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魔女「深海」③
夕暮れが沈む頃、ペルシは静かに目を覚ました。子供らしくない。胸の中でふと思う。
常に丁寧な立ち振る舞い。とても年相応の子どもがするべきものではない。
この村は、何かがおかしい。その答えを、彼女は吐き出す。
「皆様、大変ご迷惑をおかけして申し訳ありません。」
彼女は床に頭をつける。流れるように。当たり前と言わんばかりに。
「頭を上げてください。ペルシさん。いったいこの村は、何なんですか。」
禁忌に踏み込むような、地雷の上を歩くような緊張が走る。
それでも聞かずにはいられない。
子供がいらない世界など、間違っている。
「はい、この村は犯罪者のみを集めた死刑待機囚の集まりなのです。そしてこの村は年に一度、魔女様に生贄を捧げる儀式もございます。年老いた者から一年間、村長として権力を持てるかわりに魔女様のもとへ自ら生贄としてその身を捧げなければなりません。それがこの地図からも消された村なのです。私は犯罪者の間に生まれた、一人娘です。」
犯罪者の間に生まれた私には、幸せになる資格がありますか?




