三十五章 死闘の幕開け
さて、やってみようか・・・何を?
ああ、最近東方ももう片方の一次小説もネタが溢れてらあ!しかし!それを再現できんとは・・・なんたる不覚!
次回の話は気合(無駄に)を入れたいため、今回は短めです
よう、皆、俺だ、蔡だ。
今は藍を膝枕しながら席について一服してるんだ。
まあ本当は一服なんて必要ないんだけどな。なぜか知りたいなら全話を見てくれ、そしたら分かる。
さて・・・見て分かるが、暇だな、物凄く。藍が俺の膝で寝ている手前、体を動かすことはできないけど、こう何も無いとそろそろ体を動かしたくなってくる。
とは言え今言ったとおり、体を動かすことは出来ない。いや、正確には下半身は動かせないと言った方が良いな。
上半身は問題なく動く。でもまあ・・・動いたところでの話になるのだが・・・。
「あ~、話し相手が居ないって辛い」
そうなんだよなぁ、何故か知らないけど、時期悪く今ここには俺と藍しか居ないんだよなあぁ。
他の連中は腹が減ったとか、少し歩いてくるとか言って居なくなるし・・・酷くねえか?俺孤独だよ?
まあ紫の理由は納得だったけどな。
試合前の集中がしたいだとか言ってどっか行っちまった。
まあそれはともかくだ、また戻るが・・・
「暇だ」
これである・・・・
「ふぅ・・・」
誰もいない木々に囲まれた静かな場所で少しばかりの瞑想を終わらせ一息。
私はその場に腰を下ろす。まあ服が少し汚れてしまうが、どうせ後で派手に汚れるのだし、どうでもいいわ。
それにしても、と木々の隙間から覗く青い空を見て思う。
どの位ぶりかしら、本気でやり合おうなんて思ったのわ。
まだ今よりも青かった時?まだ力の制御が下手だった時?覚えてないわ。
でも分かるのは、今回の私の対戦相手が、油断ならないと言う事。噂では次期天魔らしい。
初めて見た時から只者ではないとは思っていた。そう思ったのは、あの娘の眼だ。なんでも見通し相手に隙を与えずに殺す・・・いや、それだけではないでしょうね。
でも、あの眼はそこらの雑魚が持つような眼ではない。あれは幾多の修羅場をくぐり抜けてきた眼だ。
しかし、私の見立てが正しいなら、あの娘はまだまだ若いはず・・・なのにどうやってあれほどの眼を、覇気を得られたのかしら。
でもまあ、良いわ。どんな奴でも私はねじ伏せる。それがまだまだ若造なら尚の事。
こんなところで負けては私の夢なんて夢のまた夢、いや、もはや叶えることすら不可能だろう。
「負けていられないわね・・・」
そう考えると俄然やる気が出てくる。私は静かに風が吹く中、試合開始までもう一度瞑想するため、静かに目を閉じた。
ここで勝てなくては、私に先はない、そう思いながら。
ふふっ、風がかなり強くなってきたわね・・・