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六章 俺は・・・

更新はしてるけどそれよりもリメイク版の方が多く出せてるか問題は無い!!

あ、ゲームの勉強しないと・・・ついでに彼の能力はリメイク版の能力ではありません。言わなくても大丈夫だと思いますが、念のため・・・


隼の部屋



日時・曜日不明




よう、俺だ、蔡。

現在俺は隼さんを含めた複数人と侵略してきた外敵に対しての戦略会議をしている。



男1「だが敵の量はこちらの比ではないのだぞ!?なのにどう対応するのだ!」


男2「くっ!忌々しい!!結託して攻めてくるとは!」


男3「蔡様が居れば問題は無い!」


男4「だが頼り過ぎるのも行かんぞ!?なんのために今まで蔡様に稽古をつけてもらったのだ!!」


男3「む、むう、確かに・・・」


蔡「・・・」



弱った・・・これでは会議もクソも無いな。空気もだんだん悪くなっていくし、これ以上嫌な事が起きねばいいのだg「父上ーーー!!」・・・はあ、神はとことん試練を与えてくれるらしい・・・



隼「何事じゃ」


息子「悪い報告が!・・・」


蔡「敵か?」


息子「い、いえ、それよりさらに性質が悪いですよ!」


隼「言ってみよ」


息子「はい!・・・化け物も攻めてきているようです!」



・・・あ~~、こりゃあ本格的にまずいな。



蔡「隼さん」


隼「うむ・・・蔡殿、頼めますかな?」


蔡「任せてくれ」


男1「ふがいない私達をお許しください!」



気にしなくても良いのに。



蔡「何、気にするな」


男2「もったいなきお言葉・・・」



さて、行きますか。俺はこの家から出て、藍に現状の報告をしに行くことにした。

自宅



蔡「藍、居るか?」


藍「蔡様?どうかしましたか?」


蔡「ちょっとな」



俺は先ほどの事を一通り藍に説明する。

藍「なるほどなるほど、それで蔡様が退治に・・・」


蔡「ああ。とりあえず藍、お前はここで待機しておいてくれ。化け物はともかく、結託した集落の馬鹿どもはいつ動くか分からんからな」


藍「はい、分かりました!」



よし、行くか!



藍「あ、あの!」


蔡「ん?どした?」


藍「今回のこの問題、どうも嫌な予感がします」


蔡「・・・確かに」



どうやら藍もそう感じているらしい。この予感が当たらなければ良いのだが・・・



藍「気を付けてくださいね?」


蔡「ああ、お前もな」



嫌な予感がするなか、俺は阿呆どもの殲滅に向かった。

集落より東に約1キロの森。



蔡「ここか・・・」



俺は目的地が見えて来たので地面に降下する。それにしても物凄い妖気の量だ。これはかなりの数が居るな。



蔡「ん?あれは・・・」



前方(約200メートル)に何か大量に落ちてるな・・・血の匂いもするし。ちょっと近づいてみるか。

蔡「これは・・・」



そこには小動物の体のどこかの部分が大量に落ちていた。一つ手にとって見る。これは・・・



蔡「耳か?」



これは目、こっちは胃・・・喰われたのか?あちらこちらに小動物達の破片が落ちている。



???「ったく、・・・なら・・とでか・・をくい・・よ」


???「ああ、ま・・・だ・・・くい・・・」



何やら誰かの声が(約100メートル先。現在神経を集中してるので普段より視覚、聴覚、臭覚が物凄く利く)・・・こっちに来てるのか。隠れよう。俺は茂みに身を隠す。

しばらくするとその声の主が姿を現した。どうやら妖怪らしい。片方は腕がカマキリのような腕をしたカマキリ男。もう一人は下半身は人間、上半身は熊の熊妖怪。



妖怪カマ「あ~あ、さっさと喰いに行きたいぜ」


妖怪熊「まあそう焦るなや。あの蝕丸が良いと言うまでの辛抱さ」



蝕丸?こいつらの親玉か?それにしても・・・変な妖怪だな~。



妖怪カマ「それにしてもあの野郎、何時になったら良いって言うんだよ」


妖怪熊「さあなあ、わからん」


妖怪カマ「さっさと行きたいぜ!これで殺したくうずうずして困るからな!」



と自慢のカマらしいものを振り回す。



妖怪熊「おい、止めろよ!それかなり斬れるんだからな!?」


妖怪カマ「わりいわりい」



と笑うカマ野郎。さて、もう用は無いしそろそろ行くかな。



蔡「(ガサッ)ようてめえら」


妖怪熊「な、何者だ!?」


蔡「俺?ただの通りすがりの変人ですが?」


妖怪熊「へ、変人?」


妖怪カマ「頭おかしいのか?」



あはははは、そうかもな。



蔡「まあ、頭がどうかはともかく・・・お前ら一度、死んでみないか?」


妖怪熊「ああ!?馬鹿言ってんじゃないよ!」


妖怪カマ「お前みたいな妖力もねえ雑魚が俺達に勝てると思ってんのか?」



え?・・・分からないのか?



蔡「まあ、分からないのならそれで良いや。せいぜい死ぬまでに分かってくれれば良いし」


妖怪熊「は?何言ってn」



だ、と言おうとした熊妖怪はそれを言う前に首が撥ね飛んだ。そして空中で一回転すると地面にゴンっと音を立てて落ち、体は後ろに倒れた。



妖怪カマ「熊次郎!?野郎ー!!何しやがる!!」


蔡「今何したのか見えてなかったのか?」



俺は目の前に迫るカマ野郎に呆れながら手刀を食らわす。まあ手刀は手刀でも



蔡「首と体がおさらばするがな」



そしてまたさっきのように、空中で一回転すると熊と同じようにこのカマ野郎の首も地面にゴンっという音を立て、落ち、さっきの熊と同じように後ろに倒れていった。



蔡「つまらんなあ・・・あ~あ、服が血で汚れちまった」



帰ったら怒られそうだ、藍に。



蔡「まあ今は殲滅することだけを考えようかね。じゃあこいつらの足跡でも辿ってみるか」



俺はこいつらが歩いてきた道を辿って行った。

歩き始めて5分。森を抜け、視界が良好になった途端



???「な、何者だてめえーー!?」



いきなり敵の軍団と鉢合わせしちまった♪



蔡「わーお、これは吃驚」



とわざとらしく驚いてみる。まああんまり意味は無いが。



妖怪1「しょ、蝕丸!!敵が来たぞ!!」


蝕丸「なんだと!?」



と親玉を呼ぶ雑魚。そこに現れたのは・・・顔面が烏で全身羽だらけの鳥人間らしい妖怪だった。

今さらだけどよ、本拠地に来てしまったようだ・・・これは幸運とでもいえばいいのか?



蝕丸「な、何故ここがバレた!!」


蔡「ん?足跡」


蝕丸「何だと!?」



そんな馬鹿な!とでも言いたそうな親玉。



蝕丸「・・・そうか、あの二人か!?馬鹿どもめ!!あれほど注意しろと言ったのに!!」


蔡「馬鹿って・・・」



ひどい奴・・・仲間は大切にしろよ?



蝕丸「まあ、良い!ここでお前を殺しちまえば良いだけの話だしな!!いけ野郎ども!!」


「「「「「「おお~~~!!!」」」」」」



おお~、こりゃまた結構な量で。ざっと見て~・・・60人くらいか?まあ良いや。



蔡「どうせお前ら死ぬんだし」


蝕丸「は!これだけの量を見てまだそんな余裕が言えるとはな!」


蔡「そりゃあな・・・」



俺は指をパチンと鳴らす。すると突然この一帯に黒い雲が現れた。そして・・・



蔡「お前ら、雑魚だもん」



雷が辺り一面に落ち始めた。



妖怪1「ぎゃーーー!!」


ある者は叫び


妖怪2「(バリバリバリ!!)・・・(シュ~~~)」


ある者は声も上げる間もなく雷に打たれ、焼き焦げていた。



蔡「ほらほら、早くしないと全滅だぞ?」


妖怪3「あーーーーーー!!!」


妖怪4「助けてーーーーー!!!」


蝕丸「・・・(ドサッ)」



あまりの出来ごとに親玉は腰が抜けたようだ。そして大量虐殺から少しして・・・



蔡「あ~あ、これでお前だけだな?親玉さん」



残ったのは彼だけだった。



蝕丸「ひ、ひいいーーー!!化け物ーーー!!!」


蔡「ひどいなあ、化け物だなんて。まあ否定はしないけどさあ」



だって俺、人間じゃないし。さて、こいつ、どうしようかな。



蝕丸「ひいーーーー!!!」


蔡「まあ、殺すんだけど」



そしてそう言った刹那・・・彼は動かぬ者と化した。首と胴体がバラバラになって。



蔡「ふ~、久々に殺しをしたが、あまり好きにはなれんな」



服が汚れるしな。



蔡「おっと、こんなことしてる場合じゃないな!早く戻らねえと!」



俺はすぐに飛んで集落に向かった。

集落・・・?



蔡「・・・・・なんだよこれ」



帰って来た俺の目に飛び込んできたのは焼き焦げた家、今もなお燃えている家、掘り起こされた作物、そして集落の人達の遺体、家畜達の遺体。俺は思わず地面にへたり込み、唖然とした。



蔡「・・・」



俺はしばらく何も出来ずにその場に居た。あ、そうだ隼さんは!?藍は!?俺は探すためになんとか立ち上がるとまずは隼さんの家に向かって走りだした。



蔡「生きていてくれ!」

隼の家


俺は隼さんの家に着くと壊れかけの扉を蹴り飛ばし、中に入り隼さんが居ないか確認する。所々燃えているがそんな事はどうでも良い!!俺は家がギシギシと嫌な音をたてる中、捜索を開始する。




蔡「隼さん!どこに居るんだ!?隼さん!!」



どこに居るんだ!?返事をしてくれ!!?



???「おお・・・蔡・・・殿・・・」



ん!?あの声は!俺はその声の発信源に向かう!どうやら自室のようだ!俺は扉を蹴り飛ばす。するとそこには・・



蔡「隼さん!」


隼「おお、ご無事でしたか・・・」



全身に傷を負って倒れている隼さんが居た。



蔡「こんなにやられてどうしたんだ!?」



俺は隼さんを抱える。



隼「実は・・・」

蔡殿がここを出てしばらく経った時、何やら西より大きな声がしたのじゃ。それも一人ではなく、大勢の。それに気付いたわしら・・・は急いで準備をしたのじゃが、あまりにも急だったのでちゃんとした準備、が出来なんでの・・・ごほっごほっ・・・ふう・・なんとか藍殿のご助力を得て持ちこたえておったのじゃが、そしたら急に東からもやってきおってのお・・・

隼「西の奴らだけでも手を焼いておったのに東から来てはのう・・・おかげで全滅してもうた」


そう言う隼さんの目からは涙が流れていた。それはたぶん悔し涙だと俺は思った。



隼「せっかく蔡殿や集落の者達で作り上げたものを・・・奴らは潰して行きおった!奪って行きおった!・・・わしはそれが悔しくて悔しくて・・・」


蔡「隼さん・・・」


隼「じゃが、もうええ・・・もうすぐ皆に会えるんじゃ・・・息子にも、他の者や亡くなった妻にも・・・」


蔡「な、何を言ってるんだ!そんなこと言っちゃ駄目だ!!」



まるでもう死ぬみたいな言い方じゃないか!!



隼「蔡殿・・・わしはあなた様のおかげで残りの人生を楽しく生きる事が出来た・・・こんなことが最期に起こってしもうたが・・・それでも楽しかった」


蔡「・・・」


隼「あなたがたとえ神ではなかったとしても、わしらにとっては・・・神じゃった。皆を笑わしてくれる、楽しませてくれる、神様じゃった」


蔡「隼さん・・・」


隼「だから、蔡殿」



俺の胸倉を掴む隼さん。



隼「復讐はしないでいただきたい!」


蔡「・・・」


隼「蔡殿には何時までも綺麗な心を持って生きていただきたいから」


蔡「・・・」



そんな無茶な・・・今でもこんなことをした奴らを八つ裂きにしてやりたい思っているのに!



隼「ええ、分かっております。あなた様の事じゃ、復讐してやるとお考えでしょう。でも・・・」


蔡「・・・」


隼「それでも、真っ直ぐ生きてほしい。復讐などせず、ただ、真っ直ぐに、笑って、平和に・・・」


蔡「隼さん・・・」


隼「お願いです・・・蔡殿、約束してくだされ・・・」



と手を伸ばしてくる隼さん・・・くっ、こんな事言われたら。約束するしかっ、ないじゃないか!



蔡「分かった、っ、約束しよう!」



俺はその手を取って握り返す。



隼「そうですか・・・・よか・・・た・・」


蔡「・・・隼さん?隼さん!?」



そして、彼は・・・息をひきとった。

蔡「・・・」



あれから少し(約1分)家がギシギシ音を立てるにも関わらず、俺は黙って彼の冥福を祈った。



???「蔡様・・・」



すると後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。



蔡「この声・・・息子さんか!?」


息子「おお、やはり蔡様でしたか!」



そこには全身血だらけで今にも倒れそうな隼さんの息子が立っていた。



蔡「大丈夫か!?」


息子「ええ・・・」



なぜか黙り込んでしまう息子さん。すると・・・



息子「申し訳ありません!!」



謝って来たのである。



蔡「・・・どうして謝る?」


息子「私は・・・この集落を・・・蔡様や皆で作り上げたを守り切れなかった!」



とても、それはとても悔しそうな顔をする息子さん。



蔡「・・・お前達のせいじゃないさ。俺にも責はある」


息子「・・・」


蔡「それに守れなかったとはいえ、守ろうと必死に頑張ってくれたじゃないか。それだけでも俺はとても嬉しいし、自慢にもなる。俺が育てた戦士達はこれほどまでに勇敢だったんだってな」


息子「蔡様・・・」


蔡「だからそんな顔するな。分かったか?」


息子「・・・」



息子さんは涙を乱暴に拭きとるとくしゃくしゃな笑顔で



息子「はい!」



と答えた。ふ、良い面だ。



息子「・・・」


蔡「・・・」



ギシギシ・・・



蔡「もう、限界だな、この家も」



ギシッ、バキッ、パラパラ・・・



息子「そうですね」


蔡「・・・お前は、どうするつもりだ」



分かり切った事だが、あえて俺は聞く。



息子「・・・そんなの決まってるじゃないですか。俺はこの集落で生まれ、そして育った。なら骨を埋めるのもこの集落。そう決めていました。だから・・・」


蔡「・・・」


息子「この家と共に・・・父上と共に・・・まいります」


蔡「・・・わかった・・・元気でな」


息子「ええ、蔡様こそ・・・」



俺は踵を返すとこの家から出るために歩み始める。



息子「あ、そうだ!蔡様!」


蔡「ん?」


息子「藍殿はあなたの住んでいた祠に移動させておきました!今は疲れて寝ているでしょうが、時期に目が覚めます!!だから早く行ってあげてください!!!」


蔡「・・・ふ、全くお前は・・・さすがあの隼さんの息子さんだ!」


息子「ふふっ、違いないですね!!」



俺は家が徐々に潰れていくにも関わらず、笑っている。



蔡「そうだ!!最期に聞いて良いか!!?」


息子「はい!なんですか!」



そろそろ家が限界を迎える。たぶん名前を聞いたら崩れるのだろうな。



蔡「お前、名前はなんて言うんだ!?」


息子「私の名前は!!妖です!!!」


蔡「そうか!!妖か!!その名前今しっかりと頭に刻み込んだぞ!!」


妖「それはありがたき幸せ!!これで何の迷いも無く散る事が出来ましょう!!」



そして柱が崩れ・・・



蔡「ああ!!また会おう、妖!!」


妖「はい!!!」



家は崩れた・・・。

俺は崩れた隼さんの家を見てしばらくすると自分の住んでいた祠に向かって歩き出した。

その歩きだしている俺の顔には不思議と悲しみが浮かんでこなかった。なぜかって?そりゃあよ・・・



蔡「不思議とだいぶ先にだが、あいつらと会える気がするんだよ」



何でだろうなあ。絶対会えるって気がしてよ。どこか安心しちまってるよ。



蔡「ふっ、さて、藍を迎えに行って、この集落の人達の墓を立てるか」



祠に向かう俺の足取りは不思議なほどに軽やかだった。

あれから少し(約5分)

その祠にて藍と再会。そしてしばらく泣きつかれた。そしてようやく。解放してもらうと、藍と共に集落の人達の墓を立て、冥福を祈り、この地を後にした。











伏線伏線っと・・・


長い!!

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