KnowHow6 待ち時間を有効活用する
同乗者が何らかのイベントに出席している間、運転手は車の中でじっと待っているというケースが多い。
これは運転手であれば誰もが経験しなければならない宿命と言っていいだろう。
僕が観察した限りでは、運転手の人が車の中でひたすら待ち続けている姿をよく目にしてきた。
しかし、じっとしているのが苦手な僕にとってはこれがかなり苦痛だった。
10分程度の時間ならまだしも、イベントによっては40~50分、時には1時間を越えるようなこともある。
しかも、いつ戻ってくるのか予想がつかないこともしばしばだ。
この点については運転手によっては判断の分かれるところであろうが、僕はこういう時にじっと待ち続けるのではなく、何かをしている方がいいと考えている。
僕の場合、事前に道を調べる時間が確保できなかった場合には、待ち時間の間にゼンリンの住宅地図を取り出して、次の目的地までの道筋を調べることにしている。
そして時間に余裕ができればその目的地まで大体何分くらいかかりそうかを頭の中で計算している。
すでにその日にまわる道筋を把握している場合には、理科や英語の参考書をあらかじめ持ち込んで運転席で読んでいることが多い。
(ラジオで野球中継をしている場合には、それに聞き入っていることもあるが…。)
待ち時間の間に食事の時間を迎えてしまうことも、運転手にはよくありがちなことだ。
僕はそういう時に備えて携帯用の食べ物(大抵の場合はカロリーメイト)とペットボトル入りのお茶を持ち込むことにしている。
そしてご飯時に車の中で食べていることもある。
しかしカロリーメイトやお茶はいつも自分が食べられるとは限らない。
時には同乗者が食事になかなかありつけずに空腹になってしまうこともある。
そういう時には、自分で用意しておいたカロリーメイトをその人に渡してしまうこともある。
結果的には自分が身代わり地蔵になって空腹と闘うことになってしまうが、このような自己犠牲的な面も運転手には求められるものだと、僕は割り切って考えている。
僕は待ち時間の間に、イベントスタッフとして飛び入り参加したこともある。
例えば、同乗者を降ろし、車を止めた後に駐車場整理のスタッフになって誘導棒を持ち、車を誘導したことがある。
さらにはイベント会場の入り口に立っておじぎをする人達の中に参加し、ひたすら「ご来場ありがとうございます。」と言い続けたこともある。
選挙前の個人演説会の時には会場の入り口まで入っていき、演説者の言っていることにじっと耳を傾けたこともある。
時には餅投げに飛び入り参加して、お菓子やお餅をもらっていったこともある。
運転手とは待ち時間の間、車の中でじっと待ち続けるのがモットーと考えている人もいるだろう。
そういう人からすれば、僕が待ち時間にしている行為は少し変に映るかもしれない。
しかし、僕は待ち時間を有効に活用することも大切だと考えている。
だから、同乗者にはその点を配慮していただきたいと思う。