覆水盆に返らず〜水の無いコップ〜
覆水盆に返らずという言葉を知っているだろうか。
これは1度こぼしてしまった水は元には戻らないという意味である。
そしてこれの語源は、とある恋愛話なのを知っているだろうか、今回はそれを現在風のストーリーとしていく。
「貴方とはもう居られない」
突然だった。
君からそんな言葉が出るとは思ってもいなかった。
僕の名前は篠田 浩介。
頭以外取り柄がないそんな男だ。
しかし、そんな僕にも彼女が出来た!!彼女の名前は町田 千歳
家事ができて優しいそんな彼女だ。
出会いは大学の飲み会だった。
皆で飲み会をして、お開きムードになっている時一人酔いつぶれていた彼女がいた。
しかもなかなか酷い酔いつぶれ具合だったから、誰も彼女を介抱しようとしなかったから、帰り道が一緒の僕に彼女を押し付けられたな。
僕は断ることも出来たけど、流石に良心が痛むので連れ帰ったな。
午前3時をまわっても彼女は起きず仕方ないので僕のベットで寝かせて僕はソファーで寝たんだ。
朝起きて、別途向かうと彼女が僕の部屋の絨毯に向かって吐いていたからさすがにムカついて怒鳴った。
すると彼女は最初はボケーとしてたけど状況を説明すると、が理解出来たのか
慌てて土下座して謝ってきなぁ。
仕方が無いので許すと彼女は急いで吐き出し物の処理を始めた。
そして絨毯を洗ってくると言って出ていこうとするので送っていこうかと言うと彼女は隣のマンションに住んでいるらしく平気だそうだ。
その日から3日後に絨毯が元来よりも綺麗になってきた上に食事にまで誘われて、それから暫く交流を続けたら彼女から私に告白をしてきた。
僕はここ暫く彼女と行動していて彼女に惹かれつつあった。
だからその告白を了承した。
この時が僕たちのピークだったかもしれない。
いざ付き合うとなると彼女は同棲を提案してきた。彼女の家はマンションに対して僕の家はボロっちいアパート。
僕はこの提案に飛びついた。そして同棲が始まると最初は良かったが、大学を卒業してから就職したてエンジニアになったら、彼女はエンジニアを快く思ってく、だんだん悪口が増えた
例えば単なるニートなどそんなんならバイトしてくれた方がいいのなど、聞くに絶えない暴言を言われ続けた。
しかし収入はそれなりにあるので、流石に度を超えたことまでは言ってこなかった。
しかし終わりは突然やって来る。
ある日務めている会社の情報が漏れ出しまった。
しかし少しだけだったので会社には損害は殆ど無かったのだが。
その全責任を僕に押し付けてきたのだ。
もちろん弁明もしたが、聞く耳を持たず結局会社をクビになってしまった。
この事を彼女に言うと、彼女はチャンスと言わんばかりに僕の悪口を言いまくり挙句の果てには家から追い出したのだ。
その時に言われた言葉は余りにも酷く辛かったため殆ど覚えていないが、一つだけ鮮明に覚えているのは
「貴方とはもう居られない」
この一言だった。
途方に暮れたぼくの所にある1本の電話が掛かってきた。
元会社の部長だった。
この人だけは僕を最後まで庇ってくれたやさしい人だ。
『もしもし大丈夫かぁ。』
そんな言葉を掛けてくれる部長に傷つきまくった僕のメンタルのダムが崩壊した。
「部長ぉぉぉ〜
グスッぼくぅぅぅぅグスッ彼女にまでぇぇぇグスッ捨てられえぇぇグスッどうしたらいいですかァァァグスッ」
そんな情けない言葉を吐き出している僕に部長は
『えっ?彼女にも…そうかぁ辛かったなぁ。』
そんな優しい言葉をかけてくれる。
「僕、どうしたらぁ〜グスッ」
泣きながらそんな事を言う僕に部長が
『とりあえず○○駅来れるか?』
「はい。いけますぅ。」
なんて言ってきたから少し遠いがそこに行くと、
部長が車に乗って待っててくれていた。
僕が困惑してると部長が
「いいから乗れ」
と後部座席を指さしながら言っているのだ。
混乱しながらその通りにしながら後部座席に座ると、部長が
「今回は災難だったな」
「はい…」
「今回は付け入るようで悪いんだがお前には俺の会社に入って働いて欲しい。」
「!!!!!????」
僕が突然の事で困惑していると、
部長が口を開く。
「実は俺は会社をたてようとしているんだが、なかなか機会を伺っている時にお前の件が起きて踏ん切りが着いた。
あの会社はクソだ。そ、こ、で、だ、お前の力を貸してほしい。お前の腕は一流だ。もう一度言うが付け入るようで悪いんだがお前には俺の会社に入って働いて欲しい。」
この時に僕に選択肢なんてある様で無かった。
「分かりました…」
藁にすがる思いで僕はそれに了承するしか無かった
それから数年だった後部長の会社は大成功を収め、今はもう社長になっている。
その会社の中で僕はエンジニアのトップとして、中々の地位に着くことが出来た。
そうして忙しくも充実した毎日を満喫していると携帯が鳴り響いた。
その電光掲示板に書かれていた名前は
町田 千歳
無機質に書かれたゴシック体の文字は僕のある日を思い出させた。
恐る恐る電話に出るとそこには元気の良い声が響いていた。
『もしもし〜久しぶりぃ
あのさ急で悪いんだけどこれから会えなぁーい?
場所はぁー、○○のファミリーレストランで!』
そういうとブツッと一方的に切られてしまった。
忘れもしないあの日の出来事を、今も自分を傷つけ続けているあの罵詈雑言の数々を…それ等を
許 す 訳 な い だ ろ う
心の中で怒りを抱いているといつの間にかその場所に着いていた。
中に入ると何処かやせ細ってた彼女がいたのだ。
何処か怪しく感じながら彼女の席の前に座ると彼女はまくし立てるように言ってきた。
「あ〜久しぶりぃ〜
貴方とはもう長い付き合いだし前に追い出しちゃたけどあ れは感情的になっちゃただけでぇー私達やり直そ!」
なんて以前の彼女からは考えられない口調で話しかけてくることに対し僕は冷静にとある作り話をした。
「ここにコップがあるよね。
この中に入っている水を僕の君への感情だとする。」
「えっ?何言って…」
「黙れ…」
「えっ?えっ?」
「いいから…君はあの日に僕の君への感情をためるところを」
そうして水の入ったコップを高く掲げると、
「崩した」と言いつつ水を零した。
辺りが騒然とする中僕は構わず、困惑している彼女に
「お前はこの水を綺麗にこのコップに入れられるのか?」
そう問いただすと
「出来るわけないじゃない‼️」
「だろうな…今の例えで言うならば俺の心はこの水の無いコップだな」
「えっ?ちょっと待ってよ‼️」
後ろでそんなことを言っている彼女の後に僕はそのファミリーレストランを後にした。
━━━━━作者のところ━━━━━━━━━━━━━━━
どーも杯です。
完璧な君と足のない僕のストーリーがムズすぎて逃げてきました。
今回の覆水盆に返らずは結構ストーリーが似てるので是非とも原文も見てくださいm(*_ _)m
じゃあ完璧な君と足のない僕でまた会いましょう‼️