表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

6/46

魂の根源。

「ああ。シルヴァは魔ギアロイドとして覚醒したんだね」


 フニウ?


「まあね。これ、あんまり戦い向きじゃなさそうだしね? 俺が出てきた方が話が早いしさ」


 これ? ってなにそれ!


「ってなに? あんたさっきの魔・ギアなの?」


 そういえば左手にあったはずのガントレットが無くなってる。


 あの銀色の手甲がこんなんになったってこと?


「まあそう言うこと」と、シルヴァ。


 なんだか妙に偉そう?


 もう。ボクこの人やっぱりあんまり好きになれない!


「セリーヌ。そんな顔しないでさ」


 ふわふわとボクのすぐ耳元まで来たフニウ。


 やっぱりこの子のもふもふはかわいいし憎めないけど。


「シルヴァはさ、自身のギアを核に君のマナを纏って人化した、魔ギアロイドって存在になったのさ。普通だと武器や防具に進化する事が多いんだけどね? まあ言わば君の分身だよ?」


 ボクの、マナ?


「人は誰でも心の核、レイスを持ってる。っていうかレイスがその人の本体って言うべきかな? 円環より産まれいずるレイス。それが人の心に宿る事で人は人足りうるのさ。そしてね、そのレイスを構成するのが魂の根源、真那マナなんだよ」


 根源……。


「そして真那はこの世界の根源でもあるんだけどね。これ以上は難しいかな? あ、そうそう。レイスにはマナをチカラに変えるための出口みたいなものがあってね。そこで変換された力のことを魔力とか魔法マギアとか呼ぶんだけどね。まあこれ基礎知識? ってやつ?」


 あ、でも、そうしたら……。


「ねえ、さっきボクの名前、セリーヌ・マギレイスって言ったよね? なんだか今の説明だと……」


「ああ、よく気がついたね。マギレイスっていうのはね、偉大なるレイスを持った大賢者マギって意味があるのさ。君の事だよ?」


 え? なにそれ?


「まあもちろん最初っから大賢者やれなんて言わないけどさ。聖女くらいからはじめてみようか? できるはずだから」


 えーー?


 なんなのほんとこのゲーム。ちょっとバランスがおかしいんじゃない?


 はじめたばっかりのボクが聖女?


 そんなの無理無理。


 ってもういいや。ログアウトする!


 つきあってらんないよ。





 って。ログアウトってどうするの?


 何か操作画面、とか、ないのかな……。




「ねえ、フニウ。ボクそろそろログアウトしたいんだけど、どうすればいいのかな?」


 もう背に腹はかえられない。ナビゲーターだっていうんだからこういうヘルプも教えてくれるよね?





 と、そう思ってたボクがバカでした。


「ログアウト? なにそれ?」


 フニウは可愛い顔してちょっと小首を傾げ、そうのたまったのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ