駄目なんだよ?」


「全部、こんな低レベルな作品、ギガバイトの無駄だわ!」


「ギガも使わねーよ」


「だいたいさ、なんで書いてるの? 趣味?」


「ああ、趣味だ、自己啓発だ」


「プロになるとかの、野望や夢に溢れた意気込みは?」


「ふん、ないね、俺は俺のため、露出趣味で書いてるだけだし」


「くだらな、やるからには上を目指さないでどうするの? オナニーじゃん、見せなさいよ」


「相変わらずお前は気持ち悪い奴だな、俺にとって上はそういう事じゃないんだ」


「じゃあなになの?」


「小説を立派な趣味にすることだ」


「それこそ下らな、勉強しなさいよ、金になりそうなね。

 その歳で余生を楽しむ老害並みのことしてて、恥ずかしくないの? この厚顔無恥」


「クソが、言い過ぎだろが」


「いえ全然。

 貴方は最先進国で生きている以上、社会に受けた大きな恩を返す義務、借りがあるって、分かる?」


「わからねーよ、変な独自理論持ち出すな、うぜーだけだ」


「貴方こそうぜーわ、一人で大きくなった気でいるの? 

 貴方という人間を構成する上で、この社会全体がどれほど支えになってると想う? 考えてみて?」


「やだね、知るかよ、俺は俺の為に生きるだけだ、社会も世界も知ったこっちゃね」


「最低の屑だわ、貴方」


「ああそうかい、お前はエロゲーしてるだけのゴミだな」


「し、してないわよ! ネットのスラングで知ってるだけだし!」


「うるせえピーピーわめくな、姦しい」


「くぅっ、クソがぁ、短小の包茎! 女を喜ばせられない欠陥欠損人間!」


「ああうぜー」


「ちぃ、この、、、ふぅ、、いいわ、許してあげる」


「別にどうでもいいけどな、お前の気分なんてな」


「それで? 仕切りなおすけど、面白いの?」


「面白いからやってんだ」


「どれくらい有益なの?」


「知らん、直感だ、分析なんて大まかだ」


「なんかムカつく、ゴミ屑みたいな行動原理、典型的なね、貴方無能だわ」


「うぜーな、俺にどうして欲しいだよ、お前は」


「知らないわよ、貴方のことなんてどうでもいいし、干渉しないでくれる?」


「人格破綻者が、キャラがブレてんだよ、お前はなにが言いたいんだ、ハッキリしろ」


「嫌、貴方の言いなりにはならない」


「クソ女が、死んどけ」


「本当に死んで欲しい?」


「ああマジで死ね、俺はガチでお前は死ねばいいと思っている、自殺しろ」


「あんたが自殺しろ! 練炭とかで死ねばいい!」


「なに熱くなっての? さむ、どう考えてもジョークだろ?」


「ち、ブラックのね、あんたコーヒーでも入れなさいよ、わたしは客よ?」


「お前が入れればいいだろ? 俺の分もな」


「ちょっと、そろそろ態度を軟化させない? いまの貴方怖いわ」


「クソが、ゴミ屑みたいなツンデレしてんじゃねーよ、需要ねーんだよ、泣いてみろよ」


「あーそうですか、もういいですわよ、貴方に期待した私が愚か者だったわ」


「お前は馬鹿だからな、俺の手玉になってりゃ良いんだよ」


「はぁ、、吐き気がする、こんなに気分を悪くさせる相手って始めて、純粋に殺してやりたい」


「おお、殺してみろよ、惨殺方面で頼むぜ」


「本当に殺す」


「だから殺せよ、今すぐな」


「はぁ、ちょっと頭冷やしてくる、コーヒー入れてこよ」


「俺の分も淹れて来い」


「死ね!」


 数分後、コーヒー片手に帰ってきた、俺の分はない。


「あのね、さっきはごめんなさい、謝るわ、許して」


「そうだな、俺も悪口雑言発表会場に飽き飽きしてたんだ、そろそろデレるわ」


「需要ないから」


「ああん?」


「あんたのデレなんかに需要ないから!」


「そう、で? なんなの?」


「いえ、、それだけ、ですけど」


 俺の対面に移動して、コーヒーを啜る。


「で、なんなんだよ、シャロ、お前は俺になにしてくれるんだ?」


「別に、なにも、下らない」


「お前がな」


「下らない」


「はぁ、クソが、軽快なトークも交わせないとは、無能すぎてお前はモブキャラだわ、サブヒロでもないわ」


「う、うるさいわ、私は私よ、ただそれだけよ」


「そうだな、確かにそろそろ改める、ごめんなシャロ」


「分かればいいのよ、許してあげる」


「駄目だ、やっぱりいつも短小短小言ってるおめーはムカつくわ」


「ごめんって、ゆるして」


「クソが、デレデレして、普通にムカつくんだ」


「本当に?」


「もういい、下らない駆け引き染みたやり取り自体に飽きた、なんか有益な話しようぜ」


「そうでなくっちゃね」


「シャロ、お前は痩せろ?」


「はぁ? 突然なによ?」


「なんとなく、女は痩せたがるもんだろ?」


「意味が分からない、軽快なトークできるんじゃなかったの?」


「揚げ足取るな、あとさっきのは嘘だ、俺は口下手だったな」


「ああホントクソちんぽ、あんたは最低ね」


「下ネタは自重しろ」


「いやだ、私は言いたい事はハッキリ言う主義だから」


「エロいだけじゃねーか」


「バレタ?」


「バレバレだ」


「まあ、それくらいしか人生の楽しみって無いしね、酒にギャンブルにオナニー、みたいな?」


「堂々と言うな、なんか萎える」


「萎えるって、私のこといやらしい目で見てるの?」


「そうだよ、見てるよ」


「ふーん、そうなんだ、別にいいけどね、見たきゃ見ればいいしね」


「お前も俺のこと、そう見てるんだろ?」


「当たり前でしょ、毎夜調教してるからね」


「俺もだ」


「本当に?」


「嘘だ、お前なんてガチで眼中にねーからね」


「奇遇ね、わたしもよ」


「そうかい、なんかアレだな、くだらねーな」


「まあ、貴方が下らない存在だから、そうなんでしょうね」


「責任転嫁絶対すんな、これはお前の全責任だ」


「いええ、全部あんたが悪い」


「いや、お前だ」


「あんたよ!」


「お前だ!」


「ああ、気持ち悪い気持ち悪い、吐き気がするの」


「同感、駄目駄目だな」


「出直して来なさい」


「嫌だよ、俺は俺なだけだ」


「そう、それじゃゴミ屑なままね、ご愁傷様」


「今でも俺は見栄が張れるくらい良い男だろうが」


「ぷ、それマジで? 笑えるわ」


「勝手に笑ってろ、それすら糧にしてやる」


「ゴミ屑はなにをしてもゴミ屑なの、そんな真理も分からないの?」


「チ、てめぇーが自身がゴミ屑じゃ、もう説得力以前の問題なんだがな」


「そう、よかったわね」


「ああ、よかったよ」


 お互いを貶して貶めて軽蔑して、毒を吐き吐き、最後までずっと覆らない、果たしてこれでいいんだろうか?


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