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平等
影が一瞬で距離を詰める。
盾役のアキさんがそれを止めるが体に村長の影がまとわりつく。だが、一瞬で影が消え失せ、村長は蹴られて吹き飛んでいった。
「影は光のないところでは生まれない。常識です」
ペルシが光を消したのだ。そして暗視の魔術をかけてもらう。これならば影が生まれないまま戦える。
だが、
「それがどうした?そんな小細工は飽きるほど見てんだよ!」
再び詰められる距離、カウンターで斬ろうとしたとき、私は背後から誰かに押された。
驚きの声は2つ。私と私に近かったペルシだ。なぜという疑問が渦巻く。しかしすぐに気づいて迫りくる見えない剣を弾いて見せた。
「暗視外して!!」
もちろんそんなことをすれば互いに状況は暗闇の中。何も見えないはずだ。だが暗視をかけてもらった直後にあった僅かな違和感。その正体が
「風景画・・・?」
私たちが見ていたのは影のフィルター越しに見ていた偽の景色だった。
そして辺りは眩しく至る所が光っていた。
「フィナーレだ」
高速で背後から迫る影が、ペルシの心臓を貫いた。




