第三節 執事、女体化する
さて、今年もあと数時間。
早いもんですねえ・・・
午前8:30
・・・・・・・はっ!、あ~皆様おはようございます。
今目が覚めたばかりのアレス・スカーレットです・・・ふあ~~~・・・眠い。
なぜだかすごく眠いです。今も現在進行形で睡魔と闘っております。
とりあえず、ボケっと・・・ん、今日は女の姿ですか。
なるほど、道理で眠いわけですよ。
姿が変わると体力の消耗が激しいのかものすごく疲れるみたいなんですよね。おかげでこの通り
無茶苦茶眠いです。
ふと思ったんですよ。私、今まで自分の姿が変わるところ、見たことないんですよね、とても不思議です。
まあどうでもいいですね。ああ、それとなぜ女になったことに気付いたかと言いますと・・・胸が重かったからです。あ、今の言葉、お嬢様には内緒でお願いしますね。ずっと前にお嬢様がこの胸を見て
「私だって・・・私だって・・・」
と1日中落ち込まれた時がありまして大変だったんですよ。
いきなり泣きついて来られたり、グングニルが飛んできたり、噛みつかれたり・・・。
逆にフラン様は
「すご~い、バインバインだ~!」
とか
「やわらか~い」
とか
「私も将来ボン、キュ、ドカーンなナイスバディになるかなあ?」
とか。ついでにその時のドカーンでお嬢様がピチュッたのは今でも覚えています。
そして
「フラン様、あなたの母上様はナイスバディでしたから大丈夫ですよ」
と私が言い、フラン様がお喜びになったのも今でも覚えております。
そういえば、母上様は今どこにいるのでしょうか・・・父上が病気でお亡くなりになってこの館を出てから早400年、今だ連絡もありませんし、無事だと良いのですが。
まあ、そのことは今は置いておいて、目もいつの間にか覚めましたしさっさと着替えましょう。
服装は咲夜のメイド服の白黒バージョンと言っておきましょう。
少女着替え中、覗くな危険(生命的な意味で)
第一感想
「相変わらず慣れないですね・・・」
スカートとかはいつ履いても慣れません、ていうか短いですね、下着とか見えますよ、これ。
よく咲夜はこんなものを毎日履いてますね・・・。
愚痴っても仕方ないですし、さっさと行きましょう。
少女移動・・・
「おはようございます、アレス様」
「おはようございます、咲夜」
大広間に着くと咲夜がすでに掃除を始めていました。相変わらずの速さです。
「なにかすることは?」
「そうですね・・・あ、北館のお掃除をお願いします」
「わかりました」
またも移動中・・・
「まったく、相も変わらず迷惑なほど複雑ですね」
どうしてこんなにも複雑なのでしょうか。
もう少しシンプルでも何ら問題は無いでしょうに。
まあ、今さらですし、掃除をしましょう。
掃除中・・・
ふう、とりあえずは終わりましたね。あとはゆっくr「パリーーン!!!」・・・予定変更ですね。
とりあえず、私は『新聞』を不法投棄した『レズ』天狗を睨みます。
「文、何度も言ってるでしょう、不法投棄は止めなさいと」
「あやや、不法投棄ではありませんよ、立派な新聞配達ですよ!それと、私はレズではありません、両方いけるだけです」
「配達の仕方を変えなさい。そして私のナレーションに突っ込まないでください。ついでに、現在進行形で胸揉まないでください、くすぐったです」
やはりレズか、そして変態ですか。というか毎度毎度胸揉まないでください。
とりあえず、いつの間にか後ろにいた変態レズ天狗に向かって肘鉄を食らわす。
「いだっ!!あいたたたた、相変わらず素直じゃないですねえ、隙間が言っていたツンデレってやつですか?」
・・・もはや手遅れなのでしょうか。昔はあんなにも真面目で恥ずかしがり屋だったのに・・・。
「・・・手遅れなんでしょうね」
「何を言いますか、今でも私は清く、正しい、射命丸文、ですよ」
「駄目で、ゴシップ、射命丸文の間違いでしょう」
「いやいや、私は事実を書いているだけですよ?」
あれで、ですか・・・
「それよりも、配達は?」
「ここで最後ですよ?」
「なら帰りなさいな」
「嫌ですよ、私の可愛い可愛い将来の恋人、アレスを置いて帰るわけないでしょう」
「置いても何も、私はここの者なので」
「嫁入りしたら妖怪の山の者ですよ?」
「残念なことに今のところ妖怪の山の方で愛している方はいないので」
「またまた、照れちゃって~」
・・・ダメです、救いようが無いです。
「・・・」
「・・・(にっこり)」
「・・・はあ、わかりましたわかりました。少し私の部屋でお待ちください、掃除が終わったら紅茶を持っていきますから」
「さすが私の将来の嫁、わかっていますねえ。では、お言葉に甘えて」
そういうと文は私の部屋に猛スピードで向かっていった。
「・・・掃除しよ」
掃除中・・・・
少女移動中・・・
「終わりましたよ」
「おつかれs、って、どうしたんですか、ものすごくお疲れの顔ですけど・・・」
咲夜がとても心配そうに顔を見てきます。
まあ、あんなことがあったのです、疲れても何らおかしくないでしょう。
少女説明中・・・
「なるほど・・・」
「わかりましたか」
「ええ、あの天狗を殺れば良いんですよね」
あれ?一文字おかしいような・・・
「ん?咲夜、顔が怖いですよ?」
もうそれは鬼すら逃げてしまいそうなほどに。
「ではまいりましょう、アレス様、うらやm、んん、不埒な輩を潰しに」
あれ、ちょっと聞き間違えた?
「ま、まあまあ、落ち着きましょう咲夜」
「何をおっしゃいますやら、私はいたって冷静ですよ、coolですよ、冷静沈着ですよ、昔からよく物静かで冷静な子ね、とよく言われていましたし」
咲夜、あなたが壊れてきています。
「さあさあ、行きましょう、いざ、まいりましょう」
「咲夜、落ち着きましょう、って、何この馬鹿力は!?」
少女、引きずられ中・・・哀れ
「天狗!!念仏を唱える準備は良くて!?」
ああ、咲夜が扉を蹴り壊したせいでまた修理が必要に・・・
「あやややや!?いきなりなんですか!?」
「うるさい!?貴様のようなうらやm、っと、不埒な者は今すぐ葬らなければ!」
・・・おかしい、咲夜はもっと静かで真面目なはず。
「不埒とは失礼な!将来夫婦になるのですからこれくらいのスキンシップは普通です」
あれ、女同士で結婚できましたっけ?それより私の意志は?
「寝言は寝てから言いなさい!女同士の結婚なんて頭大丈夫?」
「あやや、この幻想郷に常識なんてありませんよ?」
おい、それはそれでどうなんですか?
「と、ともかく!アレス様はこの館に必要なとても大切なお方!あなたのような者にやるわけにはいかないわ!!」
・・・もう、何も言いません。
「ならば、力ずくでも貰って行きますよ?」
「・・・やれるものならやってみなさい」
わーお、部屋の温度が低下してますよ。
それより、暴れるなら外でしてもらいましょう。
「二人とも暴れるなら外にしてください」
「わかりました。任せてください、私がこの天狗を駆除してみせます!」
「ほう、それは楽しみですねえ、ではアレスさん、愛のひと時はまた今度で。では!」
そういうと二人は外に出た。
・・・平和の良さを改めてわかった、今日、このごろなのでした。
ついでに3時間後、私がお昼のおやつを食べていると咲夜がボロボロになりながらもすっきりした顔で戻ってきました。
来年は良い年になりますように・・・
感想などお待ちしております
では皆さん、良い年を!