心 目覚め 君 出会い
プロローグ
少年「はぁ……はぁ……疲れたよ……寒いな………雨…ツメタイ」
カランカラン
女性「今日はちょっと買うのに時間かけすぎたかな、雨足強くならない内に帰………!」
女性「ねぇ!君大丈夫?どうしたの?!……酷い熱……急がなきゃっ!」
少年(誰だろこの人……いつからいたのかな………なんか…ボーッと……して……きた………)
-あの頃は色々混乱しててよくわからなかった、もう終わりだと思ってたけど、そこから全ての歯車は廻り始めたんだ-
第一章 目覚め
少年(……暖かい………ここは……)
女性「あっ、気が付いた? よかったあああ、外の門の前で君を見た時は心配したよ〜 生きてるのかなとか痩せ過ぎでちゃんと栄養取れてるかとかボロボロだったから事件かなにかあったのかなとか」
そう言いながら彼女は僕の傍へ歩み寄ってきて頭に触れようとしてきた……その時だった。
少年「あ……あああ、ごめんなさいごめんなさい……許して下さいぶたないで下さい」
あの時の僕はなにがなんだかわからない状況と、「あの時」のトラウマから触れられることその物を恐れていた。
今思うと彼女に申し訳なかったかな。
女性「……大丈夫だよ」 彼女はそう言いながら僕に近寄り、パニックになってる僕を穏やかになだめてくれた。
アイリス「色々大変だったんだね、辛かったよね、でも大丈夫……私は君の味方だから、怖がらなくていいんだよ……どう言ってあげればいいかわからないけど、これだけは本当だから………私アイリス、よろしくね!」
彼女は満面の笑みで僕に微笑んでくれた後、僕はパニックになったままながら「シオン………シオン………僕の名前…」
そうして体力を消耗した俺はまた彼女の傍で眠りに落ちた。
第2章 生い立ち
女「さあ今日からここがあなたの家でこの人達が保護者よ」
俺の母親だ、もっとも捨てた以上親なんて思ってないが、俺はこの保護所というなの強制労働所に入れられた、わずか6歳にしてだ
職員らしき男「お前にはここで働いてもらう、お前くらいのガキにしかできん仕事だ」
俺がさせられてた当時の労働は案外簡単だった、剣の中心の窪みにオーブをセットするという仕事だった。
あの時はわけも解らず言われたことをこなした、こなすしかなかった。
シオン「はぁ……疲れたな………もう8時間か」
少年「ここはほんと地獄だよね、僕らに人権はないも
同然だし、家畜以下の扱いだ……あっ、よろしくね僕コフィン」
コフィンが自己紹介をすると横の女の子も自己紹介をした
シエル「シオンさんよろしく、私はシエル、よろしくね……ほんとここは嫌になるよね、アイツらほんと憎たら………おっと」
シエルとコフィンはすぐ態度を冷静に戻した、労働所の大人が来たのだ。
監視者「おう貴様らサボってないだろな、少しでも手を抜いてみろ、タダじゃ済まさんぞ!」
こうして俺たち労働所の子供達は来る日も来る日も配られるオーブを剣にセットし続けた。
第3の章 離脱
ガチャ……ガチャ………ブンー 無機質な配置音とオーブの共鳴音楽一定リズムで響く、昨日も、今日も次の日も、ウンザリする日々が4年経過してた。
シエル「私たちいつになったら自由になれるんだろ、もうこんなのを何年も何年も」
コフィン「自由なんか来ねえよ、ここでこんなの事をやらされてる限りはな!……見てろ、鍛えて、大人になったらアイツらに反逆を…………うわあああ!!!」
コフィンが悲鳴を上げたその時だった!……毒の属性のオーブがコフィンの身体に吸収された。
コフィン「う、うがああ息が、息が………息が……」
シエル「大変!!助けなきゃ、誰か!誰か!」
シエルは必死に叫んで助けを求めた、だが………
シオン「だめだ、もう息絶えてる………あのオーブは猛毒だったんだ」
シエル「そんな………このままここにいたら私達もあんな風に」
シオン「解ってる!!だけど今変な行動起こしたらなにをされるか…………今は奴らに従おう…………」
シエル「う、うん」
その後も黙々とオーブを剣の窪みに設置しつづけた、来る日も、来る日も……
シオン「次はこれか………想のオーブ、なんの属性だろ…」カチッ
ブン シオン「な、なにこれ?これも毒なのか?……わあああ」
…………死を覚悟したがなんともなかった、気のせいなのだろうかと、その時!
監視者「テメェなにをした!貴重なオーブを消しやがって、あーあこれじゃこの剣ももういんねえな、こいつ処分するぞ」
ガッ。俺は首根っこを掴まれて乱暴に外へ投げ飛ばされた………
シエル「シオーン!!酷い、酷いよあんまりだよ!」
次第にシエルの声も遠のき、今度こそ死を覚悟した嫌だ!嫌だ!、死にたくない、生きたい…生きたい!………そう願った直後だった、身体の感覚が軽くなり、落ちる寸前になぜか助かったのだ。
シオン「………う…ぅん、助かったのかな?………雨……降ってきたな、気付かれない内にどこかの街に避難しないと」
こうして俺は、ボロボロな足を引きずり、彼女と出会った街に向かった、全てはそこから始まったんだ。