表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

17/46

物語の世界。

 まあ普通に2人で泊まるとは言ったけど……。


 普通に考えればツインじゃない?


 ベッドが二つあるべき、でしょう?


 なのに、なぜ。




 お部屋はけっこう調度品もアンティークな感じでおしゃれだった。


 お布団に使ってる布地もすごく上等な物な気がするし、カーテンはビロードっぽくて床には絨毯までひいてある。


 10日間くらいまとめて宿泊しますって言って、そんでもって素材袋を見せたらその中から爪を一つ持ってったけど。


 それでまさかこんな上等な部屋があたるとは思わなかった。


 しかも、だよ。


 お部屋の真ん中にはおっきなキングサイズのベッドが一つ。



 って、ベッドが一つ!!




 いったいどうしたらいいのかって。さすがにマズくない? って。


 そうは思ったんだけど……。


 今更部屋を変えてとは言いづらい、か。




「ねえ、シルヴァ。あんたボクと一緒のベッドで大丈夫?」


 一応そう聞いておく。


「ん? 何か問題でも?」


 と、そう即答だった。


 そうだよねこいつはこんなやつだったなやんだだけむだだった。


「流石にボクのほうが恥ずかしいから。一緒のベッドって。だから……真ん中に枕で敷居作るからね。ぜーったいにそこを越して来ないように!」


 そう念押ししておく。


 ふーんとあんまり関心がなさそうな感じの答えをしてシルヴァ、とりあえずソファーに行って座った。


 もうほんと、どうしよっか。




「じゃぁそろそろ魔法の練習とか頑張ろうか?」


「はい。師匠ー」


「ふふ。セリーヌに師匠なんて呼ばれる日がくるとはね」


 えー?


「っていうかボクはボク、セリーヌさんじゃないからね? ただの身代わりじゃないの?」


「だから、君、も、セリーヌなんだよ。何度も言わせないでよ?」


 うきゅう。


 だってセリーヌさんは実在するおひめさまなんでしょう? ボクは日本人、佐藤悠希なんだもん。


「ほんとに?」


 え? ほんとだよ? 男の子だったしね?


「ほんとに? その記憶、本当に正しいって断言できる?」


 え……?


「もしかしたらその世界、VRの世界だったかもしれないよ?」


 嘘!


「あ、でも、フニウ言った。確かに最初に言った。ここがマシンメア=ハーツの世界だって。セリーヌは物語のパーツの1人、だって」


「そもそもさ、世界って何だって思ってるの? セリーヌは」


「え?」


「この世界は現実、だよ。君のいた世界ももしかしたら現実の世界だったかもしれない。でも、もしかしたらそこも物語の世界だったかもしれないよね」


 カチン


 何かが割れる音。


 ああ。


 ボクの中で何かが割れた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ