竜退治
ほかの小説の書き方参考にしようとしたら面白くて更新忘れてた
リンさんの姿は先ほどより神々しく変わっていた。着ている着物もそうだが何よりも2つの大きな違いがあった。一つ目はリンさんの手に持つ武器が刀から金属製の棍棒に変わっていた。やけに長く2mぐらいはあるだろう。血痕が付いているのが気になるが・・・。
それはまあいいとしてもう一つが、角が一本になり2本のときより少しだけ長くなっているということ。
桜魏凛にどんな変化が生じたのかはわからないが今言えるのは、以前よりも圧倒的に強くなっているということだ。
リンさんならやれるかも・・・。
「すまないけど少し離れてもらえるかな」
ふと後ろから最近聞いた声がした。振り返ればボロボロの子国洋一さんが笑顔で立っていた。
あちこちに切り傷があり頭部から出血もしている。どう考えても安静にして治療を受けるべき人が笑顔で音もなく背後に立っているのだ。思わず私は後ずさった。
「何やってんですか子国さん!?」
まさかとは思うがリンさんにやられたのだろうか。ありえないと信じたいが。
驚いた私にキョトンとした子国さんだったがすぐに理解したのか説明をくれた。
「ケガをしたんだ」
「見れば分かります!!」
そんなことは誰でもわかるんですよ、と言いながら私は二人から距離を取る。
頭上では2人の動きを捉えられるように睨んでいる竜の姿があった。
「リンさん子国さん、その竜は高威力のブレスを放ってくる。それと防御魔術を使うから気を付けて」
「ええ、任せて」
言い終わった瞬間、リンさんは既に竜のさらに上空へと飛んでいた。そして持っていた棍棒を振り下ろし、竜を地面へと叩き落した。竜は防御魔術を使い、棍棒の直撃は避けていたが、耐久力が持たないのか一撃でヒビが入っていた。
叩き落された直後に子国さんが追撃を叩き込む。防御魔術なんて2撃で破壊されみるみるうちに竜の出血が増えていく。
簡単にやられまいと尻尾振り、爪払い、体当たりなどをしている竜だが間合いの内側すぎてどれも当たってはいなかった。
「あれならもう終わりだな」
誰もが勝利を確信した。その中で一人、まだ勝負はついていないと。それはフラグだと目で訴えるミライの姿があった。