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矛盾領域のアルド‐帰り道にイデアイリスと接近遭遇する

 

 

 青髪の乙女が、髪の毛をふぁさふぁさ翻しながら、矛盾領域の天上を回っていた。

 風を操り、気流を操作し、滑らかな動きで空中を泳いでいるのだ。

 

 俺が重厚すぎて暑苦しさすら漂う、両サイドに大図書館抱える路地から、

 天を見上げて、目に飛び込んできた情景がそれだった。


「まったく、いつ見ても超スーパーウルトラ元気か、又は涙目で焦燥感溢れる悲壮な感じ、タンコブこさえてる奴だな」


 まったく意味の分からない感想を呟き、活き活きと粋がっている彼女、エミリに向って毒づく。

 こっちが、馬鹿みたいに、本当に馬鹿みたいだ。

 禁断領域の禁書やら音声情報やら諸々、整理整頓管理運営、等の事務全般。

 くだらないしょうもない仕事している間に、奴はあんな楽しそうに遊んでいたのか、殺意を抑える必要が出るね。

 

「おーい!!!」


 俺が叫んでも、超超上空を音速を超えて飛び回る彼女に、聞こえるはずもないと半ば諦めながら呼びかける。

 無駄に元気が有り余ってるんだろうよ。

 今も魔方陣を幾つも閃かせて多重展開、詠唱式を此処まで聞こえるくらいの爆音で響かせて

 「ハイメガキャノン!!!!」っとか馬っ鹿みたいに中二を満喫している御様子で。


「ホント、馬鹿が馬鹿が、死んでしまえよ、もう」


 俺はそれが恨めしくて恨めしくて、呪いの言葉でもぶつぶつ言ってないと堪らないって奴だぜ、マジでな。

 ホント、あいつは何時かエロゲーみたいに鬼畜外道に拉致監禁して、陵辱の限りを尽くして、一生あんな風にできないように絶望させてやりたいぜ。

 その時の絶望の瞳でも想像して、今日は果てるまで抜きまくってやるぜ。

 そんな戯言思考をえんえん脳内演舞しつつ、俺は路地を↑見ながら歩いていた。


「うっきゃ!」


 馬鹿みたいに萌え声で、馬鹿が高速で衝突してきた。


「ふぁー、無くし掛けた、と思ったら、ちゃんとあったんだね」


 目の前に馬鹿がいた。

   

「おい奴隷、わたしに断り無く居なくなるな、探したんだぞ」


「知らん」


 コイツは、昨日出会ったばかりだが、いきなりこのテンションで接してきた、つまり馬鹿だ、以上。


「おいおい、知らんとはなんだ、わたしの所有物としての自覚があるのか?」

 踏ん反り返って後ろに一瞬倒れそうになっている滑稽な姿に「あるか、んなもん、仕舞いには殴るぞコラ」

「ほー、なら、この観測者特権レベル7権限は、いらないという訳か?」俺は即答した「それはいる」っと。


 この世界は広い、広すぎる世界では文化も何もかもインフレして、人知を超越し続ける。

 そんなのは当たり前の話だ、この世界は無限のスペースがあるのだ、そんなん幼稚園生でも今時知る真理。

 誰しもが、ほぼ神に限りなく近い存在性を有する昨今、情報の管理が問題になっている。

 余りにも高次物理現象的な情報に対しては、製造から閲覧まで、かなり厳密なプロテクトシステムが全世界規模で働いている。

 なかでも一般的なシステム、観測者権限がそれである。

 神に近づくには、それはそれなりの器量が求められる。

 余りに巨大な情報を得ると、その万能感から、致命的な人間性の欠如、善良さ良心の喪失を招くことが要因の一。

 それは俗に完全神化、独我化、無我化、等々呼称される状態。

 それは避けるために、高度な情報の閲覧には、必ず高い人間性人格性等々、総合的なステータスが求められる、という訳だ。 


「それで、どうしたら、それをくれるんだ?」


 俺は質問する。


「わたしの一生奴隷になると誓うなら、進呈してしんぜよう」


 俺は「論外だな」と切り捨てて、路地を歩き始めようとする「まてまて」と呼び止められて袖引かれる。


「なんだ、俺は超絶に忙しいんだ、これから帰って、せっせとイタさないといけない事があるんだ」


「知らん、だいたいな、もうこれは確定決定事項なのだ。

 わたしの一存は、世界の決定だ、世界の一部でしかないお前に、そもそもが反論の余地など、一切合財無いのだ!!」


 無いのだ、を、キッパリまんま小生意気な馬鹿ロリ少女っぽくキメ顔つかドヤ顔で決めてくれた。

 普通に泣かせて喘がせて呻かせて涙目で俺に許しを請いコイツに陵辱の限りを尽くしてやりたいと思ったね。

 俺のそんな嗜虐心溢れる瞳に感づかれたか、微妙に一歩下がって、絶妙に警戒色をブレンドさせた瞳を向けてきた。

「世界って、お前は世界の支配者か」

 てか、さっきのは全冗談であり、幼女を本気で動揺させる趣味は簡潔にないので、軽い冗談を言って場を和ませようとする。

   

「馬鹿者が、世界の全てよりも、わたしの方が意味も価値がある。

 わたしから言わせれば、こんな世界には支配する価値も無いのだよ、くっくっく」


 馬鹿が中二病さらしてやがぁーって思ったね、多少見下したかもしれん、ちょっと突っ込んでみる。


「おいおい、それは本気か? 世界の掛け値なしに全てよりも、己の存在一個のほうが価値あると思ってんの?」


「当然なり、わたしは至高で究極の一、万物をすべからく凌駕する、言うならば神なのだから」


 マジで革新的な確信的なドヤ顔いやキメ顔か? 上手い奴だと思ったね。

 ここまで天真爛漫、純粋無垢、気炎万丈にして傲岸不遜な、それも麗しい馬鹿幼女はガチで初体験だ、ちょっと感心すらした。


「あっはっは、マジで凄い奴、気に入ったね」


「うっふふっふ、当然だなぁああ!! 

 わたしの魅力値ステータスは基本デフォで無限大だからなぁああ!!!」


 馬鹿が馬鹿テンション上げるトリガー入ったのか、語尾上がりのウザい口調で萌え声電波声量上げ上げにした。


「さて、それで、、、わたしの奴隷になるのだ」


 俺はきっぱりと告げた、「やだね」っと。

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