希望はここに③
馬を走らせしばらくして、目の前には街の入り口が見えていた。入り口には門番が2人立っている。
門の手前までくると門番二人が馬車を止めさせ荷物の中身と通行証を確認する。
「それじゃあここでお別れやな。また縁があれば会うこともあるやろうしまたな」
許可が下りた商人はそそくさと街の中へと逃げていった。
私は深呼吸を一度してきりきりと痛くなるおなかを抑えながら街に入ろうとした。
が、許可証なし、身分証なし、おまけに使えない硬貨を所持しているということで私は取り調べ室に連行された。
「だーかーらー、これは師匠に持たされたものなんです。
「はいはい、それでどこに置いてあったのかな?使えない硬貨でも盗ったらだめじゃないか」
目の前の門番のおじさんはいうことを信じてくれず先ほどから同じ質問ばかりをしていた。
いっそのこと逃げ出してやろうかと考えていたいた時、取調室の扉が開き、一人の女性が入ってきた。
先端になるほど深紅に染まっている長い黒髪、整った顔立ち。雪のように白い肌。見惚れていた私と目が合うと優しくその人は微笑んだ。
「ここにいたのね。今日とは聞いていたけど流石に取調室は予想外だったわ。門番さん、この子は私が預かるわ。それでいいかしら。」
「・・・あなたにそう言われて嫌ですと言えるやつはこの街にはいやしませんよ、どうぞ連れてってください。あー、お嬢ちゃん、あまりその人に失礼のないようにな」
門番は言いたいことだけ言ってすぐに仕事に戻って行った。




