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プロローグ
初心者です、至らないところたくさんです
前前世は妖の君だったな。
その時の俺は君と敵対する退治屋だったっけな。君の胸に矢を撃ち込んだ時のあの息苦しさは忘れもしない。
前世は盗賊の君だ、その時も俺はまた君に仇なす存在だったな。何度も何度も君に幸福を届けることを約束して、来世来世と言っては来たが、もう六百年だ。その長い長い間に俺は君の本当の笑顔を見たことがなかった。今世こそ君の笑顔を取り戻したい。最初出会った時は花が咲いたように笑う子だったのにな。
今世は、ツキが回ってきたかもしれない。
君と同じ立場にやっと立つことができた。今世の君は殺し屋だ。そして俺は仲間の殺し屋、胸の内から計り知れない自信と期待、高揚感が込み上げてくる。
今世こそ幸福を獄中の君に