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来世は自由に生きたい  作者: 焼鶏煮灸
第一章 始まりの街と学園
9/10

第八話 一次試験 その4

「残り10分です、残り12人の皆様頑張ってください。」


残り10分、残り30分を知らせる鐘のあとは10分おきに放送がなって助かっている。

あと10分だしそのへんをブラブラしとけばいいのだが……。


現在絶賛迷子となっております。

一度鬼の奇襲に遭い、その時にソウタと別れてしまい、それから合流もできていない。

一応鬼はソウタのほうへ行ったようで、それから鬼に追いかけられてはいない。


今はフロアの端でうずくまってる。

やってることはすみっコぐらし、5歳児の子供がしてたら捨て子に勘違いされそう。

そういえば俺、最初は捨て子だったよな……。

なんか過去を思い出した感じがした。


やっぱ鬼って怖いよね。

今12人だから鬼とは参加者が丁度同じくらい、つまり追われたらほぼほぼ確定で捕まるってことだ。

あと10分ここで芋ろっ……。

そう思っていると、近くの階段から鬼がひょっこりと出てきて、こちらと目が合った。


「あっ……どうも〜……。」


とりあえず挨拶挨拶……。

鬼がこっちに全速力で走ってくる。

やっぱりそうなるよね〜、ははは〜。

自分も走り出す。


「”空中蹴(ダブルジャンプ)”!」


とりあえず上に逃げる。

天井派結構高く、まぁ当たることはないだろう。

鬼は……地面に土の針を出して待ち構えている。

マジで殺すつもりやんけ、これで刺さったらどうするんだよマジで。

まぁ刺しにきてるんだろうけど。


「大いなる神の灯火よ、今ここに力を与え給え、”炎玉(フレイム)”!」


炎玉(フレイム)も最初は火の玉をただ飛ばすだけだと思っていたが、魔力を多く込めることで、まるで火炎放射のように炎を出すことができるのだ。

今回は土の針から体を守るためのガード的なもので使ってみた。

炎玉(フレイム)の火は現実の火と同じように酸素を使って燃えるようで、大規模に燃やすと魔力も減り、結構息苦しいし、逆にピンチになることもある。

それが今だ。


「ゴホッ、火力ミスったな……。」


炎の間を切り抜け、階段を降りる。

鬼は……追いかけてきていないようだ。


この威力の炎玉(フレイム)を撃ったのは初めてだが、やはりこの威力は撃つものではない。

たまに家で練習する時も、少ししか魔力を込めていないし、一回家を燃やしかけたこともあるから結構気をつけて使っていた。

まぁそのおかげで魔力調整に関しては上手くなった。

そして魔力を使いすぎる時に起こるデメリットもある。

めまいに吐き気、倦怠感など、風邪を引いた時のような症状が出てくる。

こんなに魔力を一回で消費したのは初めてだ。

多分中級や上級になると、魔力の消費量を抑えて火力を上げることができるのだろうが……

とてもじゃないが意識が飛びそうだ。

あと何分だ?今ここで倒れたら……。



『試験終了です、残存者数10人。』

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