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第一節 執事の一日 前編

一日が始まるみたいです。


クリスマス・・・さびシマス




この話は古来よりある家系に仕える一人の執事兼メイド兼当主の愉快で危険で楽しいはずの話である。







カツッカツッカツッと響き渡る廊下に、今宵より始まる物語の主役さんが歩いていた。掃除をしながら…






今日もお掃除大変ですよ~っと…おや?見たこともない方々ですねぇ。敵でもないようですし…とりあえず挨拶をしておきましょう。

皆様、初めまして。

偉大なる主、レミリア・スカーレットの執事、そしてこの紅魔館の当主、アレス・スカーレットでございます。

え?当主がなぜ執事をしてるのかって?それについてはいずれお話をしましょう。ええ、いずれ。

さて、他に何か聞きたいことはございますか?なんでもお答えしますよ?変なこと以外はね。

ん?仕事はどんなのか?そうですねえ…言うより見た方がよろしいと思いますので歩きながらご紹介していきましょう。では参りましょう。






執事移動中・・・





まずは大広間での仕事をご紹介しm「遅い!!」さて、大広間にていきなり遅い!と叫んだお方は私の主にして最愛の妹、レミリア・スカーレットでございます。

まあそれはともかく



「遅いと申されましても、私には咲夜みたいに時を止める能力はありませんし」


「そんなもの関係ないわ! 呼んだら1分以内に来なさい!」



そんな無茶な。今も言いましたが私は咲夜ではありませんよ?



「ですが、お嬢様、この館は肝心の主ですら迷うようなところ、それなのに私めが迷わずに来るのは厳しいかと」


「なっ!? ま、迷ってないわ、さ、散歩しているだけよ!」



ほう・・・



「なるほど、最近の散歩は咲夜と泣き叫びながらするものなのですか、勉強になりました」


「えっ、いやっ、あれはっ、その…う~、咲夜~!」



とうとうリミッターが限界点を突破したのか、お助けを求めるレミリア様。

相変わらず楽しいお方だ。だがまだ当主としてはバッテンマークですね。ついでに泣き叫んでいたのは昨日のこと。

 そんな中、今日も減点ですね、なんて当主点数を引いていると、銀髪のショートヘアーにメイドの証のカチューシャを頭に付けたこの館で唯一働けるパーフェクトメイド、十六夜咲夜が苦笑しながら、涙目のお嬢様を慰めていました。相変わらずマジシャンな方ですね。いつか外の世界でマジックショーでもやらせてみてはどうでしょうかねぇ?



「相変わらずですね、アレス様」


「まあね」



さて、そんなアホなことはともかく、この子の事も紹介しておきましょう。

この子の名前は今言ったとおり十六夜咲夜。これも今言いましたがこの紅魔館で最も万能で唯一真面目に働いているメイドです。まあちょっと変態な部分もありますがそれでも可愛いと思えてしまうのは間違いなくあいつのせいでしょう。あの変態天狗の…あ、ちょっと話が逸れましたね。まあとりあえず完全なパーフェクトメイドなんです。



「改めて…おはようございますアレス様」



文字でしか表現できないのが残念ですが、見てくださいこの隙のない優雅な挨拶。是非とも妹達にも見習ってほしいものです。



「おはようございます」


「今日も楽しい朝ですね」


「そうですね」


「私は楽しくないわよ!!」



と両手をあげウガーーー!! と怒鳴るレミリア。カリスマもクソも無いです。とりあえずマイナスはしておいて、スルーしときましょう。


「あ、そろそろ次に行かなくては。お嬢様をお願いできますか?」


「え? スルーなの?」


「あ、わかりました」


「ちょっと!!」


「では」


「無視すんなーーーー!!!!」



無視ではありません、戦略的撤退です。仕事の紹介もできませんでしたし。とりあえず次の仕事です。その場所はある事件までは危険な監獄状態でしたが、今は平和で可愛らしい部屋になっています。どこぞのプライドが高い妹とは大違いです。では参りましょう




執事移動中・・・




さてさて、まいりました、地下室。とは言っても地下室の地の文字すらないほど可愛らしい部屋ですが。

まあそれは置いておいて、ここでの仕事を紹介します。その内容とは簡単、お嬢様の妹君を起こすことです。

 さて、ではまず起こす前の身の安全を確保するため、確認しましょう

まずは気配を確認…うん、今日は大かね良好です。え? 何してるんだって? この部屋の主のご機嫌調査ですよ。悪かったら最悪です。その例が昔起きたある事件です。

 あれはすごかったですね、なんせ妖精メイドの死傷者数、消滅数が半端ないことになりましたから。そのあまりの酷さに事件発端の容疑者のお嬢様や、咲夜、美鈴、パチュリー様、私と館の住人全て出撃することになりました。

結果は皆ボロボロになりましたが鎮圧に成功。その事件以来、機嫌が悪くないか確認してから起こせという暗黙の了解が生まれました。それでこの確認をしてるわけですよ。あ、そういえば、この事件の理由、言ってませんでしたね。簡単に言いますと


お嬢様がフラン様を起こす、フラン様叩き起こされ超不機嫌、姉妹喧嘩、喧嘩による狂気解放大乱闘


以上。だからお嬢様が容疑者なのですよ。

 さて、とりあえずこういうこともあったので確認をすることになったんですが、まあ最近はそんなことも無くとても平和なのですが。

でもそれでも危険があることに変わりはありませんよ?理由は「おはよー!!!」



「ちょ! いきなりは駄m、ぐふあっ!!」



家を倒壊させたような音と共に私の腹に弾丸が!! し、しまった…派手にボケっとしてました…。

私は…イタタタ、と腹に感じる温かい体温と激痛を感じながらものっそりと立ち上がり、



「おはよう、お兄様!!」


「は・はい・・・お・おはよう・・ござい・・・ます」



とりあえず、挨拶を済ませておくことにしました。で、先ほどの理由ですが、この方、加減を知りません。



「お~~い、大丈夫~~? お兄様~~?」


「だ、大丈夫です…」



サイドにまとめた金髪と姉にも負けないほどに紅い目が目立ち、それよりも目立つ宝石みたいなものがぶら下がる背中の羽、そして腹の上で可愛らしく笑みを浮かべ、楽しげに首を左右に振るこの方こそがお嬢様の妹で私の義妹である、フラン様であります。 

 

この方はとても純粋な方なのですが、そのあまりにも純粋すぎる、いや、忠実すぎるがために大事件を起こしたのですが私とお嬢様の頑張りで解決、それ以来は滅多に暴走することは無く良い子に育ってくれているのですが、力のコントロールがまだまだなのです。

 

それと、また美鈴に壁の修理頼まないと。見るも無残なんてものじゃない…これで5327回目ですね。



「フラン様、少しは加減してください。いずれこの腰が潰れてしまいます。それと今は業務中です。だからアレスと呼んでください」


「ん~~~…がんばってみるね!」



ついでにこのやり取りは5301回目。



「お願いしますよ…それはそうと、朝食ができていますよ」


「はーーい!」



まあ、この可愛らしい顔を見るとそんなことなんて空の彼方に吹っ飛んでしまいます…たぶん。





the・改訂

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