阿吽の丑寅
この街では、強さこそ正義である。(ごく一部のみ)
どれだけ強力な異能でも、鍛え抜かれた筋肉に勝てはしない(ごく一部のみ)
故に、筋肉で解決できる徒手空拳こそ至高である。(ごくry)
私は二人に連れ去られるような形で二人が師範を務める道場へ来ていた。
門下生の名前が書かれた札は多くはないがゼロではない。
ここへ来る途中様々な人たちが私を狙っていたが連れているのがこの二人と見ると、舌打ちをして去って行った。この人たち一体何なんだろう。
「さて、自己紹介がまだだったな。俺はホルスだ。よろしくな」
「俺様はトランだ。さて、なんでお前をここにつれてきたのか知りたいだろう?」
本来であれば懸賞金をかけられている以上逃げるのが正解のひとつではあるんだろう。
だが、この人たちからは敵意を感じない。
隠すのが上手いだけかもしれないが今までで隠し通せた人はいない。
「うん、教えて」
だから、信じることにした。敵意がなく、助けてくれた。それだけで、充分値するだろうから。
ホルスが過去を手繰るように口を開く。
「3年前、俺たちは毎日のように喧嘩に明け暮れていた。その辺のチンピラから不良まで様々なやつと喧嘩してた。」
「そしてある日、角が額から生えた一人の女と出会った。」
うんうん。うん?おかしい、知らない話のはずなのになぜか脳内でその女性が桜魏さんに変換される。
人違いだ。きっとそうに違いない。
「その女は華奢であるにも関わらず俺たちを圧倒した。そして3年後に面白いヒトが現れると教えてくれた。そして今!お前がいる!」
「わかるか?俺様たちの感動が」
何言ってるかわかりませんし多分その女性は桜魏さんで間違いなさそう。




