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十九章 さあて、どこ行こうか・・・

更新更新・・・





「・・・・」


「・・・・」


「・・・・」


「・・・・」



よう、皆、俺だ、蔡だ。

さて、前の話を見てくれた方なら分かると思うが、今俺達はある人物とご対面している。

それは・・・



「で、何か用かい?八雲さんや」



そう、昨日と同じ落ち方をして、同じ座り方をして目の前に居る金髪美女こと八雲紫である。



「えっと、あの、何と言うか、こうというか」



うん、何か言いたいらしいのは分かる。ただ何を言えば良いのか分かってないらしい。

まあそんなあたふたした姿は少しかw



「・・・・」


「・・・・んん!何でもございませんよ?藍さんや」



あぶねえあぶねえ・・・危うく殺されるところだった。

藍の奴、あの日以来今みたいに嫉妬とか遠慮無しぶつけてくるようになったからな・・・

昨日の宴会の時だって、女の人と話していると

楽しそうですね~

なんて目が笑っていない笑顔を向けてくるんだもの。

まあそれはともかくだ



「ええっと、だから、これがそうでああして、え?でもそれじゃあ私何が言いたいのか・・・」



この目の前で未だに頭が混乱してる八雲を何とかしないと。



「いっそのこと頭を刎ねてしまえばいいのでは?」


「物騒な事言うなよ!?ていうか心読むな!」


「女とは好きな殿方には常に自分を見てほしいものなんですよ、蔡様」



なんだと~?



「知ったような言い方だな~、亜紀?」


「え?いや、何と言うかそう思っただけでして・・・」


「ほう・・・ならお前はこれから女男な」


「ふえ!?」


「うむ、決定」


「えーーー!!?」



そもそもお前のような奴がなぜ男なのかが未だに理解できんな。もういっそのこと性転換の術でも作ってこいつに使っちまうか?



「止めてください!!」


「お前も心読むなよ」



全く・・・



「で、蔡様、この者、どうするんですか?殺すならぜひ私にご命令を。心の底から喜んで殺らせていただきます」


「おい藍それは駄目だ、殺らせないぞ」



全く、物騒すぎるぞ藍。

まあともかくだ!!



「八雲~」


「え?でも私のは目的があるし、でもでも、ここで協力を得るというのもまたあれだし、いっそのこと付いていけばいいのかしら?」


「お~い、戻ってこ~い」



夢を見るにはまだまだ早すぎるな。



「忌々しい・・・蔡様のお手を煩わせるとは・・・蔡様、やはり殺しちゃいましょう」


「さっきも言ったからな?駄目だぞ?殺らせないぞ?」



何度も言わせるなっての。

そんな事を思いながらげっそりしているといきなり八雲は妙案でも思い浮かんだのか勢いよく立ち上がり出した。



「これなら最高ね!」


「何が最高かを是非とも分かりやすく簡潔に教えてほしいな」



主に俺の精神的負担を無くすためにな。



「ええ!私ね、あなた達の旅についていくことにしますわ!」


「「「・・・・・・・は?」」」



・・・・・・・・もう駄目、精神的に死ねる、というか死ぬ。

現に隣の藍が物凄いさっきと妖力を放ってるし。

まあそれを受けてる八雲はというとそんなもの知ったことかとでもいうように涼しい顔をしているが。

今思ったんだけど、もしかしなくても八雲は藍より強いんだろうねえ、いろんな部分において。

まあそれはともかく!!



「藍はこの際放置で良いか・・・でだ、八雲、付いてくる理由はなんだ?」


「あら蔡さん?私の事は紫と呼んでくださいな。これから一緒に旅をする者同士、そんな他人行儀が呼び方は寂しいですわ」



お~い、話を聞け~。

ら~ん、その溢れ出るさっきと妖力を仕舞え~。

そろそろ亜紀が失神するぞ~?



「まあ藍と亜紀についてはまた後で話し合うとしてだ。名前はともかく、付いてくる理由は?」



とりあえず許可するもしないもこれを聞いてからだな。

なにやら紫の顔が真剣な顔になっているが・・・どういう理由だろうか。



「そうねえ・・・まず初めに。私の目的を達成するためですわ」


「目的?」


「ええ、そうよ」



目的か・・・



「どんな目的なんだ?言って問題無ければ教えてほしいものだが」


「そうねえ・・・」



少し悩むようなしぐさをする紫。



「もう少しお互い仲良くなったら教えますわ」


「そうか」



まあさっきの真剣な顔をみる限りよほど大きな目的があるのだろう。

そんな大きな事を合って間もない奴に教えたりはしないか。まあ良いや。



「で、もう一つは?」


「そうそう、そっちよ!今一番大きな理由って!」



・・・・どうやらそうらしい。

胡散臭いな。



「その理由は?」


「その理由は・・・」



緊張が走る。さっきまで危険だった藍も亜紀も今は真面目に聞いているようだ。

さて、その答えとはいかなるものか・・・



「それは・・・」


「「「それは?」」」



さあ、気になるその答えとは!



「単に暇だからよ!」


「「「・・・・・」」」



よし、今までの緊張感を返せ。



「蔡様、やはりこのふざけた愚かな能無し屑野郎を今殺しましょう。というか今すぐ!!早急に!!刹那の間に!!!この一瞬の間に!!!!」


「ああ、蔡様、私はどうやらここまでのようです・・・藍様とどうかお幸せに・・・」


「藍、落ち着け!亜紀!!逝くには早すぎるぞ!!!」


「あら?私、何か変な事言った?」


「変ではないがふざけるなと言いたい!!!」



藍が今まで以上に恐ろしいことになってるぞ!?亜紀何かあまりのさっきと妖力に当てられて死にかけてるし!!



「では改めまして・・・よろしくお願いいたしますわね?蔡様」


「よろしくの前にこれどうにかするの手伝え!!」


「蔡様・・・・・・ああ、何やら大きな鎌を持った誰かが見えます」


「蔡様!!止めないでください!!今すぐ殺さないと私がおかしくなります!!!」


「亜紀ーーー!!!戻ってこーーーい!!!藍!!すでにおかしくなってることに気づかんのか!!?」


「ふふふ、これは旅が賑やかで退屈しないで済みそうですわね」


「こら紫!!止めんの手伝わなねえか!!!!」



精神的に死ねるわーーーーー!!!!

「はあ・・・・もう死にたい」


「そんな悲しい事を言わないでください蔡様。あなたに死なれては私は生きていけません」


「藍よ、それを言うならまずは俺に精神的負担を掛けないように努力してくれ」


「蔡様、大変ですね」


「五月蠅い役立たず死にかけ女男」


「ひどい!?」


「賑やかですわね」


「お前のせいだろうが・・・」



ああ、かなりきついぞ、精神的に・・・とりあえずだ、まずは気分転換に紫にどこか良い場所は無いか聞いてみることにしよう。



「なあ紫」


「何かしら?」


「どこか楽しい場所とか知らないか?」


「楽しい場所?」


「ああ、楽しい場所」


「そうねえ・・・」



そう言うと考え込む紫。こいつならたぶんどこか良い場所を知ってるだろう。

何となくだが。



「なら最近妖怪達の間で有名な妖怪の山なんてどうでしょう?」


「妖怪の山?」


「ええ、ここから少し北東の方に行くことになりますが・・・」


「ふむ・・・」



北東か・・・



「藍、亜紀、どう思う?」


「私は蔡様の命に従うまで」


「同じく」


「そうか・・・」



そうか・・・なら



「決定だ」


「そうですか。では行きましょう!」



先を歩く紫。さあて、色々あったが、これからが楽しみだ・・・たぶんな。













できた

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