二章 起きるとそこは・・・
と言う訳で2話目。何度も言いますが、歴史は無理!
どこかの山の洞穴
時刻・日付・曜日不明
蔡「・・・・・・・ん~~~~~~、よく寝た~~~!」
あ~~、凄く爆睡してた感じだ。お、よう皆!おはよう、蔡だ。
あれからあまりの眠さに寝ちまったけどどのくらい経ったんだろうか。どれ、ちょっと出て確認してみるか。
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蔡「・・・・は?」
・・・は!?いや、すまん、あまりの事にちょっと気が遠くなっちまった。いやだってよ?
蔡「なんで・・・集落っての?が出来てるんだ?」
おかしい・・・寝る前は集落どころか、そんなもの出来るほど平らな土地ではなかったはず。どうしてだ?とりあえず、中に戻ろう・・・か・・・
蔡「・・・は?」
本日二度目の、は?だが気にしないでくれ。いや、俺は気にするけど・・・あれ?何言ってんだ?いや、俺が気にするけどお前らは気にするなって、すごく矛盾?いや、支離滅裂?ん?ああ、頭がこんがらがってきたぞ!?
蔡「よし、まずは冷静になろう、冷静に」
俺は落ち着くために大きく深呼吸をする。す~、は~、す~、は~・・・よし。
改めてそこを、俺の家(洞穴だが)を見る。そこには・・・
蔡「なにこの大層な・・・祠?ってのは」
そう、そこにはまるで何かを崇めるが如く、大層な祠が建っていた。
蔡「・・・なして?」
俺、何かしたのか?・・・駄目だ、思い浮かばねえ。
蔡「う~~~ん・・・」
と俺が唸っていると
???「ん?お、おい!」
いきなり誰かの声がした。誰だ?とりあえず振り返ってみるか。するとそこには10人くらいの弱そうな服を着た~・・・人間?ってのがいた。と言うか初めて誰かと喋ったな!
蔡「ん?何か用か?」
とりあえず聞いてみる。
???「あんたこそ、この祠に何の用だ!」
うわ~~~、物凄く敵意むき出しで聞かれた。
蔡「いや、用も何も、この洞穴、俺の家なんだけど?」
???「・・・は?」
あれ?俺何か言ったか?
男「・・・そ、そんなことあるか!」
蔡「いや、本当だって」
男「な、なら証拠を見せてみろ!!証拠を!!」
と言うと他の男達も、そうだそうだ!!や早く見せろー!!とか口々に言い始めた。
蔡「証拠って言われてもなあ・・・」
何かあるのか?
蔡「あ~、ついでに聞きたいんだけど、良いか?」
男「・・・なんだ」
蔡「この祠ってのは何の神様が祭られてるんだ?」
気になる。
男「無病豊作の神だ!」
蔡「・・・は?」
本日3度目。いやだって、無病豊作の神って・・・ん?ちょっと待てよ?豊作はともかく、無病に関しては何か覚えが・・・
蔡「ん~~~~・・・あ」
あーーー、あれか!あれの事か!おっと、一人で納得しても皆には分からないな。あれは確かたまたま一度目が覚めた時だ。俺がぼけ~っとしてるとな?ふと術が弱くなってることに気づいたんだ。で、改めて術を仕掛け直そうかなって思ったんだ。でもそれだけじゃあ不安かなって洞穴の入口に新たに完全安全地帯の術を書いたんだ。で、改めて寝なおしたってわけだ。
蔡「だから・・・」
とちょっとばかし右の米?っていうお供え物をおいた・・・皿?っていうやつをどける。すると案の定
蔡「あった」
そこには寝なおす前に書いておいた術が書かれていた。それにしても良く消えなかったな。まあそんな事はどうでも良いか。とりあえず証拠を彼らに見せる。
蔡「はい、ここに書かれてある術がなによりの証拠だ。この術はここら一体を完全に安全な所に変えるんだ。だから無病なんだったんだと思うよ?」
男「な、なんと・・・」
どうやら初めて見たらしい。まあこれだけ見にくいとなあ。
蔡「で、もう信じてもらえた?」
と放心している男たちに聞いてみる。すると・・・
男「も、もももも、申し訳ございません!!!」
蔡「・・・は?」
もはや数えまい。まあそれはともかく、この男の謝罪を始めに、ここに居たすべての男達が急に土下座で謝ってきた・・・いくら人の家を祠にしていたってこの謝りはちょっと普通ではない気が・・・
男「あなた様がまさかこの祠の神様であったとは・・・・」
蔡「・・・へ?」
ちょっと変えてみた。じゃなくて!
蔡「て、俺が神様!?」
男「そうでございましょう!この祠に住み、そしてこのような何かのまじないまで作れる、となると!神以外の何者でもありますまい!!!」
蔡「・・・」
んーーーーー、あれ?俺、物凄く勘違いされてない?
男「なるほどなるほど、神様のおかげで、ですか・・・どうりでこのあたりに住む者が怪我は多少しても、病気にもかからずに平和に過ごせるわけです!!」
だから、神様じゃないってば。
蔡「いや、だから神様じゃN「こうしてはおれん!!皆の者!!この方を里までお運びするのだ!!」・・・・もうどうにでもして」
涙が出ちまう・・・
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あれから10分、男達に大切に、それはもう本当に大切に運ばれ、ようやく里に着いた。
とりあえず、降ろしてもらおう。物凄く注目を浴びてる。恥ずかしくて死にそう。
蔡「あの~、降ろしてもらえます?」
男「は!」
と言うとゆっくり降ろしてくれた。あ~、恥ずかしい。で、とりあえず
蔡「あ~、俺どうすればいいんだろう」
この一言に尽きる。すると・・・たて穴住居?ってのから歳をとったおじいさんが出てきた。
爺「・・・」
蔡「・・・」
なぜか無言でこっちをじっと見続けるおじいさん。
爺「・・・ふむ、本物じゃのう」
蔡「・・・はい?」
男「やはりそうでしたか!!皆の者、聞いたか!?この方は本物の神様であらせられるぞ!!!」
男がそう言うとあたりから、神様ーーーー!!!とか、よくぞおいでくださった!!!とか、他にも色々聞こえてきた。
爺「ふむ・・・やかましいですかな?」
蔡「え、あ、大丈夫です」
まあやかましい事に違いは無いが。
爺「ふむ・・・ではこちらへ」
蔡「はあ」
何かよく分からねえけど、とりあえずついていく。
爺「さて・・・先ほどは息子が申し訳ありませんな」
蔡「あ、いえ、とんでもないです」
あの人、息子さんだったのか。
爺「そう言っていただけると嬉しいですなあ・・・さて」
とちょっと雰囲気が変わるおじいさん。
爺「では単刀直入に聞きましょう。あなた様は何者ですかな?」
蔡「・・・」
・・・どうやらこのおじいさん、只者ではない様子。ここは真面目に答えるが吉だな。
蔡「・・・ただの放浪人です」
爺「・・・ただはただでも、人間ではない、でございますね?」
蔡「っ!」
このおじいさん、何者?
爺「ほっほっほっ、そう警戒なさるな。わしはちょっとばかり力がある、ただそれだけの爺ですよ」
蔡「力?」
それは一体・・・
爺「・・・そうですなあ、まず初めに・・・あなたはわしら人間が生まれる遥か昔の者ですな」
蔡「!」
嘘だろ!?
爺「・・・ふむ、あなたには何やら変わった力があるようですな・・・これは・・・神力、と、妖力・・・あとは・・・魔力?」
蔡「え、なんでそんなに色んなものが?」
爺「分かりませんなあ・・・あとは、二つ、いや、体質とでも言うべきか?それも合わせると3つでしょうか?能力がありますな」
蔡「・・・3つ」
変なもの一杯あるのにまだ終わらないのか。
蔡「あ、あの、その3つとは?」
爺「ふむ・・・まずは”あらゆる武器を扱う能力”、そしてもう一つは・・・これは今のあなたでは使えませんが”あらゆる能力を無効にする能力”です」
蔡「・・・」
なにそれ、初耳。
蔡「あの、あと1つは?」
爺「・・・言っても、よろしいのですか?」
え、なんでそんな、聞いて後悔しても知らないよ?みたいな顔してるんですか?でも、気になる。
蔡「・・・はい」
だから痛い目見ちゃうんだよね。だってよ・・・
爺「あなたには・・・女の姿もあります」
蔡「・・・」
な?
蔡「うそーーーーーーーーーー!!!!」
これは・・・なんていうか、もう色々と危険です。
程度がつかないのはまだ幻想卿に居ないから。
つうか、最近長くなってないか?って思ってしまうんですけど、どうでしょうか?