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世話焼きな金獅子
エーシエを見送りに行くユービス。
2人の背中が遠ざかっていく。
2人の繋がれた右手と左手をニマニマしながら、ジエスもそれを見送る。
踵を返すと、母と娘はまだキャッキャと並べた品に夢中だった。
ジエスは、そんなケティアの肩をポンと叩くと、耳打ちをする。
「…給料の前借り、相談乗るからな」
その言葉に、ケティアはハッとした表情に戻り、サァっと青ざめるとも、カァっと紅潮するとも言えない複雑な顔色で、ジエスに答える。
「…えっと、すみません、お願いします」
実に豪快な性格のジエスだったが、こういう時はめっぽう気が利く。




