三十八章 私に敗北は許されない
昼休みだし、予約投稿しとかなきゃ。それにしてもあったけーー!!しかし目がかゆいな・・・眠い・・・なははは!慣れねえことはするもんじゃねえってうちの母が言ってたわ!!!今回は長めのはずですたい。さて、帰ったらもう1個投稿しよう。気力があれば・・・
風綱の天狗落としが決まって早数分、未だ少なくも砂煙が宙を舞う中、両者は一歩も動かない。いや、正確には動かないと動けない、が正しい。
片方は悠然と立っており、片方は微動だにせず地面にひれ伏している。
「おい審判、もう勝負は決まったんだ、さっさと終戦の宣言を挙げろ」
「え、あ、はい!!ではこの勝負!!」
そんな中、勝者の名が高々と挙げられようとしていた。
「紫、いつまで寝てんだ・・・さっさと起きろよ・・・」
辺り一面真っ白な所でふわふわと浮遊感を感じる中、私は彷徨っていた。
何も無いこの空間、ただ何もせず、何も考えず、ただひたすらに彷徨っていた。
そんな時、突如目の前に私一人分の大きさの白い何かが現れた。
私は少し不審に思いながらもそれにゆっくり近づき、触れようとする。するとピシッという音と共にその白い何かは目の前で派手に割れてしまった。
「きゃっ!」
咄嗟に腕を交差させ、顔を守る。しかしあれほど至近距離で割れたにもかかわらず、私に破片が当たることはなかった。
どういう、事?
私は唖然とする。すると少し離れた後方から何か表現し難い音が聞こえたかと思うと雑音のような音が辺りを包み始めた。
今度はなんだと言うのよ
私はその鬱陶しい雑音で気分が落ちながらも後ろを振り向く。するとそこには先ほど粉々に砕け散った白いやつがあった。その白い面には何やら灰色と黒が混ざり合っているものが映り、ザァザァとうるさい雑音を響かせていた。
ああ、喧しい。
そう考えた私はその害の塊と言える何かを粉砕しようと触れようとする。すると手を触れる前に突然見覚えのある顔が写り込んだ。
この人・・・蔡?
服装は違うし、何やら髪型も違う。でも何故か蔡と思ってしまう。
すると突然場面が切り替わった。次に映ったのは
私と蔡と藍?それと・・・誰?
誰かの家、笑顔の私と藍、そして見たこともない尻尾が二股の女の子と楽しそうに猫じゃらしで遊ぶ蔡。
え?どういうこと?意味が解らない。いやそれ以前にどうしてそんな格好を?今の時代には無い服よね?
その娘は誰?
そこは誰の家?
頭が突然の事にこんがらがる。
訳が分からない。一体この白いのは何を表しているのだ?そもそもどうしてそんな場面が?
そんな疑問が頭に過ぎる中、また場面が切り替わる。
次に出てきたのは見たこともない女性だった。薄い桃色の髪に、薄い青色の着物を着た優雅な美女。手には雅な絵が書かれた扇子を持っている。
そしてそんな女性とどこかの縁側で座りながら楽しそうに談笑しているのは・・・私だった。
何よこれ、こんな女性、私は知らない・・・でも何故だろうか、会った事もないその女性を見て、ふと、友達になれそう、なんて言葉が浮かぶ。
しかしそんな思いもつかの間、突如白い何かからピシッと聞き覚えのある音が聞こえてきた。
そして次の瞬間、鏡が割れた音が聞こえ、白い何かは粉々に吹き飛んでしまった。まるでそんな未来を潰すかの如くに。
どうして・・・何故・・・・嫌だ・・・・失いたくない・・・・
何故かは分からないが絶望感が襲う。
「いつまで寝てんだ・・さっさと起きろよ・・・」
そんな中、突然非常に聞き覚えのある声が聞こえてきた。私は咄嗟に頭を上げるとその声の主を探す。
しかしどこにも姿はなかった・・・
幻聴、かしらね・・・
そう思い、またふさぎ込みかけたその時
「未来の賢者様がこんなとこで負けていいのか紫ぃーーー!!!」
今度ははっきりと、大声で私の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。そしてその声と共に、私の意識は薄れていった・・・
「・・・・・・・・ん・・・・・ここ、は?」
重たい瞼を開け、初めに視界に入ったのは茶色い土、次に映ったのは何故かほっ、と胸を撫で下ろす蔡の姿、そして最後に、ありえない、と驚いた表情を浮かべる誰か。
私は、何を・・・そんな疑問を頭に浮かべ未だ朦朧とする意識の中、私は腕に力を込め、立ち上がろうとする。
「っ!」
すると突然激しい痛みが全身を襲う。物凄く痛い・・・・まるで骨という骨を砕かれたような痛さだ。
そんな激痛に顔を歪ませながらも、何とか立ち上がる。物凄くフラフラだが・・・
すると突然周りからどっと歓声が沸く。
「な、ななななな、なんとーーー!!八雲紫選手!!!あの天狗落としを受けて尚、立ち上がりましたーーー!!!」
天狗落としという名を聞いてようやく激痛の原因が判った。
そういえばさっきえげつないもの喰らったわねえぇ・・・だから痛いわけだ。
未だ痛さが引かない中、そんな事を思う。
「まさかあれを受けて立っていられるとは・・・貴様で2人目だ」
私に話しかけてきたのは現対戦相手の風綱。その表情は今もなお驚愕の色に染まっている。
「あらそれは光栄ね。でもこれでも結構来てるのよ?」
「まあそれは見ての通りだが・・・」
そんな風綱をよそに私は再度戦闘態勢をとる。
「・・・そんな満身創痍の状態で、まだやると、そう言うのか?」
「もちろんよ?それ以外に選択肢なんて無いもの」
私の意思を聞き、一度ため息をつくと、再度構えを取る。
「分かった。ならば今度は真剣に殺しにかかろうではないか」
「それは楽しそうね。でも・・・」
私は気絶する前よりもさらに殺気と妖気を放ち、相手を威嚇しながら
「さっきとは全然違うわよ?覚悟して下さいな」
戦闘を開始した。
やばぁい・・・ねむ~い・・・・・・・・zzzzzzzz