第8話 有名人は、最後でいい
ここまで読んでくれた人の中には、
そろそろこう思っている人がいるかもしれない。
「結局、有名人を呼ぶ話になるんでしょう?」
答えは、イエスであり、ノーでもある。
呼ぶ。
ただし、最後だ。
最初から有名人を呼ぶと、何が起きるか。
人は集まる。
写真も撮られる。
ニュースにもなる。
でも、それは「街に来た」のではなく、
「有名人を見に来た」だけだ。
有名人がいなくなった瞬間、
理由も一緒に消える。
だから順番を間違えない。
先に、人が遊ぶ。
先に、文化ができる。
先に、街が「使われる」。
その上で、ようやく有名人を呼ぶ。
例えば、えなこさん。
企画がうまくいってから、イベントとして呼ぶ。
最初から切り札にしない。
文化が根付いた場所に、
遊びに来てもらう。
すると意味が変わる。
「えなこが来た商店街」ではなく、
「えなこが来たがる商店街」になる。
これは、かなり大きな差だ。
さらに最後のとどめとして、
歌う人を呼ぶ。
茅原実里さん。
ここでも、やり方は同じだ。
大きなステージはいらない。
派手な演出もいらない。
商店街の中で、
ただ歌ってもらう。
音楽イベントにする必要はない。
街の日常に、歌が混ざる。
その瞬間が強い。
この順番を守ると、
有名人は「集客装置」ではなく、
文化の証明になる。
ここまで来て初めて、
キャプテンは胸を張って言える。
「ここは、面白い場所だよ」
人を呼ぶために呼ぶのではない。
すでに面白くなったから、来てもらう。
それが、有名人を最後に置く理由だ。
次の話では、
この一連の企画をまとめる。
これはイベントではなく、
週末に根付く文化の話だ。




