第十一節 執事、出発する
原作の設定上、むりくりこうするしかなかったのですよ・・・・
午前10時
月曜日
紅魔館、ベランダ
皆様、こんにちわ。
寒くてたまらない、アレス・スカーレット(男)でございます。
さて、まず一言・・・なぜ4月なのにこんなにも吹雪いているのでしょうか?
本来ならぽかぽかしていて、春告精が、春ですよー、と言いまくっていて、お昼寝に最適な環境になっているのですが・・・。
そういえばあの亡霊の居る冥界付近から妙な気配と言いますか、雰囲気と言いますか、とりあえず何かある感じがするんですよね。まあ、私にとっては全く関係ないですがね。
とりあえず、異変なら異変で霊夢かあの白黒か黒白が解決するでしょう。
・・・今日の洗濯物、どうしよう。
執事、移動中・・・
(咲夜視点)
はあ、こう毎日悪天候だと洗濯物が乾かないわ!
全く・・・それにしてもこれは異変かしら?お嬢様かアレス様に聞いてみましょう。
メイド移動中
まずはアレス様に・・・あ、居ました。掃除をしてますね。
「アレス様」
「ん、どうかしましたか?」
「あの、この天気について少し聞きたいことが」
「ああ、これですか?」
「はい」
「まあ、異変でしょうね」
「やはりそうなんですか」
まあ、誰がどう見てもそう言うでしょうね。
「ええ」
「で、アレス様は?」
「?」
「いえ、アレス様は解決に行かないんですか?」
「嫌ですよ。(だってあいつが関わっているみたいですし)」
「え?」
露骨に本気で嫌そうな顔をするアレス様。
「いえ、なんでもありませんよ。それに今日の私は執事・・・勝手な行動は「あら、あなたに関しては何の制限も設けていないはずよ」・・・はあ」
これはちょうど良いタイミングで現れてくれました。
「お嬢様、この天気は?」
「異変ね」
「やはり・・・」
「で、アレス」
「はい?」
「・・・」
「・・・」
どうしたんでしょうか?さっきからお二人方は顔を見合ったままビクともしません。
「・・・」
「・・・・・・・・はあ、分かりましたよ、行けばいいんでしょう、行けば!」
「そうよ」
と勝った!的な顔をするお嬢様。ああ、可愛らしい・・・。
「ただし、条件が一つ」
「・・・何かしら」
あれ、なんか空気が重い?
「咲夜も同行で」
「・・・・・え?」
いきなりの指名にえ?と返してしまう。
え、同行?私が?アレス様と?
「・・・なぜ?」
「・・・・・・もしもの私のストッパーですよ」
「・・・・」
もしもって・・・一体何の話ですか?
「・・・わかったわ。どうせ咲夜にも行かせる予定だったし」
「そうですか」
「えっと、私は・・・」
「という訳で、いってらっしゃ~い」
「えええーーーー!!!」
私がアレス様とご同行!?
え、まさかのサポート役に指名ですか!?ま、まあ、それはとても嬉しいですけど、でも私がお役に立つかどうか・・・・あ、でもいざって時のはこの身に代えてもお守りいたします!!あれ、でも逆パターンになるような・・・
「え、そんな~~」
「・・・この子は何顔を赤くしてクネクネしているんですかね?」
「・・・はあ、本当あなたは・・・鋭いのか鈍いのか・・・あ、それと、咲夜!」
「でもでも、そういうことも期待しているというか何というか」
「・・・はあ・・・咲夜!!!」
「は、はいぃ!!」
は!つい妄想が!いけないいけない!
「とりあえず、アレスのサポート、よろしくね」
「はい!!」
「あと・・・」
と言うと私の首に腕を回すお嬢様(ちっちゃいとか言わない!)
なんでしょうか?
「今回は譲ってあげるわ、寒いのは苦手だし・・・それと変な気起こさないでね」
どうやら、そういうお話のようです。
「・・・さあ、それについては保障できませんね」
「う~~!・・・まあいいわ!良い!?絶対だからね!?」
もはやさっきまでのカリスマ(?)は無く、CBしてしまった恋する女のお嬢様しか居ません。
「ふふっ、一応肝に銘じておきます」
そう言うと、お嬢様は少し納得行かない顔をしながらも私から離れました。
「と、とりあえず、頑張ってちょうだい!」
「はい、お嬢様!」
「はいはい・・・」
さて、では参りましょう!
(アレス視点)
さっきは一体何の話をしていたのでしょうか?
まあ良いでしょう・・・とりあえず、行くとしましょう、冥界へ。
「では、行ってきます」
「行って参ります!」
「ええ、いってらっしゃい」
さてさて、どうなるやら・・・
おまけ・・・・
「あの、パチュリー様?」
「・・・・・なにかしら?」
「最近私達の出番無いですよね?」
「・・・・言わないで」
「・・・はい」
「私も出番無いですよ~~~~!!」
「あら、中国・・・あなたも大変ね」
「ええ、本当に・・・」
「それはアレスの言葉」
「い、良いじゃないですか!?」
「・・・・(ええ、本当に)」
「え?」
「い、いえ、なんでも無いわ!」
「そうですか」
「・・・・・・・・・出番何時かしら」
活動報告にちょっとした先の展開について、まあ、見なくてもいいかも、と言えるよう事を書いておきました。
ほんのちょっと、ネタばれ…かな?